今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年10月13日(金) 「ドル円112円台で膠着感強める」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は112円台前半から半ばで動きが鈍く、米長期金利の低下が重石となり上値は抑えられた。
  • ユーロドルは堅調に推移。1.18台前半から半ばでの取引に終始し、ユーロ円も底堅い動きながら、133円台では売りも散見。
  • 株式市場は3日ぶりに反落。税制改革とFOMCの次の政策を見極めたいとの思惑が広がった。ダウは31ドル下落し、ナスダック、S&P500も揃って下落。
  • 債券相場は反発。もみ合いながらも株価の下落に買い物が優勢に。長期金利は2.31%台へと低下。
  • 金は反発。原油は反落し51ドル台を割り込む。
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 新規失業保険申請件数 → 24.3万件
 9月生産者物価指数 → +0.4%
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ドル/円 112.13 〜 112.45
ユーロ/ドル 1.1827 〜 1.1858
ユーロ/円 132.24 〜 133.49
NYダウ −31.88 → 22,841.01
GOLD +7.60 → 1,296.50ドル
WTI −0.70 → 50.60
米10年国債 −0.030 → 2.318%

本日の注目イベント

  • 中 中国 9月貿易統計
  • 独 独9月消費者物価指数(改定値)
  • 米 9月消費者物価指数
  • 米 9月小売売上高
  • 米 10月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
  • 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
  • 米 企業決算 → バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ

ドル円はやや膠着感を強めてきました。経済指標は比較的好調で、12月の利上げ観測の確率も高水準に留まってはいるものの、113円台にドルが上昇すると押し戻される展開が続いています。もっとも下値の方も、112円割れにはドル買いが集まっているようで、昨日のNY市場では値幅も35銭程度に収まっています。

NYでは9月の生産者物価指数(PPI)が発表されました。食品とエネルギーを除くコア指数は前月比で+0.4%と、市場予想を上回っていました。(ブルームバーグ)ガソリン価格が上昇したことが原因だと見られているようですが、先週の雇用統計でも賃金の上昇が確認されており、このまま賃金が上昇傾向を維持するようだと、全体のインフレ指標も上昇に向かう可能性が出てきたように思います。9月のFOMCで低インフレに対する懸念を一部参加者が示したことが議事録で判明したため、本日発表される9月の消費者物価指数(CPI)と小売売上高が市場関係者の注目を集めるだろうと、ブルームバーグは指摘しています。

今朝の経済紙でも次期FRB議長人事に関する記事がありましたが、トランプ大統領は現在5人に絞り込んでいると言われています。ウオーシュ元FRB理事が最有力と見られているようですが、他にも、パウエル現FRB理事やコーン国家経済(NEC)委員長、それにテイラー・スタンフォード大学教授の名前も挙がっています。もちろん、イエレン議長再任の可能性もありますが、年齢や健康上の理由からイエレン氏再任の可能性は低いと、個人的には予想しています。今月中には次期議長を決定すると、トランプ大統領は明言しており、候補者はタカ派とハト派が混在しているため、誰が次期議長になるのかが、今後の金融政策、ひいてはドル円の動きにも影響してくるため、注目したいと思います。

上述したように、本日の注目材料はCPIと小売売上高の経済指標です。ドル円は膠着感を増しながらもやや上値を切り下げてきています。112円をしっかりと割りこむと、下方に深押しがあるかもしれません。経済データ次第というところですが、予想レンジは111円70銭〜112円70銭程度にしたいと思います。


今年1月に、大国アメリカの第45代大統領に就任したドナルド・トランプ氏。アメリカファーストを掲げ、TPPやパリ協定から離脱し、昨日はユネスコからの脱退するなどなど、その言動は連日マスコミを賑わせています。その反動ではないでしょうが、就任以来これまでにない予想を超えた事体がいくつも起きています。9月にはハリケーン「ハービー」や「イルマ」による被害が過去最悪でした。記憶に新しいラスベガスでの銃乱射事件では58人にも死者を出し、これも過去最悪。そして、これでもかという形で今度はカリフォルニア州で大規模な山火事。現時点では少なくとも死者が21出ており、避難を余儀なくされた人は2万5000人と、桁違いの山火事です。トランプ氏の、残された3年余の先行きを暗示していると言ったら言いすぎでしょうか?良い週末を・・・・・。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
9/3 マティス・国防長官 「大規模な軍事的対応、効果的かつ圧倒的な対応をとる。われわれには多くの軍事的選択肢がある。」北朝鮮の核実験を受け、大統領らとの会合後に。 円高、株安が進行
9/5 ブレーナ−ド・FRB理事 「インフレ率が当局の目標達成にむけた軌道にあるとわれわれが確信できるまで、追加の引き締めには慎重になるべきだというのが私の見解だ」講演で。 ドル円109円台から108円台半ばへ
9/7 ドラギ・ECB総裁 「決定の大きな部分は10月に下されるだろう。最近のボラティリティーは不透明感の源となっており、中期的な物価安定の見通しに影響を及ぼし得るという点で監視する必要がある」理事会後の記者会見で。 ユーロドルの一旦1.90台前半まで売られた後、1.2060前後まで上昇
9/11 クーレ・ECB理事 「為替相場への外的な衝撃が持続すれば、金融環境が不適切に引き締まり、インフレ見通しに望ましくない影響を及ぼすことがあり得る」直近のユーロ高に関連して。 --------
9/20 イエレン・FRB議長 「健全な労働市場を維持し、インフレを当局の長期的な目標である2%前後で安定させるため、力強い景気の継続が緩やかな利上げを正当化すると、われわれは引き続き予想している」FOMC後の会見で。 ドル円111円台から112円台半ばへ
9/22 金正恩・北朝鮮労働党委員長 「われわれはこれに呼応する歴史上最も強硬な対抗措置の行使を真剣に検討するだろう」国連でのトランプ大統領の演説に対して。 ドル円112円台半ばから111円60銭台へ
9/25 マクマスター・大統領補佐官(国家安全保障担当) 「われわれが望んでいるのは戦争を回避することだが、その可能性を考慮しないわけにはいかない」 --------
9/26 イエレン・FRB議長 「インフレ率が目標の2%に戻るまで金融政策を据え置くのは賢明ではない」講演で。 ドル円111円台から112円台半ばへ
10/11 エバンス・シカゴ連銀総裁 12月利上げについて「語るのは時期尚早」講演で。 債券価格が上昇し、金利は低下
10/12 プラ−ト・ECB理事 「基調的なインフレ圧力は引き続きあまりに弱く、持続的な上昇トレンドにあることを示す説得力ある兆しはいまのところ見られていない」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和