今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年6月8日(木) 「コミー証言の一部に安心感広がる」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は109円台前半から反発。本日予定されている前FBI長官の証言の冒頭陳述原稿が公表され、内容が市場予想と大きく異なっていなかったことで安心感が広がる。ドル円は109円89銭まで買われ、この日の高値圏で引ける。
  • ユーロドルは引き続き1.12台でもみ合い。ECBがインフレ率を下方修正するのではとの報道で、1.1214まで売られたが、1.12台はキープ。
  • 株式市場は揃って反発。コミー証言の一部が公表され安心感が広がったことで、ダウは37ドル上昇。
  • 債券相場は反落。リスク回避の流れがやや弱まったことで売りが優勢となる。長期金利は2.17%台へと小幅に上昇。
  • 金は4日ぶりに反落。原油は在庫の増加が重石となり、2ドルを超える大幅安。
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 4月消費者信用残高 → 81.97億ドル
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ドル/円 109.23 〜 109.89
ユーロ/ドル 1.1214 〜 1.1283
ユーロ/円 122.74 〜 123.73
NYダウ +37.46 → 21,173.69
GOLD −4.30 → 1,293.20ドル
WTI −2.47 → 45.72ドル
米10年国債 +0.028 → 2.173%

本日の注目イベント

  • 豪 豪4月貿易収支
  • 日 5月景気ウオッチャー調査
  • 日 1−3月GDP(改定値)
  • 日 4月国際収支
  • 中 中国 5月貿易統計
  • 独 独4月鉱工業生産
  • 欧 ECB政策金利発表
  • 欧 ドラギ・ECB総裁記者会見
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 コミー前FBI長官、上院情報特別委員会で証言
  • 加 カナダ5月住宅着工件数

本日は重要イベントが多く「スーパ−・サーズデー」と呼ばれてもいいほど、為替を動かす材料が揃っています。その中の、コミーFBI(連邦捜査局)前長官の公聴会での証言の一部が前倒しで公開されました。内容にサプライズがなかったことから、市場に安心感が広がっています。ドル円は反発し、株価は上昇、さらに金利も上昇していますが、まだ油断はできません。

内容は、やはりトランプ大統領が2月にフリン大統領補佐官に関する捜査について「これを終わらせることを望む」と述べたことを明らかにしています。1月27日にトランプ大統領と2人だけでホワイトハウスで夕食を共にした際には大統領から「私は忠誠を求める」と言われ、コミー氏は夕食会について「ある種の利益関係を確立するため」に設定されたと感じたと証言するようです。(ブルームバーグ)

トランプ大統領は昨日、空席のFBI長官にクリストファー・レイ元司法次官補を指名することをツイッターで明らかにしています。本日のコミー氏の証言で、これ以上トランプ政権を揺さぶるような発言がなければ、一旦この問題は市場の関心からはずれるものと思われます。

イギリスの総選挙に関する直近の調査では、メイ首相率いる保守党の支持率が42%で、労働党が35%となっており、その差は7%になっています。(タイムズ・ユーガブ調査)一時その差が3%ほどに縮小したこともありましたが、直近ではその差がやや拡大しているようです。保守党が負けるようなことになれば、メイ首相の辞任にもつながり、イギリスはEUからの離脱だけでなく混乱に陥ることになり、ポンドは大きく下落する可能性があります。投票現地時間夜10時まで行われ、結果が分かるのは、日本時間の明日午前中ということになりそうです。

ECBの金融政策については、こちらも昨日ECBがインフレ見通しを下方修正する準備に入っているとの報道からユーロが売られる場面もありましたが、現時点ではその下げを埋める展開になっています。ECBの政策発表とコミー氏の証言は今夜の材料になりますが、夜9時辺りから夜中にかけてが「ゴールデンアワー」になりそうです。本日の相場は読みにくい展開であることは当然ですが、レンジは108円〜109円50銭程度にしたいと思います。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
5/4 FOMC声明文 「1−3月の減速は一時的な可能性が高い」 ドル円112円台から113円台に
5/8 メスター・クリーブランド連銀総裁 「当局が目標に向かって前進し続けている今の環境では、金利を引き上げる必要がある。そうしなければ後れをとることになり、その結果は決して良いとはいえないものとなる」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
5/10 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が私の予測通りに進展するとの想定で、バランスシートの規模は緩やかな縮小とともに、年内残り3回政策金利を引き上げるのはなお妥当だ」講演で。 ドル円上昇し、114円台に
5/11 コンスタンシオ・ECB副総裁 「拙速な金融緩和の縮小よりも、緩和的な政策を長く続ける方がリスクが少ない」インタビューで。 --------
5/22 メルケル・独首相 「ユーロは弱すぎる。これはECBの政策が理由だ。これによってドイツ製品が相対的に安くなっている。従って、ドイツ製品はよく売れている」 ユーロドル1.11台後半から1.1264まで上昇
5/29 ドラギ・ECB総裁 「ユーロ圏はフォワードガイダンスを含め金融政策による異例な規模の支援がなお必要だ」 --------
5/30 ブレーナード・FRB理事 「インフレ率の進展不足が続けば、私としては将来のFF金利に関して予想される道筋を見直すことになる可能性があるが、現時点でその判断を下すのは時期尚早だ」 --------
5/31 バイトマン・ドイツ連銀総裁 「現在の景気見通しとリスクバランスの改善は、ECBのフォワードガイダンスを調整すべきなのかどうか、その時期はいつかについて政策委員会で議論が始まることを示唆している」 ユーロドル1.11台から1.1252まで上昇
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和