2017年2月15日(水) 「議会証言を受けドル円114円台に」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はイエレン議長の議会証言を受けて、1月30日以来となる114円50銭までドル高が進行。証言内容が「タカ派」と受けとめられ、長期金利が上昇し、米景気への楽観的な見方が広がった。
- ユーロドルもドル高ユーロ安が進み、1.0561まで売られ、約1カ月ぶりのユーロ安水準を記録。
- 株式市場は大幅に続伸。FRB議長が景気を楽観的に見ていることが株価を押し上げた。ダウは92ドル上昇し、2万500ドル台に乗せる。ダウはこれで、5営業日連続の最高値更新。
- 債券相場は3月のFOMCでの利上げも排除できない状況になったことから続落。長期金利は2.47%台まで上昇。
- 金は小幅ながら4日続落。原油は反発。
1月生産者物価指数 → +0.6%
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| ドル/円 | 113.31 〜 114.50 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0561 〜 1.0625 |
| ユーロ/円 | 120.28 〜 121.00 |
| NYダウ | +92.25 → 20,504.41ドル |
| GOLD | −0.40 → 1,225.40ドル |
| WTI | +0.27 → 53.20ドル |
| 米10年国債 | +0.034 → 2.470% |
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏12月貿易収支
- 英 英1月雇用統計
- 米 2月NY連銀製造業景気指数
- 米 1月消費者物価指数
- 米 1月小売売上高
- 米 1月鉱工業生産
- 米 2月NAHB住宅市場指数
- 米 イエレン・FRB議長、下院銀行委員会で証言
- 米 米・イスラエル首脳会談
- 米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
- 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
昨日の東京時間午後のドル円はトランプ政権の重要閣僚の一人であるフリン大統領補佐官の辞任が材料視され、株価は200円を超える下げをみせ、ドル円も113円台前半まで売られる、重苦しい展開でしたが、その雰囲気を一変させたのがイエレンFRB議長の議会証言でした。
追加利上げに前向きな発言だったことからドル円は2週間ぶりに114円50銭まで買われています。利上げは株式にとってはネガティブな材料ですが、この日は主要3市場とも最高値を更新し、米国株の力強さを改めて見せつけられた格好です。ダウは5営業日連続で最高値を更新し、この間の上げ幅は400ドルを超えています。株式に関してはまさに「トランプラリー・第二章」と言えると思いますが、2万ドルの大台を越えてからはスピードが速すぎ、反落も意識しないわけにもいきません。
イエレン議長は上院で、「金利と雇用が当局の見通しと一致すれば、一段の利上げが適切になる」との認識を示しました。しかも、利上げのタイミングについても、「今後数回の会合で判断するつもりだ」と述べ、3月のFOMCでの利上げの可能性も排除できないことになります。さらに、利上げを引き延ばすリスクについても「緩和解除を長く待ちすぎるのは賢明ではない。待ちすぎればFOMCは最終的に急速なペースで利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ、リセッションに追いやるリスクが生じる恐れがある」(ブルームバーグ)と指摘しています。
この証言から窺えることは、昨年12月に利上げを行った際に、2017年には3回程度の利上げを想定しているという、FRBのシナリオ通りに米景気が拡大しているということです。もともと2008年のリーマショックで、ゼロ金利にした金融政策を、できるだけ早い時期に「巡航高度」まで持って行きたいというのがFRBの基本的な考え方で、現行の超低金利下では万が一「第二のリーマンショック」が起きた場合には、金融政策を出動できないリスクがあるからです。
下落基調を続け、先週には2.33%台まで低下した米長期金利は緩やかに上昇してきました。この欄でも、「ドル円が115円に向かうには長期金利の上昇が不可欠」といったコメントを書いてきました。ドル円が先月115円台に乗せた時には、米長期金利は2.5%台まで上昇していたことを考えると、ここから115円台に乗せるにはもう一段の金利上昇という、援護射撃が必要になってきます。ここは、トランプ大統領の減税政策やインフラへの大規模な財政出動を待つしかありません。
本日はドル高、株高の影響から日経平株価もザラ場では200円程度の上昇を見込んでいます。昨日記述した通り、ドル円はテクニカルの節目である114円50銭で、ピタリと上昇を止められています。この水準の上にも120日線が114円76銭前後にあるため、114円50銭〜115円が重要な「レジスタンス・ゾーン」と言えるでしょう。予想レンジは113円50銭〜114円70銭程度とします。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/9 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 | -------- |
| 1/16 | トランプ・次期米大統領 | (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 | -------- |
| 1/17 | トランプ・次期米大統領 | ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/17 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 | -------- |
| 1/18 | イエレン・FRB議長 | 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 | ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇 |
| 1/19 | ムニューチン・次期財務長官 | 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 | ドルが乱高下 |
| 1/23 | トランプ・米大統領 | 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/23 | ムニューチン・次期財務長官 | 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 | ドルが売られる。 |
| 1/30 | ノボトニー・ECB理事 | 「ECBが次回3月の会合で量的緩和のテーパリングを協議することは決してない」講演で | -------- |
| 1/31 | トランプ・米大統領 | 日本や中国が「意図的に市場で為替操作をして、米国は損害を受けている」 | ドル円113円台半ばから112円08銭まで急落。 |
| 2/1 | 浅川・財務官 | 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 | -------- |
| 2/3 | ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/6 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 | ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。 |
| 2/7 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「ドイツが過小評価された通貨で米国や他の諸国を食い物にしているとの非難は偽りにも程がある」「最近のドルの上昇は米国が自ら招いたものだ」講演で。 | -------- |
| 2/14 | イエレン・FRB議長 | 「金利と雇用が当局の見通しが一致すれば、一段の利上げが適切になる」「緩和解除を長く待ちすぎるのは賢明ではない。待ちすぎればFOMCは最終的に急速なペースで利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ、リセッションに追いやるリスクが生じる恐れがある」上院での議会証言で。 | ドル円113円台から114円台に、NY株価大幅に上昇。 |



