2017年4月11日(火) 「ドル円111円台半ばからは上昇し切れず」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- アジア時間に111円台半ばを超えたドル円だったが、上値は重く反落。110円81銭までドル売りが進む。長期金利の低下やフランス大統領選の不透明感が重石に。
- ユーロドルもフランス大統領選でルペン候補の支持率が高まっているとの報道に、1.0573まで売られる
- 株式市場はほぼ変わらず。アジアや中東で地政学的リスクが増していることで様子見気分が拡大。ダウは1ドル上昇し、他の主要指標も小幅に上昇。
- 債券相場は反発したものの、上昇幅は小幅。
- 金は反落。原油は地政学的リスクの高まりから続伸し、53ドル台に乗せる。
3月労働市場情勢指数(LMCI ) → 0.4
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| ドル/円 | 110.81 〜 111.41 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0573 〜 1.0607 |
| ユーロ/円 | 117.46 〜 117.94 |
| NYダウ | +1.92 → 20,658.02ドル |
| GOLD | −3.40 → 1,253.90ドル |
| WTI | +0.84 → 53.08ドル |
| 米10年国債 | −0.016 → 2.366% |
本日の注目イベント
- 朝 北朝鮮最高人民会議開催
- 独 独4月ZEW景況感指数
- 欧 ユーロ圏2月鉱工業生産
- 英 英3月物価統計
110円台前半で買い、111円台前半で売るという「レンジトレーディング」が昨日の東京時間には上抜けしたことで、もしかしたら「レンジブレイク」か、との期待も膨らみましたが、結局110円台後半まで押し戻されて戻って来ました。アジアや中東での地政学的リスクの高まりに加えて、フランス大統領選も最後までわからない状況です。無いとは思いますが、「FRXIT」も意識しないわけにはいきません。
米中首脳会談が終わらないうちに、シリアへの攻撃が始まり、さらに朝鮮半島では緊張が高まっています。そしてフランス大統領選は2週間を切ってきており、市場を取り巻く環境が落ち着きません。そのため円が買われ易い状況が続いています。
110円台前半には「壁」があるかのように、この水準では反発をしますが、ブルームバーグなどの情報でも、この110円を挟んだ水準には相当のドル買い注文が並んでいるとか。しかし、過信してはいけません。為替に絶対破れない「壁」というものは存在しません。一次攻撃では跳ね返されても、何度も繰り返しているうちに抜けてしまった例はいくらでもあります。そしてそれらの例は、完全に抜けてしまうと一気に上げ下げを加速させています。底堅いとは思いますが、注意は必要です。
昨日はイエレン議長の講演がありましたが、市場への影響はなかったようです。議長はミシガン州で講演を行い、「以前は、われわれは可能な限り活力を米経済に与えようとアクセルを踏み込まなければならなかったが、現在はアクセルを強く踏むほどではない」(ブルームバーグ)と述べ、米経済が巡航速度を保っているとの認識を示しました。
利上げに関する発言はなく、年内あと2回の利上げがあるのかどうかも意見が分かれていますが、直近の金利先物市場から算出される利上げ確率は、6月が63.2%で、9月も82.9%と高水準を維持しています。さすがに5月のFOMCでの利上げ確率は13.3%と低くなっています。
本日は特筆すべき材料はありませんが、北朝鮮では最高人民会議が開催されます。米原子力空母が朝鮮半島に向かっていることから、北朝鮮がさらに態度を硬化させ、挑発行為に出る可能性も否定できません。最高人民会議がリスク要因だとすれば、ドル円は再び下値を試す展開が予想されます。予想レンジは110円20銭〜111円20銭程度と見ます。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 3/1 | ブレーナード・FRB理事 | 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 | -------- |
| 3/2 | パウエル・FRB理事 | 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。 |
| 3/4 | イエレン・FRB議長 | 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 | ドル円114円75銭まで上昇。 |
| 3/9 | ドラギ・ECB総裁 | 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。 |
| 3/15 | イエレン・FRB議長 | 「金融緩和の緩やかな解除という決定は経済の進展継続を反映している」「この日の決定はその見解に沿うもので、判断変更はしていない」「当局の経済予測は昨年12月に示したものとほぼ同じだ」利上げを決めた後の会見で。 | ドル円114.70 → 113.17、ユーロドル1.0630 → 1.0740へ |
| 3/16 | ムニューチン・財務長官 | 「長期的に最大の利益として、ドルの強さは良いことであり、長期的なドルの強さは準備通貨への信頼の表れだと思う」ショイブレ独財務長官との共同記者会見で。 | -------- |
| 3/23 | ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 | 「金融当局の取り組み次第では、年内に3回かもしくはそれ以上の利上げが理にかなう」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 3/24 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「緩和を少し取り除くこと、つまり金利を少し上げることで、おそらく軟着陸を達成し、失業率とインフレに関して経済を現状に維持するであろう」講演で。 | -------- |
| 3/24 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「インフレや失業率を現在のレベルに維持するにはもっと早いペースで利上げを実行すべきと考えている同僚もいるようだ。私はその必要はないと思う。もっと静観姿勢でいてよいと思っている。」講演で。 | -------- |
| 3/28 | フィッシャー・FRB副議長 | 「FOMC参加者の予想中央値で示された今年あと2回の利上げは概ね適切のようだ」、「それは私自身の予測でもある」CNBCとのインタビューで。 | ドル円110円台前半から111円台に上昇 |
| 3/30 | ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 | 「経済データ次第では、もしかしたら今年4回の利上げか適切となるかもしれない」FOXテレビとのインタビューで。 | ドル円上昇の一因に |
| 3/30 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「中長期的に経済成長とインフレ率へのリスクは上振れしている公算があると見られる」講演で。 | ドル円上昇の一因に |
| 4/3 | マクロン・前経済相 | 「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」ルモンド紙とのインタビューで、ルペン氏の勝利の可能性も排除できないとの認識を示す。 | -------- |
| 4/5 | FOMC議事録 | 「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」 | ドル円111円台半ばから110円台半ばへ。NYダウ高値から200ドルを超える下落。 |
| 4/10 | イエレン・FRB議長 | 「以前は、われわれは可能な限り活力を米経済に与えようとアクセルを踏み込まなければならなかったが、現在はアクセルを強く踏むほどではない」講演で。 | -------- |



