今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年8月25日(金) 「ドル円109円台でもみ合い」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は今夜のイエレン議長の講演待ちの雰囲気の中、長期金利の上昇を背景に109円60銭まで上昇。経済指標が予想を下回ったことでドルが売られる場面もあったが、終始109円台で推移。
  • ユーロドルは1.18を挟みもみ合い。こちらもドラギ総裁の講演待ちとなり、商いも閑散。
  • 株式市場は反落。食品、小売株が売られたが取引は低調。ダウは前日比28ドル下げ2万1780ドル台で引ける。
  • 債券相場は反落。午後に入ると原油価格の下落をにらみながら下げ幅を拡大。長期金利は2.19%台へと上昇。
  • 金は続落。原油価格は大型のハリケーンが発生との情報に大幅続落。
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 新規失業保険申請件数 → 23.4万件
 7月中古住宅販売件数 → 544万件
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ドル/円 109.12 〜 109.60
ユーロ/ドル 1.1788 〜 1.1814
ユーロ/円 128.79 〜 129.36
NYダウ −28.69 → 21,783.40
GOLD −2.70 → 1,292.00ドル
WTI −0.98 → 47.43
米10年国債 +0.028 → 2.194%

本日の注目イベント

  • 日 7月消費者物価指数
  • 独 独4−6月期GDP(改定値)
  • 独 独8月ifo景況感指数
  • 米 7月耐久財受注
  • 米 イエレンFRB議長講演(ジャクソンホール)

ドル円は東京市場では買い意欲が強く、108円台後半ではドルが買われる傾向が続いている一方、海外市場、特にNY市場ではドルの戻りを売る傾向が強まっています。これまでは110円を挟む展開だったものが、足元では109円を挟む展開になっており、1円程度レンジが下方に移ったようです。

それでも昨日のNY市場では終始109円台で推移しており、今週最大の材料である今夜のジャクソンホールでのFRBとECBトップの講演待ちの状況です。イエレン議長は日本時間の今夜11時に講演を行う予定となっており、ドラギ総裁は明日の朝方の4時の予定になっているとブルームバーグは伝えています。

イエレン議長は「金融の安定」というテーマで講演することになっており、利上げやバランスシートの縮小開始に関しては特にヒントを与える発言はしないのではないかとの見方が強まっています。ドラギ総裁についても、「量的緩和の縮小につては秋に議論する」と、先の講演で述べており、こちらも市場が期待するほどの内容ではないのかもしれません。ただこのところのユーロ高に対し慎重な姿勢を示せば、ユーロは100ポイント以上の下落をみるかもしれませんが、一方でユーロ高についてあまり懸念していないとの認識を示せば、再び直近の高値である1.19台前半を試すことになる可能性もあります。

ドル円は『日足』チャートを見ると三角形の山を何度も形成し、狭いレンジですがそれなりの値動きがあるのが分かります。言い換えれば一方方向へのトレンドが形成されていないということです。このような状況下では、トレンド系のテクニカルの代表でもある「一目均衡表」はなかなか機能してくれません。もともとはトレンドの発生に付いていく「純張り」だからです。ここは、レンジと割り切って「逆張り」の方が利益を取りやすいと言えます。ただそれでも大きな利益は望めず、小まめに利益確定をするしかありません。大きな利益を狙っていても、いいポジションがいつ含み損に変わるかもしれません。注意したいのは、現在のレンジがどちらかに抜けた場合にはその方向に付いて行き、「純張り」に方向転換することが重要です。

本日も日中は活発な動きは期待できませんが、現在「2時間足」では雲の下限に上昇を抑えられており、これを上抜けできるかどうかに注目しています。予想レンジは109円〜110円といったところでしょうか。


今週の「日経ヴェリタス」紙にやや衝撃的なタイトルが一面を踊っていました。「不動産はもうあがらない」(忍び寄る資産デフレの影)という見出しです。不動産価格に天井感が漂っており、一部の「億ション」は別としても、首都圏でさえも新築マンションの売れ行きがいまひとつとか。特に投資用アパートは「生産緑地」指定が解除になる「2022年問題」があり期待できないそうです。平均価格が5000万円を超えるマンションを、30代のサラリーマンが購入するのは並大抵のことではありません。この際ですから、賃貸で我慢をし、親が残してくれるのを待つのも一考です。この時代、自分の親だけではなく相手の親からも貰えるかもしれません。そして・・・・1つを賃貸に・・・。良い週末を・・・・・。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
7/6 バイトマン・ドイツ連銀総裁 「景気回復の持続が金融政策正常化の展望を開く」 ユーロドル1.13台から1.1425に。米独の債券は下落。
7/8 メルケル・ドイツ首相 「不一致の分野があったことを隠すべきではない。首脳宣言に合意が成立しなかった分野を反映させる必要がある」G20後の記者会見で。 --------
7/12 イエレン・FRB議長 「経済見通しは常に、相当な不確実性が伴う。例として、インフレがいつ、そしてどの程度、リソース活用の引き締まりに反応するかを巡る不確実性が挙げられる」「向こう数年間に2%のインフレ率を達成する軌道にないという判断を下すのは時期尚早だ。FOMCは向こう数ヶ月、インフレの動向を注視していく」下院での議会証言で。 ドル売り円買いが強まり、株価と債券価格は急上昇。
7/20 ドラギ・ECB総裁 「しっかりとした景気回復がついに訪れた。あとは賃金と物価がこれに追随するのを待つばかりだ」「粘り強さと忍耐、慎重さが必要だ。まだそこまでに至っていないからだ」理事会後の記者会見で ユーロドル1.14台から1.1659に。
7/23 シューマー・民主党上院院内総務 トランプ大統領が特別検察官を解任したり、自身に恩赦した場合、極めて重要な法律違反の一つになると同時に、民主主義の本質に関する伝統的な民主的規範にも反することになる。ワシントンは激震に見舞われるだろう。 --------
7/25 IMF 「インフレの道筋がECBの物価安定目標に向けて持続的な上昇を見せるまで、金融政策はしっかりと緩和的な状態を維持すべきだ」レポートで。 ユーロドル1.1712から1.1645まで急落。
7/31 フィッシャー・FRB副議長 「ヘルスケアや規制、税制、貿易の政策に先行き不透明感がある。政治的な不透明感は経済成長を損なう」 --------
8/2 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「9月にバランスシート縮小開始を発表することはプランの変更はないだろう」講演後記者団に。 --------
8/2 ブラード・セントルイス連銀総裁 「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない、インフレ見通しは2017年に悪化した」講演で。 ドル円下落。
8/2 メスター・クリーブランド連銀総裁 「インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」講演で。 ドル円下落。
8/7 ブラード・セントルイス連銀総裁 「(バランスシート縮小開始について)9月に発表する用意ができている。他の当局者が同意するかどうかは分からない。政策金利を現行水準で維持するのが最も適切な金融政策だろう」講演で。 --------
8/8 トランプ・米大統領 「米国に危機が及べば、北朝鮮は、世界がこれまで経験したことがない怒りと炎に見舞われるだろう」 ドル円下落。
8/14 ダドリー・NY連銀総裁 「金融当局が9月にバランスシート縮小計画を発表するとの見方は不合理ではない。年内もう一度の利上げを支持するだろう」AP通信とのインタビューで。 ドル高が進む。
8/15 カプラン・ダラス連銀総裁 「バランスシートを縮小させるプロセスをまもなく開始すべきだ。今の情勢を考えれば、現時点では辛抱強くあることが適切だ」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和