2017年9月29日(金) 「ドル円112円台へ反落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は反落。113円台は維持できず、利益確定による持ち高調整のドル売りから112円26銭まで下落し、この日の安値圏で引ける。
- ユーロドルは反発。一時は1.18台を回復したものの、ドイツのインフレ統計が重石に。
- 株式市場は続伸。税制改革の企業収益への恩恵を材料に株価は堅調に推移。ダウは40ドル上昇し、S&P500は最高値を更新。
- 債券相場は反発。昨日の急落からやや値を戻したものの、上昇幅はわずかで、長期金利も2.31%近辺で取引を終える。
- 金は小幅に反発し、原油は反落。
4−6月GDP(確定値) → +3.1%
新規失業保険申請件数 → 27.2万件
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| ドル/円 | 112.26 〜 112.76 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1767 〜 1.1804 |
| ユーロ/円 | 132.29 〜 132.88 |
| NYダウ | +40.49 → 22,381。20 |
| GOLD | 0.90 → 1,288.70ドル |
| WTI | −0.58 → 51.56 |
| 米10年国債 | −0.002 → 2.309% |
本日の注目イベント
- 日 8月失業率
- 日 8月消費者物価指数
- 日 8月鉱工業生産
- 中 中国 9月財新製造業PMI
- 独 独9月雇用統計
- 欧 ユーロ圏9月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ドラギECB総裁、カーニーBOE総裁と会談
- 英 英4−6月期GDP(確定値)
- 米 8月個人所得
- 米 8月個人支出
- 米 8月PCEコアデフレータ
- 米 9月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
- 米 9月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
前日のNY市場で113円26銭までドル高が進み、昨日の東京市場でも113円20銭前後まで上昇しましたが、そこを天井にドルは反落しました。トランプ氏の税制改革への期待がやや後退したようです。ドル円は前日の高値からちょうど1円下落し、112円26銭前後まで売られています。
9月は今日で終わりますが、考えてみれば、今月初旬に北朝鮮の核実験とハリケーン「イルマ」の影響から投資家はリスク回避の姿勢をとり、安全通貨とみなされる円が買われ、ドル円は107円32銭まで下落しました。その後ドルがジワジワと反転し、113円台まで上昇。結局今月だけで、6円もの大幅なドル高円安が進んだことになります。
この急激なドル高の背景はFOMCでのタカ派的な利上げ観測でした。イエレン議長は12月利上げには前向きで、その後の記者会見と、今週の講演でもタカ派的な姿勢は一貫しており、ブレてはいませんでした。そこにトランプ税制改革が加わり、ドル円を113円台に押し上げたことが昨日までの動きです。このように考えると、昨日のNY市場での1円の調整は想定内の動きと言えますが、テクニカル的には「ダブルトップ」を形成しており、やや気になるところです。今後は所得税も含めた税制改革の中身と、議会での議論の行方を見極めることになります。また、もうひとつの政策の柱である、インフラ投資の実施時期や規模、さらにはイエレン議長の任期満了に伴う新議長人事にも注目です。
12月のFOMCでの利上げの確率はやや低下してきましたが、現時点でも66.6%です。今後よほどの事体が発生しない限り、12月に今年3回目の利上げが実施されると予想していますが、そのころには税制改革の具体的な内容も明らかになっていることと思います。やはり、ドル円は上下を繰り返しながらも115円方向に向かうと予想しています。
本日は比較的多くの経済指標が発表されますが、注目はPCEデフレータでしょう。事前予想ではデフレータが年率で1.5%、コアデフレータが1.4%と予想されています。イエレン議長は講演で、FRBも目標である2%に届かなくても、緩和政策を長く続けるのは賢明ではないと述べていました。結果が事前予想を上回れば再びドルの上昇要因になると思われます。本日の予想レンジは112円〜113円程度と見ています。
iPhone 8が発売され話題になっていますが、売れ行きの方はいまいちとか。10年前にアップルがiPhoneというスマートフォンを発売し、携帯電話メーカーに大規模な地殻変動を起こしました。市場からノキアが撤退し、カナダのブラックベリーも風前の灯火です。ブルームバーグの記事によると、これと同じことが自動車メーカーの間でも起こるのではないかと予想しています。電気自動車(EV)が急速に普及すると予想され、自動車メーカーが淘汰される可能性があるそうです。テスラが台頭し、将来グーグルも車を作らないとは言えません。今週はイギリスの大手家電メーカー「ダイソン」もEV市場に参入することを発表。日本では日産が一歩リードしているようですが、淘汰されるのは・・・・?良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 8/2 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「9月にバランスシート縮小開始を発表することはプランの変更はないだろう」講演後記者団に。 | -------- |
| 8/2 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない、インフレ見通しは2017年に悪化した」講演で。 | ドル円下落。 |
| 8/2 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」講演で。 | ドル円下落。 |
| 8/7 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「(バランスシート縮小開始について)9月に発表する用意ができている。他の当局者が同意するかどうかは分からない。政策金利を現行水準で維持するのが最も適切な金融政策だろう」講演で。 | -------- |
| 8/8 | トランプ・米大統領 | 「米国に危機が及べば、北朝鮮は、世界がこれまで経験したことがない怒りと炎に見舞われるだろう」 | ドル円下落。 |
| 8/14 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「金融当局が9月にバランスシート縮小計画を発表するとの見方は不合理ではない。年内もう一度の利上げを支持するだろう」AP通信とのインタビューで。 | ドル高が進む。 |
| 8/15 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「バランスシートを縮小させるプロセスをまもなく開始すべきだ。今の情勢を考えれば、現時点では辛抱強くあることが適切だ」講演で。 | -------- |
| 8/29 | トランプ・米大統領 | 「全ての選択肢がテーブルの上にある」北朝鮮の度重なるミサイル発射に対して。 | 発言が穏健的だったことでドル円急反発108円台→109円台後半に |
| 8/31 | ムニューシン・財務長官 | 「貿易に関しては、一段と弱いドルがわれわれにとっては多少好ましい」 | ドル円下落 |
| 9/3 | マティス・国防長官 | 「大規模な軍事的対応、効果的かつ圧倒的な対応をとる。われわれには多くの軍事的選択肢がある。」北朝鮮の核実験を受け、大統領らとの会合後に。 | 円高、株安が進行 |
| 9/5 | ブレーナ−ド・FRB理事 | 「インフレ率が当局の目標達成にむけた軌道にあるとわれわれが確信できるまで、追加の引き締めには慎重になるべきだというのが私の見解だ」講演で。 | ドル円109円台から108円台半ばへ |
| 9/7 | ドラギ・ECB総裁 | 「決定の大きな部分は10月に下されるだろう。最近のボラティリティーは不透明感の源となっており、中期的な物価安定の見通しに影響を及ぼし得るという点で監視する必要がある」理事会後の記者会見で。 | ユーロドルの一旦1.90台前半まで売られた後、1.2060前後まで上昇 |
| 9/11 | クーレ・ECB理事 | 「為替相場への外的な衝撃が持続すれば、金融環境が不適切に引き締まり、インフレ見通しに望ましくない影響を及ぼすことがあり得る」直近のユーロ高に関連して。 | -------- |
| 9/20 | イエレン・FRB議長 | 「健全な労働市場を維持し、インフレを当局の長期的な目標である2%前後で安定させるため、力強い景気の継続が緩やかな利上げを正当化すると、われわれは引き続き予想している」FOMC後の会見で。 | ドル円111円台から112円台半ばへ |
| 9/22 | 金正恩・北朝鮮労働党委員長 | 「われわれはこれに呼応する歴史上最も強硬な対抗措置の行使を真剣に検討するだろう」国連でのトランプ大統領の演説に対して。 | ドル円112円台半ばから111円60銭台へ |
| 9/25 | マクマスター・大統領補佐官(国家安全保障担当) | 「われわれが望んでいるのは戦争を回避することだが、その可能性を考慮しないわけにはいかない」 | -------- |
| 9/26 | イエレン・FRB議長 | 「インフレ率が目標の2%に戻るまで金融政策を据え置くのは賢明ではない」講演で。 | ドル円111円台から112円台半ばへ |



