2017年5月25日(木) 「ドル円FOMC議事録公表後下落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は堅調に112円台を回復し、112円13銭まで買われたものの、FOMC議事録が公表されると値を下げた。議事録でインフレの減速懸念が示されたことが理由。
- ユーロドルは1.12を挟む展開。ドラギECB総裁が講演で量的緩和の効果を述べたことに反応し、1.1167まで売られたがその後反発して引ける。
- 株式市場はFOMC議事録公表後に上昇に勢いがつき、ダウは5日続伸。S&P500とナスダックも揃って最高値を更新。
- 債券相場は反発。FOMC議事録で金利見通しが変わらなかったことや、景気の鈍化は一過性のものであるとの認識が示されたことで買いが優勢に。長期金利は2.25%台まで低下。
- 金と原油は揃って小幅安。
3月FHFA住宅価格指数 → +0.6%
4月中古住宅販売件数 → 557万件
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| ドル/円 | 111.49 〜 112.13 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1168 〜 1.1220 |
| ユーロ/円 | 125.04 〜 125.41 |
| NYダウ | +74.51 → 21,012.42 |
| GOLD | −2.40 → 1,253.10ドル |
| WTI | −0.11 → 51.36ドル |
| 米10年国債 | −0.030 → 2.250% |
本日の注目イベント
- 欧 OPEC総会(ウイーン)
- 英 英1−3月期GDP(改定値)
- 米 新規失業保険申請件数
今朝方3時に公表されたFOMC議事録の内容に、為替、株、債券はそれぞれ異なった反応を示しました。議事録では、大部分の当局者はもう一段の利上げが「近く適切になる」と判断していることが明らかになり、4兆5000億ドル規模のFRBのバランスシートを緩やかに縮小させる計画を支持していることが分かりました。(ブルームバーグ)
議事録では、「大部分の参加者は、経済に関して入手する情報が予想と概ね一致した場合は、政策緩和の解除をさらに一歩進めるのが近く適切になろうと判断した」と記されています。また、景気についても最近見られる経済活動の減速が一過性のものだという証拠を待つのが「賢明」だと指摘していました。
ただ「数人」の参加者が、インフレ進展が減速した可能性があるとの懸念を表明したことも示されており、ドル円はこの部分に反応したものと思われ、直後にドル売りが進み、112円台から111円台半ばまで下落しました。また債券市場も、インフレ期待の後退から買われ、金利が低下しており、為替とセットで動いた印象です。
一方株式市場は逆の動きを見せ続伸しています。急速な利上げはなく、今後も緩やかな利上げが続くとの見方が株式市場にとっては「追い風」となり、ダウは5日続伸し、先週水曜日の大幅安を全て埋め、2万1000ドルの大台を回復しました。S&P500とナスダックも揃って最高値を更新し、トランプ政権の経済運営に不安が強まっている割には底堅い動きを見せている印象です。
112円台は回復したものの、依然として上値は重く、昨日はFOMC議事録のやや「ハト派的な内容」に押し戻された格好でしたが、基本的には方向感はなく、110−113円の狭いレンジでの動きが予想されます。今後どちらに抜けるかについては、ここでもまた明確は材料は見つけにくい状況ですが、北朝鮮とロシアゲートといった問題を抱えている現状は、ドルの下落方向にリスクが高いと思わざるを得ません。ただそれでも昨日のNY株式市場のような動きを見ると、それほど近い将来のリスクは高いと見ていないことにもなります。先週に一時15.9まで上昇した「VIX指数」が、今朝は再び10近辺まで低下していることがその証左でもあります。
このところ東京時間はまったるい動きが続いていますが、本日も同様な展開が予想されます。ただそれでも緊張感を持って臨むことが必要です。朝鮮半島はすぐお隣です。予想レンジは111円10銭〜112円10銭程度と見ます。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 4/3 | マクロン・前経済相 | 「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」ルモンド紙とのインタビューで、ルペン氏の勝利の可能性も排除できないとの認識を示す。 | -------- |
| 4/5 | FOMC議事録 | 「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」 | ドル円111円台半ばから110円台半ばへ。NYダウ高値から200ドルを超える下落。 |
| 4/10 | イエレン・FRB議長 | 「以前は、われわれは可能な限り活力を米経済に与えようとアクセルを踏み込まなければならなかったが、現在はアクセルを強く踏むほどではない」講演で。 | -------- |
| 4/12 | トランプ大統領 | 「ドルは強くなりすぎていると思う。これはある程度私のせいでもある。人々が私を信頼しているためだ。しかし、これは痛手となっている。最終的に痛手となる」「中国は為替操作国ではない」 | ドル円109円台後半から108円台後半へ。 |
| 4/17 | ムニューチン・財務長官 | 「長期的に見てド強いドルは良いことだ」FT紙とのインタビューで。 | ドル円108円台半ばから109円台に |
| 4/17 | ペンス・米副大統領 | 「北朝鮮への戦略的忍耐は終わった」韓国での記者会見で。 | -------- |
| 4/27 | ドラギ・ECB総裁 | 「成長が改善しているのは事実で、状況はますます良くなっている」「基調的な物価上昇圧力は依然として弱く、確信できるような上昇トレンドが見られていない」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロドル下落 |
| 5/4 | FOMC声明文 | 「1−3月の減速は一時的な可能性が高い」 | ドル円112円台から113円台に |
| 5/8 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「当局が目標に向かって前進し続けている今の環境では、金利を引き上げる必要がある。そうしなければ後れをとることになり、その結果は決して良いとはいえないものとなる」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 5/10 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「経済が私の予測通りに進展するとの想定で、バランスシートの規模は緩やかな縮小とともに、年内残り3回政策金利を引き上げるのはなお妥当だ」講演で。 | ドル円上昇し、114円台に |
| 5/11 | コンスタンシオ・ECB副総裁 | 「拙速な金融緩和の縮小よりも、緩和的な政策を長く続ける方がリスクが少ない」インタビューで。 | -------- |
| 5/22 | メルケル・独首相 | 「ユーロは弱すぎる。これはECBの政策が理由だ。これによってドイツ製品が相対的に安くなっている。従って、ドイツ製品はよく売れている」 | ユーロドル1.11台後半から1.1264まで上昇 |



