今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年6月12日(月) 「ポンド続落」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 重要イベントを消化したドル円は堅調に推移し、110円81銭まで上昇。長期金利が上昇したこともドル買いにつながったが、週末のポジション調整もあり、110円30−40銭で越週。
  • ユーロドルはややドル高の流れが強く、1.1167まで売られる。1.12台が徐々に重くなりつつあるが、明確な方向性は見えず。
  • 株式市場は上げ下げまちまち。ダウは89ドル上昇し、最高値を更新したものの、ナスダックは113ポイントの大幅下落。アップルなどのIT株が大きく値を崩す。
  • 債券相場は続落したものの、午後には下げ幅を縮小。長期金利は2.20%台まで上昇。
  • 金は続落し、原油は小幅ながら反発。
ドル/円 110.13 〜 110.81
ユーロ/ドル 1.1167 〜 1.1204
ユーロ/円 123.31 〜 123.86
NYダウ +89.44 → 21,271.97
GOLD −8.10 → 1,271.40ドル
WTI +0.26 → 45.90ドル
米10年国債 +0.012 → 2.201%

本日の注目イベント

  • 豪 シドニー市場休場(女王誕生日)
  • 中 中国 5月マネーサプライ
  • 米 5月財政収支

メイ首相率いる保守党が過半数の議席を確保できなかったことで、ポンドは大きく売られ、142円台から140円台まで下落しました。メイ首相は、アイルランドの保守政党、民主統一党(DUP)との連立政権を視野に動いていましたが、今朝の情報では、同党との連立運営のための合意にはいたっていないとの報道で、週明けのオセアニア市場ではポンドが再び下げ足を強めています。

一方、米国ではコミー前連邦捜査局(FBI)長官が証言で、トランプ大統領から「忠誠」を要求され、捜査の中止を求められたと述べました。この内容は「想定内」との判断で、市場への影響はほとんどありませんでしたが、トランプ氏はその後、コミー氏はうそをついており、同氏に忠誠を誓うよう要請したことはなかったと、宣誓した上で証言する用意があることを明らかにしています。(ブルームバーグ)

トランプ氏はホワイトハウスで記者会見し、宣誓する用意が「100%」あると表明し、さらに、「私はこの男をほとんど知らず、《忠誠を誓ってほしい》と言うことはない」と述べており、どうやらこのロシアゲート問題は簡単には幕が引かれそうもないようです。どちらかがウソをついていることになりますが、宣誓をする以上、偽証罪に問われる可能性があるため、注目されます。

本日はシドニー市場が「女王誕生日」のため休場であり、重要な経済指標もありません。いつものように、日本株の動きをにらみながらの展開になりますが、焦点は110円台が維持でき、再び110−112円のレンジに戻れるのかどうかという点です。先週は110円を割り込み、109円12銭まで円高が進行しましたが、108円台への下落は回避できました。

再び110円台を割り込むようだと、まだ下値トライの可能性は残っていますが、米長期金利の行方にも注目しなければなりません。こちらも、先週は一時1.14%台まで低下し、円買いを促しましたが、先週末には2.2%台まで反発してきました。引き続きドル円相場との高い相関性は維持しています。本日の予想レンジは110−111円程度と見ています。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
5/4 FOMC声明文 「1−3月の減速は一時的な可能性が高い」 ドル円112円台から113円台に
5/8 メスター・クリーブランド連銀総裁 「当局が目標に向かって前進し続けている今の環境では、金利を引き上げる必要がある。そうしなければ後れをとることになり、その結果は決して良いとはいえないものとなる」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
5/10 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が私の予測通りに進展するとの想定で、バランスシートの規模は緩やかな縮小とともに、年内残り3回政策金利を引き上げるのはなお妥当だ」講演で。 ドル円上昇し、114円台に
5/11 コンスタンシオ・ECB副総裁 「拙速な金融緩和の縮小よりも、緩和的な政策を長く続ける方がリスクが少ない」インタビューで。 --------
5/22 メルケル・独首相 「ユーロは弱すぎる。これはECBの政策が理由だ。これによってドイツ製品が相対的に安くなっている。従って、ドイツ製品はよく売れている」 ユーロドル1.11台後半から1.1264まで上昇
5/29 ドラギ・ECB総裁 「ユーロ圏はフォワードガイダンスを含め金融政策による異例な規模の支援がなお必要だ」 --------
5/30 ブレーナード・FRB理事 「インフレ率の進展不足が続けば、私としては将来のFF金利に関して予想される道筋を見直すことになる可能性があるが、現時点でその判断を下すのは時期尚早だ」 --------
5/31 バイトマン・ドイツ連銀総裁 「現在の景気見通しとリスクバランスの改善は、ECBのフォワードガイダンスを調整すべきなのかどうか、その時期はいつかについて政策委員会で議論が始まることを示唆している」 ユーロドル1.11台から1.1252まで上昇
6/8 ドラギ・ECB総裁 「忍耐が必要だ。引き続き、われわれの金融政策で回復を支えていかなければならない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.125近辺から1.12割れに
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和