今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年2月13日(月) 「ドル円再び上値をテストか?」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 日米首脳会談では特段日本に対する厳しい要求がなかったことで、ドル円は113円73銭まで買われた。ただ、貿易不均衡と為替に関しては、円安誘導批判とも取れる表現があったことから112円85銭まで売られる場面も。
  • ユーロドルは前日からやや水準を切り下げたものの前日と変わらず。1.06台前半から半ばで推移。
  • 株式市場は続伸し、連日の最高値更新。ダウは96ドル上昇し、20,269ドルで取引を終える。
  • 債券相場は売られたものの、トランプ大統領の「一つの中国」を認識するとの発言に下げ渋る。長期金利は2.4%台を回復。
  • 金は小幅に売られ、原油価格は続伸。
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 2月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)→ 95.7
 1月財政収支   → 513億ドル
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ドル/円 112.85 〜 113.73
ユーロ/ドル 1.0608 〜 1.0653
ユーロ/円 120.22 〜 120.79
NYダウ +96.97 → 20,269.37ドル
GOLD −0.90 → 1,235.90ドル
WTI +0.86 → 53.86ドル
米10年国債 +0.012 → 2.407%

本日の注目イベント

  • 日 10−12月GDP(速報値)
  • 米 米カナダ首脳会談

「案ずるより産むがやすし」。先週末ワシントンで開かれた日米首脳会談は、一言で表現すれば、そのような言葉で言えるかと思います。硬い握手やハグも含め、公式な第一回首脳会談としてはやや異例とも思える「蜜月」ぶりでした。安倍首相は終始満面の笑顔で、帰国途中の機内では「ほっと一息」ついたことでしょう。

フロリダ州の大統領の別荘でも、ディナーやゴルフを楽しみ、特段厳しい要求もなかったようで、日米関係をより強固にすることで合意しています。ただ、経済関係については今後麻生財務大臣とペンス副大統領を中心に「新しい経済関係」を構築すべく、引き続き議論していくようです。

注目された日米の貿易不均衡や為替の問題について、「為替は専門家同士である財務相同士が議論する」と、安倍首相が記者会見で話した直後トランプ大統領が「各国の通貨切り下げに不満を言ってきた。きわめて短期間で公平な条件を取り戻す」と発言すると、「円安誘導批判」と受け止めた市場はドル売りを強め、一時112円85銭まで円高が進む場面もありました。

今回の会談では為替問題は、直接議論されませんでしたが、このようにトランプ大統領の胸のうちには為替は、「解決すべき喫急の問題」として意識されているのは間違いなさそうです。したがって、今後も為替問題はこれで終わったわけではなく、日米貿易不均衡が取り上げられるたびに、問題になることが予想されます。

先週末のドル円は113円20銭近辺で引けていますが、今朝は再び水準を切り上げて取引が始まっています。波乱なく終わった日米首脳会談を好感してドルが上昇しているものと思われますが、本日の日本株の上昇幅次第では、先週末の海外市場のドル高値である113円86銭を抜け、114円台を試す展開も予想されます。

テクニカルでは、短期的な動きを示す「1時間足」は完全に抜け、現在は「4時間足」の雲の上限抜けを試している状況です。114円台に乗せることができればこの「4時間足」も抜けたことになり、次のターゲットは「8時間足」の雲の上限と120日線が集まっている114円台半ばということになります。すぐには難しいかもしれませんが、日米とも株価の上昇傾向が続いており、リスクオンが加速すれば可能性はありそうです。ただその場合でも、米長期金利の上昇は不可欠です。米金利の動きにも目配せが必要です。本日のレンジは113円〜114円30銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時発言者内容市場への影響
1/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 --------
1/16 トランプ・次期米大統領 (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 --------
1/17 トランプ・次期米大統領 ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円113円台から112円台に。
1/17 ダドリー・NY連銀総裁 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 --------
1/18 イエレン・FRB議長 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇
1/19 ムニューチン・次期財務長官 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 ドルが乱高下
1/23 トランプ・米大統領 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 ドル円113円台から112円台に。
1/23 ムニューチン・次期財務長官 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 ドルが売られる。
1/30 ノボトニー・ECB理事 「ECBが次回3月の会合で量的緩和のテーパリングを協議することは決してない」講演で --------
1/31 トランプ・米大統領 日本や中国が「意図的に市場で為替操作をして、米国は損害を受けている」 ドル円113円台半ばから112円08銭まで急落。
2/1 浅川・財務官 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 --------
2/3 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
2/6 ドラギ・ECB総裁 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。
2/7 バイトマン・ドイツ連銀総裁 「ドイツが過小評価された通貨で米国や他の諸国を食い物にしているとの非難は偽りにも程がある」「最近のドルの上昇は米国が自ら招いたものだ」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和