2017年2月23日(木) 「ドル円一時113円を割り込む」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はFOMC議事録公表後に112円91銭まで下落したが、米財務長官がドル高は「良いことだ」との認識を示したことが伝わると113円台半まで反発。112円台後半から113円台半ばにかけて乱高下。
- ユーロドルは1.05を割り込む場面があったが反発。1. 0574まで上昇するも、政治的リスクを徐々に織り込み上値が重い。
- 株式市場はまちまちだったが、ダウは9営業日連続で最高値を更新する。S&P500とナスダックは小幅に反落。
- 債券相場は小幅に上昇。FOMC議事録では早期利上げには前向きだったものの、3月利上げへの示唆はなかった。
- 金と原油はともに下落。
1月中古住宅販売件数 → 569万件
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| ドル/円 | 112.91 〜 113.66 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0496 〜 1.0574 |
| ユーロ/円 | 118.74 〜 119.86 |
| NYダウ | +32.60 → 20,775.60ドル |
| GOLD | −5.60 → 1,233.30ドル |
| WTI | −0.74 → 53.59ドル |
| 米10年国債 | −0.014 → 2.415% |
本日の注目イベント
- 独 独10−12月期GDP(改定値)
- 欧 企業決算 → バークレイズ、プジョー
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 12月FHFA住宅価格指数
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
公表されたFOMC議事録では、ドル高が懸念されたことが明らかになったことでドル円は113円を割り込み112円91銭まで下落。また議事録では早期の利上げは適切だとしたものの、3月利上げには触れていなかったこともあり、議事録を巡って為替は上下しました。
ドル円は昨日の朝方から上値が重く、緩やかに下落していましたが、NYではダウが9営業日連続で最高値を更新し、実に30年ぶりの快挙です。株高でもう少し「リスクオン」が進んでもよさそうな状況ですが、ドル円はむしろ下落基調です。これは、「リスクオン」「リスクオフ」というよりも、米利上げのタイミングが影響しているものと思われます。
議事録では多くのメンバーが早期の利上げが適切になると予想していることが判明したにもかかわらず、金利先物市場での3月利上げの確率は上昇していません。株価の上昇はこの動きと一致し、ドル円が上昇しないことの説明にもなります。つまり、3月利上げはないとの見方が、株価を押し上げドル円を下げている背景かと考えられます。
議事録によると、金融政策当局者は緩やかなペースでの利上げに対する自信を示しつつ、景気が過熱するリスクを回避するため「かなり早期」の利上げが適切になる可能性があると指摘しています。また、トランプ政権の財政面での刺激策からドル高がもたらし得る向かい風に至るさまざまな問題を巡る不確実性への対応に、当局者が苦慮していることも示されています。(ブルームバーグ)
ドル円は一時112円91銭まで下げた後、113円59銭近辺まで上昇し、その後再び113円を割り込み、113円台前半でNYでの取引を終えています。かなり乱高下しましたが、これは議事録の内容だけではなく、ムニューチン財務長官がウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙で、「強いドルが長期的に良いことだ」と述べ、人々が米経済に抱いている信頼や、米経済の他国と比べたパフォーマンスを反映していると語ったことが、ドルを押し上げたようです。またFRBのパウエル理事も条件つきながら「緩やかな利上げは、かなり早期のタイミングも含めて適切になるというのが私の見方だ」と述べ、3月の行動は検討されるかとの質問には、一瞬間を置いてから「イエス」と答えています。(ブルームバーグ)
ドル円は基本的には111−115円のレンジ内で推移するものの、なかなか読みにくい展開です。トランプ税制の中身や、一般教書演説の内容、さらには3月利上げを巡る思惑など、不確定要素が多い上に、欧州でも徐々に政治的リスクが高まっている状況です。予想レンジは112円70銭〜113円80銭程度とします。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/9 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 | -------- |
| 1/16 | トランプ・次期米大統領 | (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 | -------- |
| 1/17 | トランプ・次期米大統領 | ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/17 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 | -------- |
| 1/18 | イエレン・FRB議長 | 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 | ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇 |
| 1/19 | ムニューチン・次期財務長官 | 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 | ドルが乱高下 |
| 1/23 | トランプ・米大統領 | 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/23 | ムニューチン・次期財務長官 | 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 | ドルが売られる。 |
| 1/30 | ノボトニー・ECB理事 | 「ECBが次回3月の会合で量的緩和のテーパリングを協議することは決してない」講演で | -------- |
| 1/31 | トランプ・米大統領 | 日本や中国が「意図的に市場で為替操作をして、米国は損害を受けている」 | ドル円113円台半ばから112円08銭まで急落。 |
| 2/1 | 浅川・財務官 | 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 | -------- |
| 2/3 | ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/6 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 | ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。 |
| 2/7 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「ドイツが過小評価された通貨で米国や他の諸国を食い物にしているとの非難は偽りにも程がある」「最近のドルの上昇は米国が自ら招いたものだ」講演で。 | -------- |
| 2/14 | イエレン・FRB議長 | 「金利と雇用が当局の見通しが一致すれば、一段の利上げが適切になる」「緩和解除を長く待ちすぎるのは賢明ではない。待ちすぎればFOMCは最終的に急速なペースで利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ、リセッションに追いやるリスクが生じる恐れがある」上院での議会証言で。 | ドル円113円台から114円台に、NY株価大幅に上昇。 |
| 2/15 | ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「状況が現在の軌道を維持すると想定すれば、2017年における3回の利上げは適切だ」講演で。 | -------- |
| 2/16 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「われわれは今後数カ月内に金融政策緩和がさらに緩やかに解除され、金利がもう少し上昇すると予想する」講演で。 | -------- |
| 2/16 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「労働市場のさらなる改善に向け(利上げを)長期間待つことは、FOMCがとるべき好ましい姿勢ではない」「イエレン議長の記者会見が予定されていない会合でも利上げは可能」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/16 | フィッシャー・FRB副議長 | 「具体的な数字をここで挙げるつもりはないが、この時期に想定していた状況と現状は一致している。つまりインフレ率が2%に近づき、労働市場は力強さを増し続けるという想定だ」「この二つが実現すれば、ほぼ想定していた通りの軌道に乗ることになるだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/22 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「米経済が現在の軌道を維持すれば金利が上昇することに満足するだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/22 | ムニューチン・財務長官 | 「強いドルが長期的に良いことだ」と述べ、「人々が米経済に抱いている信頼や、米経済の他国と比べたパフォーマンスを反映している」WSJ紙とのインタビューで。 | ドル円112円台後半から113円台半ばへ上昇 |
| 2/22 | パウエル・FRB議長 | 「緩やかな利上げは、かなり早期のタイミングも含めて適切になるというのが私の見方だ」講演で。 | -------- |



