今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年4月17日(月) 「ドル円続落し108円台半ばに」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は米国が北朝鮮への攻撃があるかどうかを意識するなかで緩やかな下落。108円55銭まで売られ、引き続き円が買われ易い状況が続く。
  • ユーロドルは小動き。1.06台前半で推移し、この日は米株式、債券市場が休場だったことも値動きを小幅にした。
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 3月消費者物価指数 → −0.3%
 3月小売売上高 → −0.2%
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ドル/円 108.55 〜 108.93
ユーロ/ドル 1.0606 〜 1.0630
ユーロ/円 115.20 〜 115.65
NYダウ ------ → 20453.25ドル
GOLD ------ → 1,288.50ドル
WTI ------ → 53.18ドル
米10年国債 ------ → 2.237%

本日の注目イベント

  • 中 中国 1−3月GDP
  • 中 中国 3月小売売上高
  • 中 中国 3月鉱工業生産
  • 米 4月NY連銀製造業景気指数
  • 米 4月NAHB住宅市場指数
  • 米 フィッシャー・FRB副議長

週末には、懸念されていた北朝鮮の核実験は行われなかったももの、北朝鮮はミサイルを発射し失敗に終わっています。北朝鮮からは依然として挑発が続いており、15日の軍事パレードでは「米国が無謀な挑発をすれば即時打撃する。全面戦には全面戦で対応する」といった姿勢を見せています。

米国側も、すでに空母カールビンソンは朝鮮半島に到着したとしており、一部の米メディアは「北朝鮮が核実験場に踏み切った場合、米軍が通常兵器で先制攻撃する準備に入った」と伝えているようです。また、今朝の情報では韓国の黄教安大統領代行と同国を訪問中のペンス米副大統領が17日午後3時から共同記者会を開くと発表しています。米国の、シリアやアフガニスタンに続く攻撃はどうやら避けられない状況になってきた印象です。

ドル円は先週末のNY市場では108円55銭まで売られています。地政学的リスクが高まっている中、前日にトランプ大統領が「ドルは強すぎる」と発言し、さらに週末に発表された3月の小売売上高が2カ月連続で減少していたことで、米景気の持続性に不透明感も出て来ました。

テクニカル上でも重要な日足の200日移動平均線も、先週末には一時的には割り込んでおり、市場のセンチメントは急速に円買いに傾いています。株式市場でも、連日年初来安値を更新する展開が続いており、急速に「リスクオフ」が進行しています。本日も株安ドル安の流れが強まると、108円台前半までの円高があるかもしれません。だだし先週にも触れましたが、地理的にも日本に近い朝鮮半島で「有事」が起きた場合、はたしてこれまで通り、「安全通貨の円を買う」という行動でいいのかどうか、難しい判断です。「有事」の場合には、先ずは円買いで反応するとは思いますが、その後の動きも慎重に見極める必要があります。

本日はやはり上値の重い展開が想定されます。上述のように、朝鮮半島での緊張は高まっています。株価がどのように反応するのかを見ながら、108円〜109円程度のレンジを予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
3/1 ブレーナード・FRB理事 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 --------
3/2 パウエル・FRB理事 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。
3/4 イエレン・FRB議長 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 ドル円114円75銭まで上昇。
3/9 ドラギ・ECB総裁 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。
3/15 イエレン・FRB議長 「金融緩和の緩やかな解除という決定は経済の進展継続を反映している」「この日の決定はその見解に沿うもので、判断変更はしていない」「当局の経済予測は昨年12月に示したものとほぼ同じだ」利上げを決めた後の会見で。 ドル円114.70 → 113.17、ユーロドル1.0630 → 1.0740へ
3/16 ムニューチン・財務長官 「長期的に最大の利益として、ドルの強さは良いことであり、長期的なドルの強さは準備通貨への信頼の表れだと思う」ショイブレ独財務長官との共同記者会見で。 --------
3/23 ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 「金融当局の取り組み次第では、年内に3回かもしくはそれ以上の利上げが理にかなう」WSJ紙とのインタビューで。 --------
3/24 ダドリー・NY連銀総裁 「緩和を少し取り除くこと、つまり金利を少し上げることで、おそらく軟着陸を達成し、失業率とインフレに関して経済を現状に維持するであろう」講演で。 --------
3/24 ブラード・セントルイス連銀総裁 「インフレや失業率を現在のレベルに維持するにはもっと早いペースで利上げを実行すべきと考えている同僚もいるようだ。私はその必要はないと思う。もっと静観姿勢でいてよいと思っている。」講演で。 --------
3/28 フィッシャー・FRB副議長 「FOMC参加者の予想中央値で示された今年あと2回の利上げは概ね適切のようだ」、「それは私自身の予測でもある」CNBCとのインタビューで。 ドル円110円台前半から111円台に上昇
3/30 ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 「経済データ次第では、もしかしたら今年4回の利上げか適切となるかもしれない」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円上昇の一因に
3/30 ダドリー・NY連銀総裁 「中長期的に経済成長とインフレ率へのリスクは上振れしている公算があると見られる」講演で。 ドル円上昇の一因に
4/3 マクロン・前経済相 「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」ルモンド紙とのインタビューで、ルペン氏の勝利の可能性も排除できないとの認識を示す。 --------
4/5 FOMC議事録 「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」 ドル円111円台半ばから110円台半ばへ。NYダウ高値から200ドルを超える下落。
4/10 イエレン・FRB議長 「以前は、われわれは可能な限り活力を米経済に与えようとアクセルを踏み込まなければならなかったが、現在はアクセルを強く踏むほどではない」講演で。 --------
4/12 トランプ大統領 「ドルは強くなりすぎていると思う。これはある程度私のせいでもある。人々が私を信頼しているためだ。しかし、これは痛手となっている。最終的に痛手となる」「中国は為替操作国ではない」 ドル円109円台後半から108円台後半へ。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和