2017年8月31日(木) 「ドル円2週間ぶりに110円台を回復」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は堅調に推移し、約2週間ぶりに110円台を回復。ADP雇用者数が上振れし、GDP改定値も事前予想を上回ったことから一時110円44銭までドル高が進行。
- ドルが買われたことでユーロドルは反落。経済指標が良好だったことに加え、1.20台を達成したことで、利益確定のユーロ売りも散見され、1.1880まで下落。
- 株式市場は4日続伸。GDPの上振れで景気に対する楽観的な見方が広がり、テクノロジー株などが上昇。ナスダック指数は66ポイントの上昇。
- 債券相場は反落。景気に対する強気の見方や利上げ観測がやや強まったことが背景。長期金利は2.13%台と、小幅に上昇。
- 金は4日ぶりに反落し、原油価格は続落。
8月ADP雇用者数 → 23.7万人
4−6月GDP(改定値) → +3.0%
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| ドル/円 | 110.06 〜 110.44 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1880 〜 1.1938 |
| ユーロ/円 | 130.97 〜 131.48 |
| NYダウ | +27.06 → 21,892.43 |
| GOLD | −4.80 → 1,314.10ドル |
| WTI | −0.48 → 45.96 |
| 米10年国債 | +0.002 → 2.131% |
本日の注目イベント
- 日 7月鉱工業生産
- 中 中国 8月製造業PMI(速報値)
- 中 中国 8月非製造業PMI(速報値)
- 独 独7月小売売上高
- 独 独8月雇用統計
- 欧 ユーロ圏8月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏7月失業率
- 米 7月個人所得
- 米 7月個人支出
- 米 7月PCEコアデフレータ
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 8月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 7月中古住宅販売成約指数
- 加 カナダ4−6月期GDP
昨日のこの欄で、周りを見たらかなりのドル売り材料があるにもかかわらず、108円台を割り込まないドル円は、もしかしたら緩やかに上昇するのではないかと書きました。特別に根拠があるわけではなかったものの、北朝鮮の度重なる挑発行為やハリケーン「ハービー」による甚大な被害。さらには債務上限問題もあり、ドル円との相関関係が極めて強い米長期金利も2.08%台まで低下し、ドル下落を示唆している。そんな状況のなかでも、月曜日の欧州市場では108円27銭までドル安が進んだものの、108円を割り込まなかったばかりか、昨日は約2週間ぶりに110円台半ばまで反発しました。
先週まであれほど重かった110円をあっさり超えたことで、『日足』のMACDではゴールデンクロスさえ点灯しています。このまま7月下旬に記録した112円台まで直ぐに上昇するとも思えませんが、108円割れを意識していた市場関係者に「108円台前半は思ったより底堅い」という印象を与えたことは間違いないでしょう。108円台前半を記録してからわずか2日で2円以上値を戻したことになります。
8月のADP雇用者数は市場予想の18.5万人を大きく上回る、23.7万人でした。さらに7月分も速報値の17.8万人から20.1万人に上方修正され、俄然、明日の雇用統計本番にも期待が膨らみます。ADP雇用者数は今年の1月には26.1万人で、その後減少傾向が続いていましたが、ここ直近3カ月平均では21万人程度と極めて安定しています。ただ、これで明日の雇用統計でも非農業部門雇用者数が上振れするということではありませんので、念のため。もちろん同じような傾向を示し、予想を上回ることもあり得ますが、基本的には連動しないことは過去の数字を見れば明らかです。
4−6月期GDP改定値も予想を上回り、米景気の先行きには楽観的な見方が広がっています。あとは、北朝鮮との問題と、トランプ政権に政権運営ならびに減税など、政策実施の見通しがどの程度見込めるのかという点です。この辺りがドル円の上値を抑える最大の理由になっていますが、ここはこの先しばらく様子を見るしかありません。
本日はドル円が110円台を回復したことで日本株も続伸しそうです。その際に、昨日のNY市場の高値である110円40−50銭レベルを上抜け出来るのか、またドルが売られた場合でも110円台を維持できるのかどうかが焦点です。本日は109円80銭〜110円80銭程度を予想しています。本日は中国のPMIを始め、NY市場まで多くの経済指標が発表されます。結果次第では上記レンジに収まらない場合も想定されますので注意してください。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 7/6 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「景気回復の持続が金融政策正常化の展望を開く」 | ユーロドル1.13台から1.1425に。米独の債券は下落。 |
| 7/8 | メルケル・ドイツ首相 | 「不一致の分野があったことを隠すべきではない。首脳宣言に合意が成立しなかった分野を反映させる必要がある」G20後の記者会見で。 | -------- |
| 7/12 | イエレン・FRB議長 | 「経済見通しは常に、相当な不確実性が伴う。例として、インフレがいつ、そしてどの程度、リソース活用の引き締まりに反応するかを巡る不確実性が挙げられる」「向こう数年間に2%のインフレ率を達成する軌道にないという判断を下すのは時期尚早だ。FOMCは向こう数ヶ月、インフレの動向を注視していく」下院での議会証言で。 | ドル売り円買いが強まり、株価と債券価格は急上昇。 |
| 7/20 | ドラギ・ECB総裁 | 「しっかりとした景気回復がついに訪れた。あとは賃金と物価がこれに追随するのを待つばかりだ」「粘り強さと忍耐、慎重さが必要だ。まだそこまでに至っていないからだ」理事会後の記者会見で | ユーロドル1.14台から1.1659に。 |
| 7/23 | シューマー・民主党上院院内総務 | トランプ大統領が特別検察官を解任したり、自身に恩赦した場合、極めて重要な法律違反の一つになると同時に、民主主義の本質に関する伝統的な民主的規範にも反することになる。ワシントンは激震に見舞われるだろう。 | -------- |
| 7/25 | IMF | 「インフレの道筋がECBの物価安定目標に向けて持続的な上昇を見せるまで、金融政策はしっかりと緩和的な状態を維持すべきだ」レポートで。 | ユーロドル1.1712から1.1645まで急落。 |
| 7/31 | フィッシャー・FRB副議長 | 「ヘルスケアや規制、税制、貿易の政策に先行き不透明感がある。政治的な不透明感は経済成長を損なう」 | -------- |
| 8/2 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「9月にバランスシート縮小開始を発表することはプランの変更はないだろう」講演後記者団に。 | -------- |
| 8/2 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない、インフレ見通しは2017年に悪化した」講演で。 | ドル円下落。 |
| 8/2 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」講演で。 | ドル円下落。 |
| 8/7 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「(バランスシート縮小開始について)9月に発表する用意ができている。他の当局者が同意するかどうかは分からない。政策金利を現行水準で維持するのが最も適切な金融政策だろう」講演で。 | -------- |
| 8/8 | トランプ・米大統領 | 「米国に危機が及べば、北朝鮮は、世界がこれまで経験したことがない怒りと炎に見舞われるだろう」 | ドル円下落。 |
| 8/14 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「金融当局が9月にバランスシート縮小計画を発表するとの見方は不合理ではない。年内もう一度の利上げを支持するだろう」AP通信とのインタビューで。 | ドル高が進む。 |
| 8/15 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「バランスシートを縮小させるプロセスをまもなく開始すべきだ。今の情勢を考えれば、現時点では辛抱強くあることが適切だ」講演で。 | -------- |
| 8/29 | トランプ・米大統領 | 「全ての選択肢がテーブルの上にある」北朝鮮の度重なるミサイル発射に対して。 | 発言が穏健的だったことでドル円急反発108円台→109円台後半に |



