今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年6月13日(火) 「ドル円再び109円台に」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は再び109円台半ばまで下落。株価の下落が重石となりドル売りが優勢となったが、FOMCを控え取引は盛り上がらず、109円90銭近辺で引ける。
  • ユーロドルは1.12を挟みもみ合い。値幅も35ポイント程度で底堅い展開ながら、値動きも鈍い。
  • 株式市場は引き続きテクノロジー株が売られ、全体の下げを牽引。ダウは36ドル下げ、ナスダックは32ポイント下落。
  • 債券相場は小幅ながら続落。カナダ債の下げも影響し、長期金利は2.21%台まで上昇。
  • 金は続落し、原油は続伸で46ドル台を回復。
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 米 5月財政収支 → −884億ドル
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ドル/円 109.64 〜 110.03
ユーロ/ドル 1.1192 〜 1.1225
ユーロ/円 122.79 〜 123.38
NYダウ −36.30 → 21,235.67
GOLD −2.50 → 1,268.90ドル
WTI +0.25 → 46.08ドル
米10年国債 +0.014 → 2.214%

本日の注目イベント

  • 独 独6月ZEW景況感指数
  • 英 英5月物価統計
  • 米 FOMC(14日まで)
  • 米 5月生産者物価指数

ドル円は再び110円を割り込み、NY市場では109円64銭まで下落しています。米長期金利は小幅に上昇したものの株価の下落、特にIT株の下落に、リスク回避の円買いが勝ったといった状況でした「FAANG」と呼ばれる、アップルやグーグル(アルファベット)などのIT株は、この日も下げが止まりません。買われすぎていた反動との見方もあるようですが、14日のFOMCで利上げと同時に、FRBの資産縮小に向けたアナウンスがあるのではないかといったことも影響している可能性があります。

もっとも、長期金利が大きく下がらない限り、ここからドル円が下げ幅を大きく拡大することも考えにくいことになりますが、これまで株価が上昇し、債券相場も長期にわたって上昇してきており、機関投資家にとっては、ほとんど失敗のない投資環境が続いてきたわけで、株価の調整が長期間続く事体になると、円もじり高になることが考えられます。まずは、14日のFOMCで今年2回目となる利上げを確認し、その後のイエレン議長の発言に注目することにしたいと思います。FRBのバランスシート縮小に向けたヒントがあるのかどうかが焦点です。

トランプ大統領を巡るロシアゲート問題は依然として混沌としています。先週のコミー氏の証言を「ウソ」と言い放ったトランプ氏は、自身が宣誓をした上で、議会で証言を行うと述べています。また今朝の情報ではセッションズ司法長官も本日、上院情報特別委員会の公聴会で証言を行うようです。ブルームバーグによると、トランプ氏に近いセッションズ長官は、大統領に不利な証言を行わない可能性がある一方、政治的圧力にもひるまないコミー氏と比較され、議会からの質問にどう答えるのか、引き続き注目されています。

ドル円は日足チャートでは5月11日の114円38銭を高値に下落トレンドを形成しています。また、一目均衡表の「雲」が抵抗帯として機能しており、上昇を抑えていることも確認出来ます。110円台後半までドルが上昇できればトレンドラインを上抜けできると見られますが、トランプ政権に対する期待の後退や、上で述べたようなトランプリスクを考えると、なかなかドルが上昇するきっかけをつかみにくいのも事実です。14日の利上げに続く、次の利上げのタイミングが見えてこない限り、ドルの本格的な反転は見込めない状況です。

本日も上値が重い展開が予想されます。日本株も同じように軟調な展開かと思われますが、大きな下げが無い限り東京時間でのドル円は109円台前半から半ばが底値のメドと見ており、109円30銭〜110円30銭程度を予想レンジにしたいと思います。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
5/4 FOMC声明文 「1−3月の減速は一時的な可能性が高い」 ドル円112円台から113円台に
5/8 メスター・クリーブランド連銀総裁 「当局が目標に向かって前進し続けている今の環境では、金利を引き上げる必要がある。そうしなければ後れをとることになり、その結果は決して良いとはいえないものとなる」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
5/10 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が私の予測通りに進展するとの想定で、バランスシートの規模は緩やかな縮小とともに、年内残り3回政策金利を引き上げるのはなお妥当だ」講演で。 ドル円上昇し、114円台に
5/11 コンスタンシオ・ECB副総裁 「拙速な金融緩和の縮小よりも、緩和的な政策を長く続ける方がリスクが少ない」インタビューで。 --------
5/22 メルケル・独首相 「ユーロは弱すぎる。これはECBの政策が理由だ。これによってドイツ製品が相対的に安くなっている。従って、ドイツ製品はよく売れている」 ユーロドル1.11台後半から1.1264まで上昇
5/29 ドラギ・ECB総裁 「ユーロ圏はフォワードガイダンスを含め金融政策による異例な規模の支援がなお必要だ」 --------
5/30 ブレーナード・FRB理事 「インフレ率の進展不足が続けば、私としては将来のFF金利に関して予想される道筋を見直すことになる可能性があるが、現時点でその判断を下すのは時期尚早だ」 --------
5/31 バイトマン・ドイツ連銀総裁 「現在の景気見通しとリスクバランスの改善は、ECBのフォワードガイダンスを調整すべきなのかどうか、その時期はいつかについて政策委員会で議論が始まることを示唆している」 ユーロドル1.11台から1.1252まで上昇
6/8 ドラギ・ECB総裁 「忍耐が必要だ。引き続き、われわれの金融政策で回復を支えていかなければならない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.125近辺から1.12割れに
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和