今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年5月9日(火) 「ドル円NY市場で続伸し113円台前半に」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は仏大統領選でマクロン候補が勝利したことで続伸。東京時間では113円台が重かったものの、NYでは長期金利の上昇を手掛かりに113円29銭までドル高が進む。
  • オセアニア市場で1.10台まで上昇したユーロドルは、上値を追えず反落。1.0916までドル高が進行。
  • 株式市場は続伸したものの上昇幅は小幅。S&P500は一時最高値を更新する場面があったが、引け値ではほぼ横ばい。ダウも5ドル高に終わる。
  • 債券相場は続落。目立った材料はなかったものの、終始売りに押された格好。長期金利は2.38%台へと上昇。
  • 金と原油は共に小幅高。
ドル/円 112.51 〜 113.29
ユーロ/ドル 1.0916 〜 1.0953
ユーロ/円 123.12 〜 123.81
NYダウ +5.34 → 21,012.28ドル
GOLD +0.20 → 1,227.10ドル
WTI +0.21 → 46.43ドル
米10年国債 +0.038 → 2.387%

本日の注目イベント

  • 豪 豪3月小売売上高
  • 独 独3月鉱工業生産
  • 独 独3月貿易収支
  • 独 独3月経常収支
  • 加 カナダ3月建設許可件数
  • 米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
  • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演

仏大統領選でマクロン氏が圧勝したことを受けてリスクオンで始まった昨日のオセアニア市場では、ドル円は113円台に乗せ、ユーロドルは1.10台まで急伸しましたが、東京時間では引き続き上値の重い展開でした。ただ、NY市場では長期金利の上昇を手掛かりに再び113円台までドル高が進み、113円29銭まで買われ、ほぼこの日の高値圏で取り引きを終えています。

113円台前半までドル高が進みましたが、このまま115円を目指す展開でもないように思います。113円台前半は3月中旬以来の水準ですが、この時の米長期金利は2.5%から2.6%の水準で、昨日のNY市場で金利が上昇したとはいっても、まだ2.38%台です。NY株式市場を見ても、日経平均株価が450円も上昇した割には、小幅高で冴えません。日本のGW中に上昇していたとはいえ、ダウを見る限り上値の重さが気になります。

やはりここから115円を目指すには長期金利の一段の上昇など、ドルのサポート材料が不可欠です。6月のFOMCでの今年2回目の利上げはほぼ織り込んだように思います。もしそうだとすれば、今年3回の利上げの確率は相当高いと予想されますが、これが4回利上げも視野に入るようだと、ドルにとって大きなサポート材料になろうかと思います。もっとも、そうなると株式市場が金利高を嫌って軟調な展開になることも考えられます。

その利上げに関して、クリーブランド連銀のメスター総裁はブルームバーグとのインタビューで「当局がかなり後手に回っているとは思わない」と述べ、「当局が目標に向かって前進し続けている今の環境では、金利を引き上げる必要がある。そうしなければ後れをとることになり、その結果は決して良いとはいえないものとなる」と発言しています。

日本株がようやく海外の株高に追随する動きを見せてきました。昨日の日経平均株価も1万9900円程度まで上昇し、2万円の大台も視野に入って来ました。本日は為替もやや円安に振れていることから、ザラ場での2万円台乗せもあるかもしれません。株価が堅調に推移するとすれば、本日のドル円もそれ程下値不安はないかもしれません。テクニカル的には昨日のNY市場での高値はほぼピッタリの展開でした。「日足」の120日線に上昇を抑えられた形になっています。さらなる上昇にはここをしっかりと上抜けしなければなりませんが、一方で「週足」では雲抜けを完了しています。ここは判断に迷うところですが、基本的にはドルは底堅く、「一歩後退・二歩前進」といったところでしょうか。予想レンジは112円60銭〜113円60銭程度でしょうか。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
4/3 マクロン・前経済相 「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」ルモンド紙とのインタビューで、ルペン氏の勝利の可能性も排除できないとの認識を示す。 --------
4/5 FOMC議事録 「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」 ドル円111円台半ばから110円台半ばへ。NYダウ高値から200ドルを超える下落。
4/10 イエレン・FRB議長 「以前は、われわれは可能な限り活力を米経済に与えようとアクセルを踏み込まなければならなかったが、現在はアクセルを強く踏むほどではない」講演で。 --------
4/12 トランプ大統領 「ドルは強くなりすぎていると思う。これはある程度私のせいでもある。人々が私を信頼しているためだ。しかし、これは痛手となっている。最終的に痛手となる」「中国は為替操作国ではない」 ドル円109円台後半から108円台後半へ。
4/17 ムニューチン・財務長官 「長期的に見てド強いドルは良いことだ」FT紙とのインタビューで。 ドル円108円台半ばから109円台に
4/17 ペンス・米副大統領 「北朝鮮への戦略的忍耐は終わった」韓国での記者会見で。 --------
4/27 ドラギ・ECB総裁 「成長が改善しているのは事実で、状況はますます良くなっている」「基調的な物価上昇圧力は依然として弱く、確信できるような上昇トレンドが見られていない」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ユーロドル下落
5/4 FOMC声明文 「1−3月の減速は一時的な可能性が高い」 ドル円112円台から113円台に
5/8 メスター・クリーブランド連銀総裁 「当局が目標に向かって前進し続けている今の環境では、金利を引き上げる必要がある。そうしなければ後れをとることになり、その結果は決して良いとはいえないものとなる」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和