今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年3月17日(金) 「ユーロドル続伸」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • FOMCもこなし、市場はやや気迷い状態。ドル円は113円台前半から半ばで推移し、動意に欠ける。
  • ユーロドルは続伸。ECB理事が債券購入プログラムを終了させる前に利上げに踏み切る可能性に言及したことで、1.0770まで買われる場面も。
  • 株式市場は反落。FOMCでの勢いを失い、ダウは15ドル下げる。公共事業とヘスルケア関連が売られた。
  • 債券相場は反落。欧州債が下げたことを受け、米10年債も小幅に売られる。長期金利は2.54%台へと上昇。
  • 金は大幅に反発し1227ドル台に。原油は小幅に反落。
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 2月住宅着工件数 → 128.8万件
 新規失業保険申請件数 → 24.1万件
 3月フィラデルフィア連銀景況指数 → 32.8
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ドル/円 112.97 〜 113.46
ユーロ/ドル 1.0708 〜 1.0770
ユーロ/円 121.28 〜 122.04
NYダウ −15.55 → 20,934.55ドル
GOLD +26.40 → 1,227.10ドル
WTI −0.11 → 48.75ドル
米10年国債 +0.047 → 2.540%

本日の注目イベント

  • 独 G20(バーデンバーデン、18日まで)
  • 欧 ユーロ圏1月貿易収支
  • 米 2月鉱工業生産
  • 米 3月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
  • 米 2月景気先行指標総合指数

重要イベントのFOMCやオランダの総選挙を終えて、市場にはやや気迷い気分が漂い、動きが取れない状況のようです。昨日の夕方、ドルが売られる場面があり113円を割り込んだものの、112円90銭近辺で下げ止まり、一方反発しても113円台半ばで抑えられ、身動きが取れません。NYが終わっても、結局昨日と同じ水準で戻っています。

年4回の利上げ観測が高まっていた中でのFOMCと、それに続くイエレン議長の会見で、これまでの金利見通しを変えていないことが判明し、タカ派に掛けていた市場関係者は肩透かしを食らった感じでした。これまで通り、緩やかな緩和解除が実施される見通しが強まり、ドル円は112円90銭近辺まで売られましたが勢いもなく、市場は次の材料を探している状況です。

本日からドイツのバーデンバーデンで「G20」が開催されます。これが目先の材料になろうかと思われますが、市場の方向性を決定づける ことにはなりにくいと思われます。注目したいのはムニューチン米財務長官の言動です。同長官は今回が国際舞台へのデビュー戦です。そのムニューチン長官はベルリンでドイツのショイブレ財務長官と会談し、共同記者会見を行っています。

その中でムニューチン長官は、「長期的に最大の利益として、ドルの強さは良いことであり、長期的なドルの強さは準備通貨への信頼の表れだと思う」と述べて、強いドル支持を表明しています。(ブルームバーグ)ムニューチン氏が強いドルを支持するのはこれが2回目ですが、不思議なことに市場への影響はなかったようです。

また本日はメルケル独首相がトランプ大統領との会談に臨みます。トランプ氏はこれまでに中国、ドイツ、日本は自国通貨安誘導を行っており、これが貿易不均衡につながっていると主張してきました。果たして、「安倍―トランプ会談」のような友好的な雰囲気になるのか、あるいは直接自分の主張をメルケル首相に伝え、対立的な雰囲気になるのか注目されます。

やや手詰まり感の出ているドル円ですが、112円台に下落しても、それほど深押しはないものと予想しています。米景気の拡大基調を基本とすれば、どこかでドルを拾う場面を探してもいいのではないかと考えていますが、昨日も述べたように、ユーロドルの動きには目配せする必要があります。昨日も1.0770まで「ドル安ユーロ高」が進んでいます。ユーロが一段高になるようだと、ドル円も連れ高となり円が買われる可能性には注意が必要です。本日の予想は112円80銭〜113円80銭程度とします。


ナイフがなくても食べられる和牛。世界でもその人気は高まっています。ブルームバーグによると、米カリフォルニア州ビバリーヒルズにあるセレブ御用達のステーキハウス「CUT(カット)」では、宮崎県産の和牛ステーキが2オンズ(56g)で140ドル(約1万6000円)もするとか。
だが一方では、誰もが和牛を称賛しているわけでもなく、ステーキに関する著書もある専門家は「あれはステーキではない、どちらかといえばフォアグラだ」と言い、「ステーキには血がしたたる、動物の肉を食べているという食感が必要だ」と話しているそうです。個人的には「No, thank you」ですが・・・・。良い週末を・・・・・。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時発言者内容市場への影響
2/1 浅川・財務官 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 --------
2/3 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
2/6 ドラギ・ECB総裁 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。
2/7 バイトマン・ドイツ連銀総裁 「ドイツが過小評価された通貨で米国や他の諸国を食い物にしているとの非難は偽りにも程がある」「最近のドルの上昇は米国が自ら招いたものだ」講演で。 --------
2/14 イエレン・FRB議長 「金利と雇用が当局の見通しが一致すれば、一段の利上げが適切になる」「緩和解除を長く待ちすぎるのは賢明ではない。待ちすぎればFOMCは最終的に急速なペースで利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ、リセッションに追いやるリスクが生じる恐れがある」上院での議会証言で。 ドル円113円台から114円台に、NY株価大幅に上昇。
2/15 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「状況が現在の軌道を維持すると想定すれば、2017年における3回の利上げは適切だ」講演で。 --------
2/16 ダドリー・NY連銀総裁 「われわれは今後数カ月内に金融政策緩和がさらに緩やかに解除され、金利がもう少し上昇すると予想する」講演で。 --------
2/16 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「労働市場のさらなる改善に向け(利上げを)長期間待つことは、FOMCがとるべき好ましい姿勢ではない」「イエレン議長の記者会見が予定されていない会合でも利上げは可能」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
2/16 フィッシャー・FRB副議長 「具体的な数字をここで挙げるつもりはないが、この時期に想定していた状況と現状は一致している。つまりインフレ率が2%に近づき、労働市場は力強さを増し続けるという想定だ」「この二つが実現すれば、ほぼ想定していた通りの軌道に乗ることになるだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
2/22 メスター・クリーブランド連銀総裁 「米経済が現在の軌道を維持すれば金利が上昇することに満足するだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
2/22 ムニューチン・財務長官 「強いドルが長期的に良いことだ」と述べ、「人々が米経済に抱いている信頼や、米経済の他国と比べたパフォーマンスを反映している」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円112円台後半から113円台半ばへ上昇
2/22 パウエル・FRB議長 「緩やかな利上げは、かなり早期のタイミングも含めて適切になるというのが私の見方だ」講演で。 --------
2/27 カプラン・ダラス連銀総裁 「当局がごてに回るような状況にならないよう警戒したい」講演で早めの利上げを示唆。 --------
2/28 ウィリアムズSFシスコ連銀総裁 「3月に開かれるFOMCで利上げが真剣に協議されると予想している」講演で。 ドル円111円70銭〜112円90銭まで上昇
2/28 ダドリー・NY連銀総裁 「FOMC議事録の『かなり早期』は、比較的近い将来を意味する」CNNとのインタビューで。 --------
3/1 ブレーナード・FRB理事 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 --------
3/2 パウエル・FRB理事 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。
3/4 イエレン・FRB議長 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 ドル円114円75銭まで上昇。
3/9 ドラギ・ECB総裁 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。
3/15 イエレン・FRB議長 「金融緩和の緩やかな解除という決定は経済の進展継続を反映している」「この日の決定はその見解に沿うもので、判断変更はしていない」「当局の経済予測は昨年12月に示したものとほぼ同じだ」利上げを決めた後の会見で。 ドル円114.70 → 113.17、ユーロドル1.0630 → 1.0740へ
3/16 ムニューチン・財務長官 「長期的に最大の利益として、ドルの強さは良いことであり、長期的なドルの強さは準備通貨への信頼の表れだと思う」ショイブレ独財務長官との共同記者会見で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和