今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年4月3日(月) 「ユーロ円2月下旬以来となる118円台に」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 東京タイムには112円20銭近辺まで買われたドル円は反落。長期金利の低下や、NY連銀総裁の発言から利上げは緩やかになるとの見方がドル売りにつながり111円25銭までドルが下落。
  • ユーロドルは小幅に続落。1.06台半ばまで売られ、対円でも2月24日以来となる118円64銭近辺までユーロ安が進む。
  • 株式市場は反落。プラス圏で推移していたものの、引けにかけて金融やエネルギー株が売られ、マイナス圏に沈む。ダウは65ドル下げ、前日の上昇分を吐き出す。
  • 債券相場は反発。ダドリーNY連銀総裁の発言が緩やかな利上げを示唆したことで買い物を集める。長期金利は2.38%台に低下。
  • 金は上昇し、原油は4日続伸。
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 2月個人所得   → +0.4%
 2月個人支出   → +0.1%
 2月PCEコアデフレータ  → +1.8%
 3月シカゴ購買部協会景気指数 → 57.7
 3月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 96.9
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ドル/円 111.25 〜 111.97
ユーロ/ドル 1.0651 〜 1.0702
ユーロ/円 118.64 〜 119.59
NYダウ −65.27 → 20,663.72ドル
GOLD +3.20 → 1,251.20ドル
WTI +0.50 → 50.85ドル
米10年国債 −0.032 → 2.387%

本日の注目イベント

  • 豪 豪2月小売売上高
  • 豪 豪9月住宅建設許可件数
  • 日 日銀短観
  • 中 中国 3月製造業PMI
  • 欧 ユーロ圏3月製造業PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏2月生産者物価指数
  • 欧 ユーロ圏2月失業率
  • 米 3月ISM製造業景況指数
  • 米 ダドリー・NY連銀総裁講演
  • 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
  • 米 ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演

ドル円は先週末の東京市場では期末要因もあり、112円20銭近辺までドル高が進みましたが、海外市場では112円台を維持できていません。NYでは111円25銭までドルが売られ、元の水準に戻っています。前日にややタカ派的な発言を行ったNY連銀のダドリー総裁がこの日は、今年あと2回の利上げは妥当なように思えるが、「早いペースでの政策引き締めを余儀なくされるような非常に急がされる状況ではない」と発言したことで、今後の利上げは緩やかなものになるとの見方につながり、ドル売りが優勢になっています。

またダドリー総裁はテーパリングについても、「年内ないし、2018年のどこかの時点で、満期を迎えた証券を再投資せずにそのまま償還させる措置を徐々に開始しても、私としては意外ではない」(ブルームバーグ)と述べ、FRBの資産縮小についても前向きな考えを示しました。今後は利上げだけではなく、テーパリングを併用することで、短期金利の緩やかな上昇を誘導する政策も視野に入ってきそうです。

3月の相場は足元のレンジ通りで、結局110円台から115円台で推移しました。トランプ氏の経済政策の遂行力に疑問符がついたことでドル売りが進み、110円に迫る円高水準をつけましたが、一方で米景気の良好さがドルを支える役割を担い、どちらにも決定的な方向性は見い出せていません。

今月は上記レンジをどちらかに抜け、ある程度の方向性がでるのではないかと予想していますが、予算教書の議会への提出は5月中旬と見られており、注目される税制改革も保守派の一部が反対していることから遅れており、8月にずれ込むのではないかといった観測も出ています。もしそのようなことになると、4月も上記レンジをどちらにも抜けきれず、それほど大きな値幅は見込めないかもしれません。

ドル円は111円25銭まで売られたことで、再び雲の下限(1時間足)を抜けるかどうかの展開になってきました。この雲を抜け切れば110円台後半を試す動きもありそうですが、それでも勢いが増すとも思えません。米長期金利も2.4%を挟んでもみ合いが続き、NYダウも2万500−700ドル台で一進一退です。為替市場だけではなく、これらの市場でも明確は方向性は出ていません。本日の予想レンジも110円90銭〜111円90銭程度とみています。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
3/1 ブレーナード・FRB理事 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 --------
3/2 パウエル・FRB理事 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。
3/4 イエレン・FRB議長 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 ドル円114円75銭まで上昇。
3/9 ドラギ・ECB総裁 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。
3/15 イエレン・FRB議長 「金融緩和の緩やかな解除という決定は経済の進展継続を反映している」「この日の決定はその見解に沿うもので、判断変更はしていない」「当局の経済予測は昨年12月に示したものとほぼ同じだ」利上げを決めた後の会見で。 ドル円114.70 → 113.17、ユーロドル1.0630 → 1.0740へ
3/16 ムニューチン・財務長官 「長期的に最大の利益として、ドルの強さは良いことであり、長期的なドルの強さは準備通貨への信頼の表れだと思う」ショイブレ独財務長官との共同記者会見で。 --------
3/23 ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 「金融当局の取り組み次第では、年内に3回かもしくはそれ以上の利上げが理にかなう」WSJ紙とのインタビューで。 --------
3/24 ダドリー・NY連銀総裁 「緩和を少し取り除くこと、つまり金利を少し上げることで、おそらく軟着陸を達成し、失業率とインフレに関して経済を現状に維持するであろう」講演で。 --------
3/24 ブラード・セントルイス連銀総裁 「インフレや失業率を現在のレベルに維持するにはもっと早いペースで利上げを実行すべきと考えている同僚もいるようだ。私はその必要はないと思う。もっと静観姿勢でいてよいと思っている。」講演で。 --------
3/28 フィッシャー・FRB副議長 「FOMC参加者の予想中央値で示された今年あと2回の利上げは概ね適切のようだ」、「それは私自身の予測でもある」CNBCとのインタビューで。 ドル円110円台前半から111円台に上昇
3/30 ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 「経済データ次第では、もしかしたら今年4回の利上げか適切となるかもしれない」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円上昇の一因に
3/30 ダドリー・NY連銀総裁 「中長期的に経済成長とインフレ率へのリスクは上振れしている公算があると見られる」講演で。 ドル円上昇の一因に
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和