2017年4月10日(月) 「ドル円111円台で落ち着きを見せる」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京タイムと同様に、米国のシリア攻撃のニュースにドル円は110円台前半まで売られたが底堅く推移。株価も大崩せず、長期金利も上昇したことで111円台で取引を終える。
- ユーロドルは続落。1.0581まで売られ、約一月ぶりのユーロ安水準を記録。
- 株式市場は朝方にはシリア情勢や雇用統計の結果を受け下げたものの、引け値ではほぼ変わらず。ダウは6ドルの下落に留まる。
- 債券相場は緊張の高まりを背景に上昇したものの、後場には下げに転じる。長期金利は2.38%台へと小幅に上昇。
- 金は続伸し、原油価格も中東情勢悪化を背景に買われ52ドル台に。
3月失業率 → 4.5%
3月非農業部門雇用者数 → 9.8万人
3月平均時給 → +0.2%
2月消費者信用残高 → 152.06億ドル
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| ドル/円 | 110.14 〜 111.36 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0581 〜 1.0669 |
| ユーロ/円 | 117.37 〜 117.88 |
| NYダウ | −6.85 → 20,656.10ドル |
| GOLD | +4.00 → 1,257.30ドル |
| WTI | +0.59 → 52.29ドル |
| 米10年国債 | +0.041 → 2.382% |
本日の注目イベント
- 日 2月国際収支
- 日 3月景気ウオッチャー調査
- 米 3月労働市場情勢指数(LMCI)
- 米 イエレン・FRB議長講演
- 米 IMF、世界経済見通し公表
- 加 カナダ3月住宅着工件数
かなりの驚きでした。金曜日の朝方10時前、それまで111円手前で推移していたドル円が突然下落し110円14銭まで急落。すぐにその材料を探したところ、「米イラクを爆撃」とのニュースが流れていました。市場は米中首脳会談の行方を注目していただけに驚き、ドル売りで反応しました。
ただ市場は比較的落ち着いた動きを見せ、NY市場でも110円台前半までドルが売られましたが、111円台に戻して越週しています。今回の米国の攻撃は、シリアのアサド政権側の化学兵器による一般市民殺害に対するものでした。トランプ大統領は前日にも「一線をこえた」と語っており、何らかの行動に出ることを示唆していましたが、米中首脳会談の最中だったという点では驚きでした。
今回の行動は中国にも早期に行動するように求めた面もありますが、同時に北朝鮮に対しても、これ以上挑発を続ければ行動を起こす可能性があることを示したものと理解できます。地政学的リスクが高まり、円が買われ易い状況が続きそうですが、110円台前半では判で押したように反発しています。この水準は、日足ベースで見ても既に5回も試していますが、押し戻されており、「相当しっかりしたサポートレベル」と見られます。もちろん、だからと言って抜けないわけではありませんが、市場参加者の多くが110円台前半で買って、111円台前半では決済することを繰り返していると言えます。
米国のシリアへの攻撃でやや存在感が薄れましたが、3月の雇用統計もやや驚きでした。失業率は4.5%で、予想を2ポイント下回り、約10年ぶりの水準でした。一方非農業部門雇用者数は、市場予想の18万人を大きく下回る9.8万人でした。これは米北東部の大雪の影響によるものとの見方もありますが、好調な米労働市場に減速の兆候が出てきたといった見方も出来、もう数ヶ月の数値を確認しなければなりません。
ドル円は110−112円の狭いレンジ内で推移しそうですが、その中でも下値を試す可能性の方が高そうな気配になっていると思われます。シリアの報復にも注意が必要ですが、米海軍のカール・ビンソンや誘導ミサイル駆逐艦、巡洋艦など、当初オーストラリアに向かう予定だった空母打撃郡は朝鮮半島に向かっているとの報道です。これに対して北朝鮮がさらに挑発を続けるようだと、一触即発という状況になり、朝鮮半島での地政学的リスクが一挙に高まることにもなります。
週明けのドル円は111円台前半で推移しており、特に異常な動きは見せていません。本日の予想レンジは110−111円50銭程度と見ますが、上述のように、突発的なニュースがいつ飛び込んで来るのか分かりません。ポジションの保有は慎重に行ってください。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 3/1 | ブレーナード・FRB理事 | 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 | -------- |
| 3/2 | パウエル・FRB理事 | 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。 |
| 3/4 | イエレン・FRB議長 | 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 | ドル円114円75銭まで上昇。 |
| 3/9 | ドラギ・ECB総裁 | 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。 |
| 3/15 | イエレン・FRB議長 | 「金融緩和の緩やかな解除という決定は経済の進展継続を反映している」「この日の決定はその見解に沿うもので、判断変更はしていない」「当局の経済予測は昨年12月に示したものとほぼ同じだ」利上げを決めた後の会見で。 | ドル円114.70 → 113.17、ユーロドル1.0630 → 1.0740へ |
| 3/16 | ムニューチン・財務長官 | 「長期的に最大の利益として、ドルの強さは良いことであり、長期的なドルの強さは準備通貨への信頼の表れだと思う」ショイブレ独財務長官との共同記者会見で。 | -------- |
| 3/23 | ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 | 「金融当局の取り組み次第では、年内に3回かもしくはそれ以上の利上げが理にかなう」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 3/24 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「緩和を少し取り除くこと、つまり金利を少し上げることで、おそらく軟着陸を達成し、失業率とインフレに関して経済を現状に維持するであろう」講演で。 | -------- |
| 3/24 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「インフレや失業率を現在のレベルに維持するにはもっと早いペースで利上げを実行すべきと考えている同僚もいるようだ。私はその必要はないと思う。もっと静観姿勢でいてよいと思っている。」講演で。 | -------- |
| 3/28 | フィッシャー・FRB副議長 | 「FOMC参加者の予想中央値で示された今年あと2回の利上げは概ね適切のようだ」、「それは私自身の予測でもある」CNBCとのインタビューで。 | ドル円110円台前半から111円台に上昇 |
| 3/30 | ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 | 「経済データ次第では、もしかしたら今年4回の利上げか適切となるかもしれない」FOXテレビとのインタビューで。 | ドル円上昇の一因に |
| 3/30 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「中長期的に経済成長とインフレ率へのリスクは上振れしている公算があると見られる」講演で。 | ドル円上昇の一因に |
| 4/3 | マクロン・前経済相 | 「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」ルモンド紙とのインタビューで、ルペン氏の勝利の可能性も排除できないとの認識を示す。 | -------- |
| 4/5 | FOMC議事録 | 「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」 | ドル円111円台半ばから110円台半ばへ。NYダウ高値から200ドルを超える下落。 |



