2017年5月8日(月) 「仏大統領選はマクロン氏勝利」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 4月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想を超えており、失業率も4.4%と、10年ぶりの低水準だったことからドル円は112円82銭まで上昇。株価の上昇もあり、リスクオンが強まった割には上値の重い展開だった。
- ユーロドルは続伸し、1.1に迫る水準までユーロ買いが進む。フランス大統領選への安心感もあり、ユーロを買う動きが優勢に。
- 株式市場は反発。雇用統計がまずまずの結果だったことや、好業績の銘柄を中心に買われた。ダウは55ドル上昇し、約2カ月ぶりに2万1000ドルの大台を回復。ナスダックも上昇し、最高値を更新。
- 債券相場はほぼ変わらず。雇用統計を受けて一時下落したものの、その後下げを埋め、長期金利は2.34%台で取引を終える。
- 金は小幅に続落し、原油は反発。
米 4月非農業部門雇用者数 → 21.1万人
米 4月失業率 → 4.4%
米 4月平均時給(前月比) → 0.3%
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| ドル/円 | 112.34 〜 112.82 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0949 〜 1.0999 |
| ユーロ/円 | 123.14 〜 123.94 |
| NYダウ | +55.47 → 21,006.94ドル |
| GOLD | −1.70 → 1,226.90ドル |
| WTI | +0.95 → 46.47ドル |
| 米10年国債 | −0.005 → 2.349% |
本日の注目イベント
- 豪 豪3月住宅建設許可
- 中 中国 4月貿易統計
- 加 カナダ4月住宅着工件数
どうやら「Frexit」は回避できたようです。注目のフランス大統領決戦投票では、事前予想通りマクロン候補が圧勝しました。これで、昨年イギリスのEU離脱以降続いていたポピュリズムの勢いは阻止された格好になりました。マクロン氏の勝利を受けて早朝のオセアニア市場でユーロドルは1.1020辺りまで急伸し、ドル円も113円台まで買われる場面もありました。
もっとも、ドル円はGW期間中にも113円台まで買われ、4月の108円台前半の底値からは、ちょうど5円ほどドル高円安が進んだことになります。113円台に乗せた直接の要因は、先週4日のFOMC声明文でした。事前予想通り政策金利の引き上げはありませんでしたが、声明文が米景気の先行きに強気の内容だったことが想定外でした。
米国の1−3月期のGDPは市場予想を下回る0.7%で、前期の2.1%からは大きく減速していました。またそれ以外にもISM製造業など多くの経済指標が予想を下回る結果となり、「米景気はピークアウトした」といった声も聞かれました。そんな懸念を払拭するように声明文では「1−3月の減速は一時的な可能性が高い」と記されていたことで、FRBは景気の先行きに自信を持っているとの印象を市場に与え、「年内あと2回の利上げは確実」との見方が広がり、ドル円を113円台に押し上げました。
実際に、金利先物市場の想定する6月の利上げ確率は、それまでの70%弱から、今朝の段階では100%にまで上昇しており、市場が6月利上げは「確実」と見ていることが分かります。北朝鮮問題やフランス大統領選など投資家にとって不透明な状況が続いて いましたが、北朝鮮問題では軍事衝突を回避し、外交による解決の道もわずかですが、出てきています。EUの崩壊も現実的ではなくなってきました。市場は再び米国の景気やトランプ政権の税制改革、あるいはその先にある利上げ回数に注目してくると思われます。
北朝鮮問題は依然として状況は大きく変わっていないものの、雇用統計とフランス大統領選を終え、今週はやや材料不足の感は否めません。10日に韓国の大統領選がありますが、こちらはそれほど市場に影響を与えるとも思えません。そうなると引き続き、トランプ政権の次の一手と、北朝鮮の動向を注視することになります。
個人的にはFOMC声明文で記された米景気の減速が本当に一時的なものなのかどうかを、5−6月の経済データで確認していく必要があろうかと思っています。本日はGW明けの日本株がポイントになりそうです。200―300円程度上昇すると見ていますが、予想以上に買われると、ドル円も再び113円台に乗せてくるかもしれません。さすがに113円台では上値の伸びは、東京時間では限定的と予想します。レンジは112円30銭〜113円30銭程度を見ています。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 3/1 | ブレーナード・FRB理事 | 「前進が続くと想定すると、追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」ハーバード大学でのイベントで。 | -------- |
| 3/2 | パウエル・FRB理事 | 「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で定協議の対象になるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドル円114円台半ばへ。長期金利2.48%台へ上昇。 |
| 3/4 | イエレン・FRB議長 | 「FOMCは今月会合で雇用とインフレが当局の期待に沿って引き続き進展しているかどうかについて検証する。そうした場合には、フェデラルファンド(FF)金利のさらなる調整が適切になる可能性が高い」「しかしながら、予期せぬ展開が経済見通しに悪影響を及ぼさない限り、緩和縮小のプロセスは過去数年のようなゆっくりしたものにはならない可能性が高い」講演で。 | ドル円114円75銭まで上昇。 |
| 3/9 | ドラギ・ECB総裁 | 「相当程度の金融緩和が依然必要」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロ円120円台から121円台後半へ急騰。 |
| 3/15 | イエレン・FRB議長 | 「金融緩和の緩やかな解除という決定は経済の進展継続を反映している」「この日の決定はその見解に沿うもので、判断変更はしていない」「当局の経済予測は昨年12月に示したものとほぼ同じだ」利上げを決めた後の会見で。 | ドル円114.70 → 113.17、ユーロドル1.0630 → 1.0740へ |
| 3/16 | ムニューチン・財務長官 | 「長期的に最大の利益として、ドルの強さは良いことであり、長期的なドルの強さは準備通貨への信頼の表れだと思う」ショイブレ独財務長官との共同記者会見で。 | -------- |
| 3/23 | ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 | 「金融当局の取り組み次第では、年内に3回かもしくはそれ以上の利上げが理にかなう」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 3/24 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「緩和を少し取り除くこと、つまり金利を少し上げることで、おそらく軟着陸を達成し、失業率とインフレに関して経済を現状に維持するであろう」講演で。 | -------- |
| 3/24 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「インフレや失業率を現在のレベルに維持するにはもっと早いペースで利上げを実行すべきと考えている同僚もいるようだ。私はその必要はないと思う。もっと静観姿勢でいてよいと思っている。」講演で。 | -------- |
| 3/28 | フィッシャー・FRB副議長 | 「FOMC参加者の予想中央値で示された今年あと2回の利上げは概ね適切のようだ」、「それは私自身の予測でもある」CNBCとのインタビューで。 | ドル円110円台前半から111円台に上昇 |
| 3/30 | ウィリアムズ・SFシスコ連銀総裁 | 「経済データ次第では、もしかしたら今年4回の利上げか適切となるかもしれない」FOXテレビとのインタビューで。 | ドル円上昇の一因に |
| 3/30 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「中長期的に経済成長とインフレ率へのリスクは上振れしている公算があると見られる」講演で。 | ドル円上昇の一因に |
| 4/3 | マクロン・前経済相 | 「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」ルモンド紙とのインタビューで、ルペン氏の勝利の可能性も排除できないとの認識を示す。 | -------- |
| 4/5 | FOMC議事録 | 「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」 | ドル円111円台半ばから110円台半ばへ。NYダウ高値から200ドルを超える下落。 |
| 4/10 | イエレン・FRB議長 | 「以前は、われわれは可能な限り活力を米経済に与えようとアクセルを踏み込まなければならなかったが、現在はアクセルを強く踏むほどではない」講演で。 | -------- |
| 4/12 | トランプ大統領 | 「ドルは強くなりすぎていると思う。これはある程度私のせいでもある。人々が私を信頼しているためだ。しかし、これは痛手となっている。最終的に痛手となる」「中国は為替操作国ではない」 | ドル円109円台後半から108円台後半へ。 |
| 4/17 | ムニューチン・財務長官 | 「長期的に見てド強いドルは良いことだ」FT紙とのインタビューで。 | ドル円108円台半ばから109円台に |
| 4/17 | ペンス・米副大統領 | 「北朝鮮への戦略的忍耐は終わった」韓国での記者会見で。 | -------- |
| 4/27 | ドラギ・ECB総裁 | 「成長が改善しているのは事実で、状況はますます良くなっている」「基調的な物価上昇圧力は依然として弱く、確信できるような上昇トレンドが見られていない」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロドル下落 |
| 5/4 | FOMC声明文 | 「1−3月の減速は一時的な可能性が高い」 | ドル円112円台から113円台に |



