今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年5月1日(月) 「ユーロドル1.09を挟む攻防続く」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は連日同じような展開が続き、この日も111円72銭までドルが買われた。ただ112円を試す勢いはなく、111円40−45で越週。
  • ユーロドルも1.09を挟んだ攻防。高値は1.0934で安値は1.0884。
  • 株式市場は反落。ハイテク株は小高いが、金融株は軟調。ダウは40ドル下げ、ナスダックは1ポイント下落。
  • 債券相場は続伸。月末特有の買いが入ったとの見方もあり、10年債利回りは2.28%台に低下。
  • 金は続伸し、原油価格も小幅に上昇。
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1−3月雇用コスト指数         → +0.8%
1−3月GDP(速報値)        → +0.7%
4月シカゴ購買部協会景気指数      → 58.3
4月ミシガン大学消費者マインド(確定値)→ 97.0
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ドル/円 111.35 〜 111.72
ユーロ/ドル 1.0884〜 1.0934
ユーロ/円 121.27 〜 121.95
NYダウ −40.82 → 20,940.51ドル
GOLD +2.40 → 1,268.30ドル
WTI +0.22 → 49.19ドル
米10年国債 −0.014 → 2.280%

本日の注目イベント

  • 米   3月個人所得
  • 米   3月個人支出
  • 米   3月PCEコアデフレータ
  • 米   4月ISM製造業景況指数

早いもので今日から5月です。相場の方はなかなか方向感がつかみにくい展開が続いていますが、このまま年末まで先行き不透明な動きが続くような気もして来ました。トランプ大統領が就任して以来、相場そのものに変動要因が一つ加わったようにも思えます。ドル円は北朝鮮問題がいつ急変してもいい状態が続いていながらも、底堅い動きになっています。

先週金曜日のNY市場では再び111円台後半までドル高が進んだものの、111円台半ばから下方に押し戻されており、111円60−90銭あたりが壁になりつつあります。北朝鮮は29日にも弾道ミサイルを発射したものの、失敗した模様です。米国はこの行為に対しては静観していますが、トランプ大統領はツイッターで「北朝鮮は今日、失敗に終わったもののミサイルを発射し、中国および尊敬を集める同国の国家主席の希望を踏みにじった。不愉快だ」とつぶやいています。(ブルームバーグ)

北朝鮮に対しては国連安保理で、北朝鮮との外交・経済関係を断つよう呼びかけたり、ASEANでも一致してきた北朝鮮のミサイル攻撃を非難する声明文を出させるなど、米国は武力以外の方法で解決する努力をしているように見えますが、一方原子力空母や潜水艦など、北朝鮮包囲網は完了したようにも見えます。北朝鮮がさらにミサイル攻撃をするようだと、米国が単独でも行動を起こす状況かと思われます。

米国の1−3月期GDP速報値は予想を下回る「0.7%」でした。特にGDPの7割を占めると言われる個人消費が低調でした。天候による影響が大きかったと見られていますが、今後発表される経済データ次第では、今年3回と予想されている利上げ回数にも 影響が出てくることも考えられます。雇用もここ2カ月は事前予想を下回っており、米景気の足取りに、これまでのような力強さが感じられなくなってきた印象もあります。今週末の雇用統計には引き続き注意が必要です。

今週は北朝鮮の動向と、7日のフランス大統領選に最大の注目が集まります。マクロン候補が引き続き6対4の割合でルペン候補を破るとの予想は変わっていないようですが、最後の最後まで安心するわけにはいきません。上記2つの大きな材料は、どちらかといえば円高方向へのリスクの方が高いと見ています。111円から111円台後半での攻防が続いていますが、今週は週末に雇用統計を控えていることもあり、どちらかに抜けると予想していますが、上に抜けて112円台に乗せたとしても、そこからの上昇は限られるのではないかと思います。本日のレンジは110円80銭〜111円80銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
3/1 ブレーナード・FRB理事 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 --------
3/2 パウエル・FRB理事 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。
3/4 イエレン・FRB議長 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 ドル円114円75銭まで上昇。
3/9 ドラギ・ECB総裁 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。
3/15 イエレン・FRB議長 「金融緩和の緩やかな解除という決定は経済の進展継続を反映している」「この日の決定はその見解に沿うもので、判断変更はしていない」「当局の経済予測は昨年12月に示したものとほぼ同じだ」利上げを決めた後の会見で。 ドル円114.70 → 113.17、ユーロドル1.0630 → 1.0740へ
3/16 ムニューチン・財務長官 「長期的に最大の利益として、ドルの強さは良いことであり、長期的なドルの強さは準備通貨への信頼の表れだと思う」ショイブレ独財務長官との共同記者会見で。 --------
3/23 ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 「金融当局の取り組み次第では、年内に3回かもしくはそれ以上の利上げが理にかなう」WSJ紙とのインタビューで。 --------
3/24 ダドリー・NY連銀総裁 「緩和を少し取り除くこと、つまり金利を少し上げることで、おそらく軟着陸を達成し、失業率とインフレに関して経済を現状に維持するであろう」講演で。 --------
3/24 ブラード・セントルイス連銀総裁 「インフレや失業率を現在のレベルに維持するにはもっと早いペースで利上げを実行すべきと考えている同僚もいるようだ。私はその必要はないと思う。もっと静観姿勢でいてよいと思っている。」講演で。 --------
3/28 フィッシャー・FRB副議長 「FOMC参加者の予想中央値で示された今年あと2回の利上げは概ね適切のようだ」、「それは私自身の予測でもある」CNBCとのインタビューで。 ドル円110円台前半から111円台に上昇
3/30 ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 「経済データ次第では、もしかしたら今年4回の利上げか適切となるかもしれない」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円上昇の一因に
3/30 ダドリー・NY連銀総裁 「中長期的に経済成長とインフレ率へのリスクは上振れしている公算があると見られる」講演で。 ドル円上昇の一因に
4/3 マクロン・前経済相 「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」ルモンド紙とのインタビューで、ルペン氏の勝利の可能性も排除できないとの認識を示す。 --------
4/5 FOMC議事録 「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」 ドル円111円台半ばから110円台半ばへ。NYダウ高値から200ドルを超える下落。
4/10 イエレン・FRB議長 「以前は、われわれは可能な限り活力を米経済に与えようとアクセルを踏み込まなければならなかったが、現在はアクセルを強く踏むほどではない」講演で。 --------
4/12 トランプ大統領 「ドルは強くなりすぎていると思う。これはある程度私のせいでもある。人々が私を信頼しているためだ。しかし、これは痛手となっている。最終的に痛手となる」「中国は為替操作国ではない」 ドル円109円台後半から108円台後半へ。
4/17 ムニューチン・財務長官 「長期的に見てド強いドルは良いことだ」FT紙とのインタビューで。 ドル円108円台半ばから109円台に
4/17 ペンス・米副大統領 「北朝鮮への戦略的忍耐は終わった」韓国での記者会見で。 --------
4/27 ドラギ・ECB総裁 「成長が改善しているのは事実で、状況はますます良くなっている」「基調的な物価上昇圧力は依然として弱く、確信できるような上昇トレンドが見られていない」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ユーロドル下落
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和