2017年2月14日(火) 「ドル円株高金利高にも上値を追えず」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は113円台でもみ合い、株高、金利高にもかかわらず上値が重い展開。今夜のイエレン議長の議会証言を控え、取引は薄商い。113円70銭近辺で取引を終える。
- ユーロドルは小幅ながら続落。1.06台から1.0592近辺まで売られる。
- 株式市場は3市場とも最高値を更新。トランプラリーが継続していると見られ、銀行株などが上昇を牽引。ダウは142ドル上昇し、2万400ドル台に乗せる。
- 債券相場は続落し金利は上昇。財政拡大見通しが台頭し、売り物が優勢となる。長期金利は2.43%台に上昇。
- 金は続落し、原油価格も反落。
| ドル/円 | 113.55 〜 114.06 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0592 〜 1.0633 |
| ユーロ/円 | 120.39 〜 121.02 |
| NYダウ | +142.79 → 20,412.16ドル |
| GOLD | −10.10 → 1,225.80ドル |
| WTI | −0.93 → 52.93ドル |
| 米10年国債 | +0.027 → 2.434% |
本日の注目イベント
- 日 12月鉱工業生産(確定値)
- 中 中国 1月消費者物価指数
- 中 中国 1月生産者物価指数
- 独 独10−12月期GDP(速報値)
- 独 独2月ZEW景況感指数
- 伊 イタリア10−12月期GDP(速報値)
- 欧 ギリシャ10−12月期GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏10−12月期GDP(改定値)
- 欧 ユーロ圏12月鉱工業生産
- 英 英1月消費者物価指数
- 英 英1月生産者物価指数
- 米 1月生産者物価指数
- 米 イエレン・FRB議長、上院銀行委員会で証言
- 米 ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
- 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
NY株式市場が活況を呈しています。昨日は再び主要3市場とも最高値を更新し、ダウは先週木曜日から3営業日連続で最高値を更新し、ついに2万400ドル台に乗せてきました。トランプ大統領の規制緩和や、法人税の見直しで「驚異的な」計画を発表することへの期待感が株価を押し上げています。
ダウは先週末比142ドル上昇し、長期金利も2.43%台に乗せてきました。ただその割にはドル円の上値が重く、NYでは昨日の朝方記録した114円16銭近辺の高値を一度も試さずに取引を終えています。本日イエレン議長が半年に1回の議会証言を行うことで様子見気分が広がっているようです。
イエレン議長は今夜上院で証言を行います。FRBは現在、年内3回の利上げを見込んでいますが、今月3日に発表された雇用統計を踏まえてどのような認識を示すのか注目されます。1月の雇用統計では、非農業部門雇用数は22.7万人で、市場予想を大きく上回ったものの、平均賃金が予想に届かず賃金の上昇率が鈍化していました。3月のFOMCでの利上げ確率は低く、市場は「見送り」を予想していますが、イエレン議長がそのタイミングについて言及するのかどうかに注目しています。
また、株価の上昇が織り込んでいるように、トランプ大統領が公約通り大規模な法人税減税を実施すれば、米景気にとってもプラスになります。企業収益の大幅増額につながり、一株あたり利益を押し上げ、株価上昇の要因になると考えられます。株価の上昇は米国人にとっては資産効果が増し、個人消費の増加が見込めるといった好循環が期待できます。イエレン議長が、このような政府の政策の影響についてもどのような認識を示すのかが注目されています。
株価の上昇と金利高を材料に本日のドル円は、少なくともアジア時間は底堅い動きを見せると予想します。NYでは上記イエレン議長の議会証言の内容が明らかになるまでは動きにくい展開が見込まれます。昨日も述べたように、114円台半ばには「8時間足」の雲の上限と200日線があり、比較的強固なレジスタンスになっているものと思われます。114円50銭〜115円のゾーンを抜け切れるかどうかが重要になります。減税期待から株価が上昇し、米金利も反転してきています。このリスクオン状況の中上記水準を抜け切れないと、再び下値を試すことも予想されます。本日は113円〜114円50銭のレンジを見ています。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/9 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 | -------- |
| 1/16 | トランプ・次期米大統領 | (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 | -------- |
| 1/17 | トランプ・次期米大統領 | ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/17 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 | -------- |
| 1/18 | イエレン・FRB議長 | 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 | ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇 |
| 1/19 | ムニューチン・次期財務長官 | 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 | ドルが乱高下 |
| 1/23 | トランプ・米大統領 | 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/23 | ムニューチン・次期財務長官 | 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 | ドルが売られる。 |
| 1/30 | ノボトニー・ECB理事 | 「ECBが次回3月の会合で量的緩和のテーパリングを協議することは決してない」講演で | -------- |
| 1/31 | トランプ・米大統領 | 日本や中国が「意図的に市場で為替操作をして、米国は損害を受けている」 | ドル円113円台半ばから112円08銭まで急落。 |
| 2/1 | 浅川・財務官 | 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 | -------- |
| 2/3 | ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/6 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 | ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。 |
| 2/7 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「ドイツが過小評価された通貨で米国や他の諸国を食い物にしているとの非難は偽りにも程がある」「最近のドルの上昇は米国が自ら招いたものだ」講演で。 | -------- |



