今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年7月28日(金) 「ドル円『往って来い』の展開」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は111円台で戻りを試す展開。経済指標が良かったことと、長期金利の上昇を手掛かりに朝方は111円を割り込む場面もあったが反発。111円72銭までドル高が進み、111円20−30銭で引ける。
  • ユーロドルは利益確定の売りに押され反落。1.17台に乗せたが、売りに押され1.1650まで下げる。
  • 株式市場はまちまち。ダウは85ドル上昇し、連日の最高値更新をみせたものの、ナスダックは40ポイント下落。情報技術が大きく下げた一方、電気通信は大幅高。
  • 債券相場は反落。AT&Tの起債に関連して長期債が売られた。長期金利は2.31%台に上昇。
  • 金は反発。原油は続伸して49ドル台で引ける。
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 6月耐久財受注 → +6.5%
 新規失業保険申請件数 → 24.4万件
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ドル/円 110.96 〜 111.72
ユーロ/ドル 1.1650 〜 1.1706
ユーロ/円 129.54 〜 130.47
NYダウ +85.54 → 21,796.55
GOLD +10.60 → 1260.00ドル
WTI +0.29 → 49.04ドル
米10年国債 +0.023 → 2.310%

本日の注目イベント

  • 豪 豪第2四半期生産者物価指数
  • 日 6月失業率
  • 日 6月消費者物価指数
  • 日 日銀金融政策決定会合における主な意見(7月19、20日分)
  • 独 独7月消費者物価指数(速報値)
  • 欧 ユーロ圏7月景況感指数
  • 欧 ユーロ圏7月消費者信頼感(確報値)
  • 米 4−6月GDP(速報値)
  • 米 7月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
  • 加 カナダ5月GDP

110円台半ばが底堅いのか、112円前後が重たいのか、連日決定的な方向感が見られないなか上下するドル円です。昨日も東京時間やNY時間でも111円を割り込み、110円台後半までドル安が進む場面が何度かありましたが、勢いもなく反転しています。NYでは、長期金利が2.31%台まで上昇したことや、6月の耐久財受注が予想を上回ったことを手掛かりに111円72銭までドルが買われています。

6月の耐久財受注は6.5%増加し、2014年7月以来の大幅な伸びを見せました。この結果、本日発表される4−6月期のGDP速報値にも上振れ期待が高まり、ドルを押し上げた部分もあります。ただ内容的には、航空機が全体を押し上げ、先行指標となる航空機を除くコア資本財の受注は減少しています。(ブルームバーグ)本日発表の4−6月期GDPの事前予想値は前期比で、年率2.7%と直近になって上方修正されています。

ドル円は短期的な動きを示す「1時間足」を見ると、雲の上下を行ったり来たりしていることが伺え、狭いレンジ内で上下を繰り返しているのが確認できます。足元の値位置は雲の下方で推移していますが、この雲も急速に下に下げており、111円50銭をしっかりと上回れば「雲抜け」が完成する状況になっています。ただそれでもこのところの傾向として、雲抜けしても伸びずに上昇も下落も抑えられているのが現状です。それでも雲抜けでエントリーをし、一方方向への伸びを期待するのか、それともここは逆張りで攻めるのか、迷うところです。もっとも「様子見」という手も、もちろんあります。

防衛大臣や民進党の代表が辞任するなど、日本の政局も米国と同様に混沌としてきました。日本の政治リスクで為替が大きく動く場面はそう多くはありません。ここはやはりトランプ政権の今後の行方が最も重要な鍵となります。本日はGDPの結果に注目ですが、予想レンジは110円70銭〜112円程度と見ています。


昨日、日本人の2016年の平均寿命は男女ともに世界2位という結果が出ましたが、先日新聞で「寿命広がる都道府県格差」という記事を読みました。都道府県別でみると、結構差があるようです。2015年の調査で、最も平均寿命が長いのが「長野県」で、80.2歳です。そして最も短いのが「青森県」で77.7歳だそうです。その差は2.5歳と、かなりの差になります。何が原因なのか、定かではないようですが、良く言われる東北地方の人は「味の濃いものを好む」という説は有力ですが、それだけはないようです。それは、3位に山形県が入っているからです。では3位の山形県と47位の青森県では何が異なるのでしょうか?もう少し調査が進めば、その原因も分かってくるかもしれません。良い週末を・・・・・。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
6/8 ドラギ・ECB総裁 「忍耐が必要だ。引き続き、われわれの金融政策で回復を支えていかなければならない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.125近辺から1.12割れに
6/14 FOMC声明文 「委員会は現在、経済が概ね予想通りに進展するとの想定で、バランスシート正常化プログラムの年内開始を見込んでいる」 ドル円108円台から109円台に
6/14 イエレン・FRB議長 「経済が予想通り進展すれば、年内のプロセス開始に向けた環境は整うはずだ」利上げ後の記者会見で。 ドル円108円台から109円台に
6/19 ダドリー・NY連銀総裁 「(米景気は)実際のところまだ長く継続すると強く確信している」講演で。 ドル円111円から111円台半ばまで上昇
6/20 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「長期にわたる低金利は将来の金融ショックやリセッションへの金融政策の対応能力を低下させる」講演で。 --------
6/27 イエレン・FRB議長 「金利は非常にゆっくりと引き上げるのが目標達で適切になるとの考えは、これまでに極めて明確にしている。(一部の資産については)高くみえるが、確信はない」ロンドンでの講演で。 ドル円111円台後半からから112円台半ばへ。株価は急落。
6/27 ドラギ・ECB総裁 「今は全ての兆候がユーロ圏の回復の強さ増し、裾野が広がっていることを示している。デフレ圧力はリフレの力に置き換わった」年次総会で。 ユーロドル1.12台から1.1350に。米独の債券は急落。
7/6 バイトマン・ドイツ連銀総裁 「景気回復の持続が金融政策正常化の展望を開く」 ユーロドル1.13台から1.1425に。米独の債券は下落。
7/8 メルケル・ドイツ首相 「不一致の分野があったことを隠すべきではない。首脳宣言に合意が成立しなかった分野を反映させる必要がある」G20後の記者会見で。 --------
7/12 イエレン・FRB議長 「経済見通しは常に、相当な不確実性が伴う。例として、インフレがいつ、そしてどの程度、リソース活用の引き締まりに反応するかを巡る不確実性が挙げられる」「向こう数年間に2%のインフレ率を達成する軌道にないという判断を下すのは時期尚早だ。FOMCは向こう数ヶ月、インフレの動向を注視していく」下院での議会証言で。 ドル売り円買いが強まり、株価と債券価格は急上昇。
7/20 ドラギ・ECB総裁 「しっかりとした景気回復がついに訪れた。あとは賃金と物価がこれに追随するのを待つばかりだ」「粘り強さと忍耐、慎重さが必要だ。まだそこまでに至っていないからだ」理事会後の記者会見で ユーロドル1.14台から1.1659に。
7/23 シューマー・民主党上院院内総務 トランプ大統領が特別検察官を解任したり、自身に恩赦した場合、極めて重要な法律違反の一つになると同時に、民主主義の本質に関する伝統的な民主的規範にも反することになる。ワシントンは激震に見舞われるだろう。 --------
7/25 IMF 「インフレの道筋がECBの物価安定目標に向けて持続的な上昇を見せるまで、金融政策はしっかりと緩和的な状態を維持すべきだ」レポートで。 ユーロドル1.1712から1.1645まで急落。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和