2017年3月13日(月) 「ドル円雇用統計発表後反落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 2月の雇用統計はまずまずの結果でしたが、ドル円は115円51銭まで上昇したものの、利益確定のドル売りに押され反落。長期金利の低下もあり、114円66銭までドルが売られた。
- ユーロドルは大幅に反発。ECBによるテーパリングの噂なども流れ、1.05台後半から1.07近辺までユーロの買い戻しが進む。
- 株式市場は続伸。利上げのペースはそれほど加速しないとの見方が広がり、ダウは44ドル上昇。他の主要指数も揃って続伸。
- 債券相場は反発。4日連続で続落したことでショートカバーの買い戻しも入り、長期金利が2.57%台まで低下。
- 金は9日続落。原油価格も5日続落し、約3カ月半ぶりとなる48ドル台まで売られる。
2月失業率 → 4.7%
2月非農業部門雇用者数 → 23.5万人
2月平均時給 → 0.2%(前月比)、2.8%(前年比)
米2月財政収支 → −1920億ドル
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| ドル/円 | 114.66 〜 115.51 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0597 〜 1.0699 |
| ユーロ/円 | 122.03 〜 122.83 |
| NYダウ | +44.79 → 20,902.98ドル |
| GOLD | −1.80 → 1,201.40ドル |
| WTI | −0.89 → 48.39ドル |
| 米10年国債 | −0.031 → 2.575% |
本日の注目イベント
- 欧 ドラギ・ECB総裁講演
- 米 2月労働市場情勢指数(LMCI)
今週15日のFOMCでの利上げ観測が高まっている中、先週末に発表された2月の雇用統計がまずまずの結果であったことから、利上げは確実な状況になったと思われます。先週水曜日に発表されたADP雇用者数が予想を大きく上回る結果を見せたことから、上振れ期待もありましたが、非農業部門雇用者数は23.5万人で、失業率は4.7%と、いずれも予想よりも改善していました。注目された平均時給は予想と同じく、前年比で2.8%でした。ただ、この結果が利上げを遅らせるほどのものではありません。
ドル円は115円51銭まで買われましたが、そこを天井に反落しています。雇用統計発表直前までジリジリとドルが買われていたことや、先週末のコメントにも書きましたが、良好な雇用統計がある程度期待されていたこともあり、115円〜115円台半ばはドル売り注文が集まりやすい水準であったことが、この日の高値から1円ほど落とされた理由かと思われます。ただ、ここからドルがさらに一段と売られる可能性は低いと予想しています。
それはやはり、労働市場の拡大が続いていると見られるからです。製造業の雇用者の伸びは1年ぶりのことで、予想通りだった平均時給の伸び率も8年ぶりの水準に戻ってきました。その結果、年内3回の利上げと見込まれている利上げ回数もJPモルガンやゴールドマンは今回の雇用統計を受けて、『年4回も可能』と上方修正しています。
仮に4回の利上げだとすれば、15日のFOMCに続いて6、9、12月のイエレン議長の会見を伴う会合全てで利上げを行うことになります。あるいは、利上げは全ての会合で可能との立場に立てば、15日に続いて5月の会合でも利上げを実施する可能性さえあります。トランプ大統領の経済政策がある程度の規模を伴って実施された場合、労働力が不足する事態も予想され、労働力確保のため賃金も上昇するはずです。
今週の利上げは確実ですが、ドル円が再び115円台半ばを上回るには、やはり年4回の利上げが見通せるような裏づけが必要になります。15日の会合ではメンバーによるFF金利の見通し(ドットチャート)も発表されるため、この結果がヒントになります。また、会合後のイエレン議長の言葉に「年4回利上げ」を示唆する言葉があるのかどうかにも注目しなければなりません。
本日のドル円は115円台に乗せれば売りも出でくると思いますが、下値もそれほど深くはないと予想しています。下値は1時間足の雲の下限である114円30銭程度と見て、予想レンジは114円30銭〜115円30銭程度にしたいと思います。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 2/1 | 浅川・財務官 | 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 | -------- |
| 2/3 | ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/6 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 | ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。 |
| 2/7 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「ドイツが過小評価された通貨で米国や他の諸国を食い物にしているとの非難は偽りにも程がある」「最近のドルの上昇は米国が自ら招いたものだ」講演で。 | -------- |
| 2/14 | イエレン・FRB議長 | 「金利と雇用が当局の見通しが一致すれば、一段の利上げが適切になる」「緩和解除を長く待ちすぎるのは賢明ではない。待ちすぎればFOMCは最終的に急速なペースで利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ、リセッションに追いやるリスクが生じる恐れがある」上院での議会証言で。 | ドル円113円台から114円台に、NY株価大幅に上昇。 |
| 2/15 | ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「状況が現在の軌道を維持すると想定すれば、2017年における3回の利上げは適切だ」講演で。 | -------- |
| 2/16 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「われわれは今後数カ月内に金融政策緩和がさらに緩やかに解除され、金利がもう少し上昇すると予想する」講演で。 | -------- |
| 2/16 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「労働市場のさらなる改善に向け(利上げを)長期間待つことは、FOMCがとるべき好ましい姿勢ではない」「イエレン議長の記者会見が予定されていない会合でも利上げは可能」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/16 | フィッシャー・FRB副議長 | 「具体的な数字をここで挙げるつもりはないが、この時期に想定していた状況と現状は一致している。つまりインフレ率が2%に近づき、労働市場は力強さを増し続けるという想定だ」「この二つが実現すれば、ほぼ想定していた通りの軌道に乗ることになるだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/22 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「米経済が現在の軌道を維持すれば金利が上昇することに満足するだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/22 | ムニューチン・財務長官 | 「強いドルが長期的に良いことだ」と述べ、「人々が米経済に抱いている信頼や、米経済の他国と比べたパフォーマンスを反映している」WSJ紙とのインタビューで。 | ドル円112円台後半から113円台半ばへ上昇 |
| 2/22 | パウエル・FRB議長 | 「緩やかな利上げは、かなり早期のタイミングも含めて適切になるというのが私の見方だ」講演で。 | -------- |
| 2/27 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「当局がごてに回るような状況にならないよう警戒したい」講演で早めの利上げを示唆。 | -------- |
| 2/28 | ウィリアムズSFシスコ連銀総裁 | 「3月に開かれるFOMCで利上げが真剣に協議されると予想している」講演で。 | ドル円111円70銭〜112円90銭まで上昇 |
| 2/28 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「FOMC議事録の『かなり早期』は、比較的近い将来を意味する」CNNとのインタビューで。 | -------- |
| 3/1 | ブレーナード・FRB理事 | 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 | -------- |
| 3/2 | パウエル・FRB理事 | 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。 |
| 3/4 | イエレン・FRB議長 | 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 | ドル円114円75銭まで上昇。 |
| 3/9 | ドラギ・ECB総裁 | 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。 |



