今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年5月30日(火) 「海外市場休場のためドル円動かず」

ひと目で分かる昨晩の動き

欧州市場

  • 欧米の市場が休場のため値動きはなく閑散。ドル円は111円25−40銭で推移し、ポジション調整の取引に終始。
  • ユーロドルは小幅に下落。ドラギ総裁が議会でユーロ圏は引き続きECBによる金融緩和が必要と述べたことで1.1160までユーロ安が進む。
  • ポンドドルは上昇。先週の下げを埋め、1.2840まで買われる。
ドル/円 111.25 〜 111.40
ユーロ/ドル 1.1163 〜 1.1190
ユーロ/円 124.19 〜 124.64
NYダウ ----- → 21,080.29
GOLD ----- → 1,268.10ドル
WTI +0.19 → 49.99ドル
米10年国債 ----- → 2.246%

本日の注目イベント

  • 豪 豪4月住宅建設許可件数
  • 日 4月失業率
  • 独 独5月消費者物価指数(速報値)
  • 欧 ユーロ圏5月景況感指数
  • 欧 ユーロ圏5月消費者信頼感(確報値)
  • 米 3月ケース・シラ−住宅価格指数
  • 米 4月個人所得
  • 米 4月個人支出
  • 米 4月PCEコアデフレータ
  • 米 5月消費者信頼感指数
  • 米 ブレイナード・FRB理事講演

欧米市場が休場のため、取引は閑散とし、ドル円の水準は昨日から全く変わっていません。ユーロドルとポンドドルで若干動きがあったことで、ユーロ円はやや下落し、ポンド円は上昇しています。

ECBのドラギ総裁はブリュッセルの欧州議会で証言し、「ユーロ圏はフォワードガイダンスを含め金融政策による異例な規模の支援がなお必要だ」と述べ、「域内の物価圧力、特に賃金からの圧力は当中銀の中期的目標へとインフレ率が持続的かつ自立的に収れんするにはまだ不十分だ」(ブルームバーグ)と語り、現行の金融政策を継続する意向を示しました。

また、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁はシンガポールで「米経済は堅調で、勢いがある」としながらも、「インフレ目標達成にはまだ道のりがあるが楽観視している」と述べています。いずれのコメントもロンドン、NY市場が休場だったため、市場への影響は限定的でした。中でもドラギ総裁のコメントは、市場が金融政策の変更を先取りしてユーロ高が大きく進むことをけん制した発言とも受け取れます。早ければ来月にも何らかのフォワードガイダンスの変更を行い、年内には量的緩和の縮小を開始するのではないかとの見方が、市場では支配的です。

北朝鮮のミサイル発射についてトランプ大統領は「北朝鮮がまた弾道ミサイルを発射したのは、隣国の中国に対するひどい侮辱だ、中国は一生懸命努力しているというのに!」とツイッターに投稿しました。北朝鮮の挑発行為に対してトランプ大統領が「どこまで耐えるのか」我慢比べのような状況になっていますが、このままミサイルを発射し続けたら、さすがにトランプ大統領が静観するだけとも思えません。まだ「一触即発」状態は続いています。

本日はアジア時間ではそれほど動きがあるとも思えませんが、NY時間ではPCEコアデフレータが発表されます。結果によっては値動きにつながるかもしれません。予想レンジは110.80銭〜111円80銭程度と見ます。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
4/3 マクロン・前経済相 「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」ルモンド紙とのインタビューで、ルペン氏の勝利の可能性も排除できないとの認識を示す。 --------
4/5 FOMC議事録 「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」 ドル円111円台半ばから110円台半ばへ。NYダウ高値から200ドルを超える下落。
4/10 イエレン・FRB議長 「以前は、われわれは可能な限り活力を米経済に与えようとアクセルを踏み込まなければならなかったが、現在はアクセルを強く踏むほどではない」講演で。 --------
4/12 トランプ大統領 「ドルは強くなりすぎていると思う。これはある程度私のせいでもある。人々が私を信頼しているためだ。しかし、これは痛手となっている。最終的に痛手となる」「中国は為替操作国ではない」 ドル円109円台後半から108円台後半へ。
4/17 ムニューチン・財務長官 「長期的に見てド強いドルは良いことだ」FT紙とのインタビューで。 ドル円108円台半ばから109円台に
4/17 ペンス・米副大統領 「北朝鮮への戦略的忍耐は終わった」韓国での記者会見で。 --------
4/27 ドラギ・ECB総裁 「成長が改善しているのは事実で、状況はますます良くなっている」「基調的な物価上昇圧力は依然として弱く、確信できるような上昇トレンドが見られていない」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ユーロドル下落
5/4 FOMC声明文 「1−3月の減速は一時的な可能性が高い」 ドル円112円台から113円台に
5/8 メスター・クリーブランド連銀総裁 「当局が目標に向かって前進し続けている今の環境では、金利を引き上げる必要がある。そうしなければ後れをとることになり、その結果は決して良いとはいえないものとなる」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
5/10 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が私の予測通りに進展するとの想定で、バランスシートの規模は緩やかな縮小とともに、年内残り3回政策金利を引き上げるのはなお妥当だ」講演で。 ドル円上昇し、114円台に
5/11 コンスタンシオ・ECB副総裁 「拙速な金融緩和の縮小よりも、緩和的な政策を長く続ける方がリスクが少ない」インタビューで。 --------
5/22 メルケル・独首相 「ユーロは弱すぎる。これはECBの政策が理由だ。これによってドイツ製品が相対的に安くなっている。従って、ドイツ製品はよく売れている」 ユーロドル1.11台後半から1.1264まで上昇
5/29 ドラギ・ECB総裁 「ユーロ圏はフォワードガイダンスを含め金融政策による異例な規模の支援がなお必要だ」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和