2017年9月15日(金) 「北朝鮮またミサイル発射」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は続伸し、わずかながら111円台に乗せる。8月のCPIが予想を超えていたため利上げ観測が高まり111円05銭まで買われたがその後、北朝鮮リスクが意識され110円台前半まで反落。
- ユーロドルは反発。1.1923まで上昇したものの、徐々に上値が重くなる展開。
- 株式市場は強弱まちまち。エネルギー株が上昇し、ダウは連日で最高値を更新したものの、ナスダックは反落。ダウは初の2万2200ドル台乗せに成功。
- 債券相場は小幅に反発。長期金利は2.18%台と、前日とほぼ変わらず。
- 金は反発、原油価格は石油需要逼迫との報告から続伸。一時は4カ月ぶりに50ドル台に乗せる。
8月消費者物価指数 → +0.4%
新規失業保険申請件数 → 28.4万件
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| ドル/円 | 110.07 〜 111.05 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1837 〜 1.1923 |
| ユーロ/円 | 131.15 〜 131.75 |
| NYダウ | +45.30 → 22,203.48 |
| GOLD | +1.30 → 1,329.30ドル |
| WTI | +0.59 → 49.89 |
| 米10年国債 | −0.004 → 2.185% |
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏7月貿易収支
- 米 9月NY連銀製造業景気指数
- 米 8月小売売上高
- 米 8月鉱工業生産
- 米 8月設備稼働率
- 米 9月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
このコメントの書いている最中に、北朝鮮がミサイルを発射し、ドル円は110円台前半から一気に109円56銭前後まで売られました。堅調な動きを見せていたドル円は、昨日のNY市場では8月の消費者物価指数(CPI)が+0.4%と予想を上回り、前年同月比でも+1.9%と、FRBがメドとしている2%に近付いたことから利上げ観測が高まりました。ドル円はその直後に111円05銭まで上昇し、8月16日以来、約1カ月ぶりのドル高水準をつけましたが、「北朝鮮がミサイル発射の準備を行っている」との情報に、110円台前半まで押し戻されていました。
「48時間以内に北朝鮮がミサイルを発射する可能性がある」とした報道は、結果的に正しかったわけですが、北朝鮮リスクは今後も継続し、そう簡単には収まらないと、この欄でも指摘してきましたが、まさに現実となっています。国連安保理で同国に対する経済制裁が採決され、制裁の内容をやや軽くしたことで北朝鮮もおとなしくなるのではとも見られていましたが、やはりそう簡単ではありませんでした。
安保理での制裁決議が採決された際にトラナンプ大統領は「これは非常に小さな一歩にすぎないとわれわれは考える」と発言しました。中国、ロシアからに支持を得るために制裁内容を軽くしたトランプ氏ですが、これで挑発行為をやめる相手ではありません。さらに北朝鮮に対する米国独自の制裁を強めるのか、トランプ氏の動向が注目されます。
ちょうど1週間前に、北朝鮮が核実験を実施したことで107円13銭まで円高が進みましたが、それからドルは順調に買い戻され、111円台まで約4円も円安が進みました。昨日、111円に乗せたところで戻りの天井を付け反落したのは、もちろん北朝鮮のミサイル・リスクでしたが、「日足」の雲の入り口と、「120日線」がここにあり、上昇を抑えたとも言えます。為替をある程度経験したことのある人であれば、110円台から上ではドルショートのポジションを作って、売り上がっていたことが容易に想像できます。今朝はそのショートポジションを閉じているところでしょう。
本日は今朝のミサイル発射で、好調だった日経平均株価も軟調な動きになるでしょう。そのため短期的には再び上値の重い展開に戻ったと見られます。ドルがどのような方向性を見せるのかは、今夜のNY時間でホワイトハウスからどのようなコメントが出されるのかによります。また今夜は重要な経済指標も多く発表されることもあり、値動きが大きくなり、乱高下することも予想されます。レンジは109円30銭〜110円50銭程度と予想します。
米玩具の勝ち組だったレゴグループの上半期の決算は13年ぶりの減収。同じくバービー人形で知られる米マテルも3期連続の減収で、株価は8年ぶりの安値水準だそうです。そして両社の製品を販売する米玩具販売大手トイザラスに至っては4期連続の最終赤字と不振が続いています。そのため先週は、連邦破産法11条の適用を申請する可能性が報じられています。日経新聞「ウオール街ラウンドアップ」の記事によると、その主因はネットの勝ち組「アマゾン」にあるのではとの内容でした。加えて日本では少子化が進み、「GAP」も相当苦戦しているようです。日本では、幼児や子供を対象にしたビジネスは壁に突き当たっており、「働き方改革」だけでは明かりは見えてきません。良い週末を・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 8/2 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「9月にバランスシート縮小開始を発表することはプランの変更はないだろう」講演後記者団に。 | -------- |
| 8/2 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない、インフレ見通しは2017年に悪化した」講演で。 | ドル円下落。 |
| 8/2 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」講演で。 | ドル円下落。 |
| 8/7 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「(バランスシート縮小開始について)9月に発表する用意ができている。他の当局者が同意するかどうかは分からない。政策金利を現行水準で維持するのが最も適切な金融政策だろう」講演で。 | -------- |
| 8/8 | トランプ・米大統領 | 「米国に危機が及べば、北朝鮮は、世界がこれまで経験したことがない怒りと炎に見舞われるだろう」 | ドル円下落。 |
| 8/14 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「金融当局が9月にバランスシート縮小計画を発表するとの見方は不合理ではない。年内もう一度の利上げを支持するだろう」AP通信とのインタビューで。 | ドル高が進む。 |
| 8/15 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「バランスシートを縮小させるプロセスをまもなく開始すべきだ。今の情勢を考えれば、現時点では辛抱強くあることが適切だ」講演で。 | -------- |
| 8/29 | トランプ・米大統領 | 「全ての選択肢がテーブルの上にある」北朝鮮の度重なるミサイル発射に対して。 | 発言が穏健的だったことでドル円急反発108円台→109円台後半に |
| 8/31 | ムニューシン・財務長官 | 「貿易に関しては、一段と弱いドルがわれわれにとっては多少好ましい」 | ドル円下落 |
| 9/3 | マティス・国防長官 | 「大規模な軍事的対応、効果的かつ圧倒的な対応をとる。われわれには多くの軍事的選択肢がある。」北朝鮮の核実験を受け、大統領らとの会合後に。 | 円高、株安が進行 |
| 9/5 | ブレーナ−ド・FRB理事 | 「インフレ率が当局の目標達成にむけた軌道にあるとわれわれが確信できるまで、追加の引き締めには慎重になるべきだというのが私の見解だ」講演で。 | ドル円109円台から108円台半ばへ |
| 9/7 | ドラギ・ECB総裁 | 「決定の大きな部分は10月に下されるだろう。最近のボラティリティーは不透明感の源となっており、中期的な物価安定の見通しに影響を及ぼし得るという点で監視する必要がある」理事会後の記者会見で。 | ユーロドルの一旦1.90台前半まで売られた後、1.2060前後まで上昇 |
| 9/11 | クーレ・ECB理事 | 「為替相場への外的な衝撃が持続すれば、金融環境が不適切に引き締まり、インフレ見通しに望ましくない影響を及ぼすことがあり得る」直近のユーロ高に関連して。 | -------- |



