2017年3月14日(火) 「ドル円雇用統計発表後反落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は114円台で小動き。FOMCやオランダの総選挙を控えていることから、ポジション調整に終始。
- ユーロドルは小幅に反落。ECB理事の金融政策の変更はないとの発言を手がかりに、1.0653まで小幅に下落。
- 株式市場はまちまち。ダウは21ドル下落したものの、ナスダックは14ポイント上昇。FOMCや各国中銀の金融政策を待つスタンスが強まる。
- 債券相場は大幅に反落。この日は社債発行増加が重石となり、明日のFOMCでの利上げも確実視されていることから売りが膨らんだ。長期金利は2.62%台まで急上昇。
- 金は10日ぶりに反発したものの小幅に留まる。一方原油は6日続落し48ドル40セントで取り引きを終える、米国のリグ(掘削装置)稼動数の増加が嫌気された。
| ドル/円 | 114.55 〜 114.89 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0653 〜 1.0679 |
| ユーロ/円 | 122.24 〜 122.44 |
| NYダウ | −21.50 → 20,881.48ドル |
| GOLD | +1.70 → 1,203.10ドル |
| WTI | −0.09 → 48.40ドル |
| 米10年国債 | +0.051 → 2.626% |
本日の注目イベント
- 中 中国 2月小売売上高
- 中 中国 2月鉱工業生産
- 独 独2月消費者物価指数(改定値)
- 独 独3月ZEW景況感指数
- 欧 ユーロ圏1月鉱工業生産
- 米 FOMC (15日まで)
- 米 2月生産者物価指数
- 米 メルケル独首相訪米、トランプ大統領と会談
昨日からのドル円は上値が重く徐々に下落したものの、114円台半ばは維持し、米長期金利の上昇に114円台後半まで値を戻しましたが小康状態です。明日はFOMCがあり、欧州ではオランダの総選挙が控えています。ポジション調整の域を出ず、値動きも小幅に留まっています。
明日のFOMCでは利上げが確実視されていることから米長期金利が上昇し、昨日は2.62%台で引けています。この水準は昨年12月15日以来の高水準ですが、その割にはドル円が上昇していません。昨年12月15日といえば、トランプラリーのピークで、ドル円が117円から118円台半ばまで買われた時でした。金利水準は同じでも、ドル円の水準は2円以上も円高水準です。これはトランプ政権の政策に対する不透明感と、欧州リスクを控えていることが主因だと思われます。
債券市場だけが利上げに反応して動いているようですが、明日15日は上記2つの重要イベントに加え、米連邦政府の債務上限引き上げ期限が来ます。期限までに議会が上限引き上げを承認しなければ今後、政府は新規の国債を発行することができなくなります。かつて、オバマ大統領の時にも期限までに承認できなくて、政府機関の一部の機能が停止されたことがありました。
FOMCでの関心ごとは既に、年内利上げが3回なのか、4回になるのかに移っています。4回の利上げがコンセンサスになるようだと、株価が軟調に推移することになるかもしれません。急激な金利上昇を嫌って、利益確定の売りが優勢になる可能性があり、金や、原油市場では既にその動きが顕著になっています。金利上昇が進むと、金利の付かない金は売られる傾向があり、金価格は2週間程前の1260ドル近辺から1200ドルあたりまで売られています。
一方で、昨日のNY債券市場で見られたように、金利上昇は債券価格の下落要因となり、価格が下がり、金利が上昇します。金利上昇はドル高につながり易いため、ドル円が株価か債券のどちらの材料により反応するのかを見極める必要があります。まずは、15日のFOMCで「ドットチャート」が先行きの金利をどのように示すのかに注目したいと思います。
本日のドル円は114円50銭〜115円50銭程度を予想します。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 2/1 | 浅川・財務官 | 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 | -------- |
| 2/3 | ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/6 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 | ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。 |
| 2/7 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「ドイツが過小評価された通貨で米国や他の諸国を食い物にしているとの非難は偽りにも程がある」「最近のドルの上昇は米国が自ら招いたものだ」講演で。 | -------- |
| 2/14 | イエレン・FRB議長 | 「金利と雇用が当局の見通しが一致すれば、一段の利上げが適切になる」「緩和解除を長く待ちすぎるのは賢明ではない。待ちすぎればFOMCは最終的に急速なペースで利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ、リセッションに追いやるリスクが生じる恐れがある」上院での議会証言で。 | ドル円113円台から114円台に、NY株価大幅に上昇。 |
| 2/15 | ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「状況が現在の軌道を維持すると想定すれば、2017年における3回の利上げは適切だ」講演で。 | -------- |
| 2/16 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「われわれは今後数カ月内に金融政策緩和がさらに緩やかに解除され、金利がもう少し上昇すると予想する」講演で。 | -------- |
| 2/16 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「労働市場のさらなる改善に向け(利上げを)長期間待つことは、FOMCがとるべき好ましい姿勢ではない」「イエレン議長の記者会見が予定されていない会合でも利上げは可能」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/16 | フィッシャー・FRB副議長 | 「具体的な数字をここで挙げるつもりはないが、この時期に想定していた状況と現状は一致している。つまりインフレ率が2%に近づき、労働市場は力強さを増し続けるという想定だ」「この二つが実現すれば、ほぼ想定していた通りの軌道に乗ることになるだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/22 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「米経済が現在の軌道を維持すれば金利が上昇することに満足するだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/22 | ムニューチン・財務長官 | 「強いドルが長期的に良いことだ」と述べ、「人々が米経済に抱いている信頼や、米経済の他国と比べたパフォーマンスを反映している」WSJ紙とのインタビューで。 | ドル円112円台後半から113円台半ばへ上昇 |
| 2/22 | パウエル・FRB議長 | 「緩やかな利上げは、かなり早期のタイミングも含めて適切になるというのが私の見方だ」講演で。 | -------- |
| 2/27 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「当局がごてに回るような状況にならないよう警戒したい」講演で早めの利上げを示唆。 | -------- |
| 2/28 | ウィリアムズSFシスコ連銀総裁 | 「3月に開かれるFOMCで利上げが真剣に協議されると予想している」講演で。 | ドル円111円70銭〜112円90銭まで上昇 |
| 2/28 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「FOMC議事録の『かなり早期』は、比較的近い将来を意味する」CNNとのインタビューで。 | -------- |
| 3/1 | ブレーナード・FRB理事 | 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 | -------- |
| 3/2 | パウエル・FRB理事 | 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。 |
| 3/4 | イエレン・FRB議長 | 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 | ドル円114円75銭まで上昇。 |
| 3/9 | ドラギ・ECB総裁 | 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。 |



