2017年2月17日(金) 「米株高一服でドル円反落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は反落。前日115円目前まで上昇したドル円は長期金利の低下や株価の上昇が一服したことからドル売りが優勢となり、113円06銭まで下落。
- ユーロドルも反発。1.06台で推移したものの、1.0680近辺まで買われ、短期的なレジスタンスを上抜け。
- 株式市場ではトランプ・ラリーも一服。ダウは小幅ながら7連騰したものの、S&P500、ナスダックは反落。
- 債券相場は6日ぶりに反発。株価が一服したことや、値ごろ感から買い戻しが入った。長期金利は2.44%台に低下。
- 金は続伸。原油価格も反発。
1月住宅着工件数 → 124.6万件
1月建設許可件数 → 128.5万件
新規失業保険申請件数 → 23.9万件
2月フィラデルフィア連銀景況指数 → 43.3
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| ドル/円 | 113.06 〜 113.85 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0633 〜 1.0679 |
| ユーロ/円 | 120.68 〜 121.14 |
| NYダウ | +7.91 → 20,619.77ドル |
| GOLD | +8.50 → 1,241.60ドル |
| WTI | +0.25 → 53.36ドル |
| 米10年国債 | −0.047 → 2.447% |
本日の注目イベント
- 米 1月景気先行指標総合指数
- 英 英1月小売売上高
連日最高値を更新しているNY株式市場も、さすがに昨日は上昇も一服でした。ダウは7ドル上昇したものの、S&P500とナスダックは反落し、連日売られていた債券が反発し、長期金利が低下しました、ドル円もこの日は終始上値が重く、前日115円近くまで上昇した勢いはなく、113円台前半まで押し戻されています。
市場は先週9日に税制についてトランプ大統領が言及した「驚くほどの何か」が具体的にどのような内容なのかを見極めたいとする姿勢を強め、この日はひとまず利益確定のドル売りが出た模様です。減税の内容については来週にも発表されるようですが、今月末には一般教書演説も行われる予定で、こちらも注目されています。
「トランプ・ラリー第二章」はひとまず中休みとなったようですが、米経済指標は引き続き良好です。失業保険申請件数は先週よりも増加したものの予想より少なく、住宅着工件数も同様に予想を上回っています。驚くべきは、フィラデルフィア連銀景況指数です。事前予想の「18.0」に対して、結果は「43.3」と大幅に伸び、実に33年ぶりの高水準でした。トランプ政権の政策の柱になるインフラ投資や、大規模な減税はまだその内容が発表されていません。これらの政策が具体的に実施に移されれば、米景気をさらに押し上げると予想するのは極めて自然なことです。
好調な米景気を背景にFOMCメンバーによる「タカ派発言」も相次いでいます。アトランタ連銀のロックハート総裁はブルームバーグとのインタビューで、「労働市場のさらなる改善に向け(利上げを)長期間待つことは、FOMCがとるべき好ましい姿勢ではない」と述べ、2017年に2〜3回の利上げを支持する考えを示しました。また、全ての会合に政策の選択肢があると述べ、「イエレン議長の記者会見が予定されていない会合でも利上げは可能」との認識を示しました。
またフィッシャーFRB副議長もブルームバーグとのインタビューで、「具体的な数字をここで挙げるつもりはないが、この時期に想定していた状況と現状は一致している。つまりインフレ率が2%に近づき、労働市場は力強さを増し続けるという想定だ」と発言し、「この二つが実現すれば、ほぼ想定していた通りの軌道に乗ることになるだろう」と語っています。これらの発言を受けて、FF金利先物が想定する利上げの確率は、3月会合では44%に上昇し、市場は年央までに少なくとも1回の利上げが実施されると見込んでいることになります。
ドル円は115円には届かずに反落してきました。111円台半ばから上昇に転じ、上述のように、減税に対する期待感だけで4円以上もドル高が進んだことを考えれば、ここでの下げは想定内です。111円〜115円のレンジが維持されていると見ていますが、ここからどちらに向かうかは、具体的なトランプ減税の内容次第ということになり、引き続き「トランプ大統領」が最大の材料になります。本日のレンジは112円50銭〜113円80銭程度を予想します。
為替に限らず、プロの世界は「実績」が全てです。12月決算の外資系企業では、ちょうど今頃が「査定」の時期。ブルームバーグは大手米銀のその状況を記事にして配信しています。それによると、金融機関のトレーダーにとって、ボーナスがないということは通常、不要な人材であり、転職を模索したほうがよいことを強くほのめかす事態です。業界では「白紙」受け取りとか、「ガチョウの卵(ゼロを意味する)」あるいは、「ベーグル」、「ドーナツ」をもらったという隠語で表されるそうです。今回ウォール街の大手米銀では年末のレビューで、下位20%の最下位グループにはボーナスがなかったと伝えています。まさに「ハイリスク・ハイリターン」の世界です。良い週末を・・・・・。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/9 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 | -------- |
| 1/16 | トランプ・次期米大統領 | (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 | -------- |
| 1/17 | トランプ・次期米大統領 | ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/17 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 | -------- |
| 1/18 | イエレン・FRB議長 | 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 | ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇 |
| 1/19 | ムニューチン・次期財務長官 | 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 | ドルが乱高下 |
| 1/23 | トランプ・米大統領 | 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/23 | ムニューチン・次期財務長官 | 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 | ドルが売られる。 |
| 1/30 | ノボトニー・ECB理事 | 「ECBが次回3月の会合で量的緩和のテーパリングを協議することは決してない」講演で | -------- |
| 1/31 | トランプ・米大統領 | 日本や中国が「意図的に市場で為替操作をして、米国は損害を受けている」 | ドル円113円台半ばから112円08銭まで急落。 |
| 2/1 | 浅川・財務官 | 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 | -------- |
| 2/3 | ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/6 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 | ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。 |
| 2/7 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「ドイツが過小評価された通貨で米国や他の諸国を食い物にしているとの非難は偽りにも程がある」「最近のドルの上昇は米国が自ら招いたものだ」講演で。 | -------- |
| 2/14 | イエレン・FRB議長 | 「金利と雇用が当局の見通しが一致すれば、一段の利上げが適切になる」「緩和解除を長く待ちすぎるのは賢明ではない。待ちすぎればFOMCは最終的に急速なペースで利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ、リセッションに追いやるリスクが生じる恐れがある」上院での議会証言で。 | ドル円113円台から114円台に、NY株価大幅に上昇。 |
| 2/15 | ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「状況が現在の軌道を維持すると想定すれば、2017年における3回の利上げは適切だ」講演で。 | -------- |
| 2/16 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「われわれは今後数カ月内に金融政策緩和がさらに緩やかに解除され、金利がもう少し上昇すると予想する」講演で。 | -------- |
| 2/16 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「労働市場のさらなる改善に向け(利上げを)長期間待つことは、FOMCがとるべき好ましい姿勢ではない」「イエレン議長の記者会見が予定されていない会合でも利上げは可能」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/16 | フィッシャー・FRB副議長 | 「具体的な数字をここで挙げるつもりはないが、この時期に想定していた状況と現状は一致している。つまりインフレ率が2%に近づき、労働市場は力強さを増し続けるという想定だ」「この二つが実現すれば、ほぼ想定していた通りの軌道に乗ることになるだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |



