今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年10月25日(水) 「ドル円再び114円台をテスト」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は113円台半ばから反発。米長期金利が5カ月ぶりの水準まで上昇したことでドル買いが優勢に。NYでは114円02銭までドル高が進んだが、引け値で114円台維持には至らず。
  • ユーロドルは1.17台でもみ合い。26日のECB理事会を控えて下落も勢いもなく、上値も限られた。
  • 株価は大幅に反発。キャタピラーなどの企業決算が良好で、株価を押し上げた。ダウは167ドル上昇し、2万3400ドル台と、最高値を更新。
  • 債券相場は大幅に反落。株価の上昇に債券が売られる。長期金利は5月以来となる2.41%台まで上昇。
  • ドル高から金は売られる。原油価格はサウジが減産に柔軟な姿勢をみせたことから続伸。
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 10月リッチモンド連銀製造業指数 → 12
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ドル/円 113.54 〜 114.02
ユーロ/ドル 1.1754 〜1.1793
ユーロ/円 133.74〜 134.19
NYダウ +167.80 → 23,411.76
GOLD −2.60 → 1,278.30ドル
WTI +0.57 → 52.47
米10年国債 +0.053 → 2.419%

本日の注目イベント

  • 豪 豪第3四半期消費者物価指数
  • 独 独10月ifo景況感指数
  • 英 英7−9月期GDP(速報値)
  • 米 9月耐久財受注
  • 米 8月FHFA住宅価格指数
  • 米 9月新築住宅販売件数
  • 米 企業決算 → VISA、コカコーラ、ボーイング
  • 加 カナダ中銀政策金利発表

ドル円は昨日の東京時間には113円25銭前後まで売られました。この水準は前日のNY市場でのドルの安値とほぼ同レベルで、しっかりとサポートされた印象です。昨日のこの欄でも114円台からの下落は「調整」と書きましたが、その後のNY市場でドル円は114円台に乗せる水準まで反発しています。

ここまでは想定の範囲内でしたが、昨日の日本株の上昇は想定外の動きでした。NY市場の下落を受けてマイナスで取引が開始されたものの、その後は前日比プラスとマイナスを繰り返す一進一退の動きだったものの、後場からは買いが優勢となり結局、前日比108円高の「16連騰」で取引を終えました。海外投資家を中心に「日本株を持たないリスク」が意識されたようです。

ドル円を再び114円台に押し上げたのは米長期金利の上昇でした。2.41%台まで上昇しており、この水準は今年5月以来の高水準になります。NYダウが企業の好決算を材料に大幅上昇を見せたことで、好景気、さらには金利上昇が連想され、債券売りが活発になったものと思われます。昨日のNYダウは7日ぶりの下落から一転して167ドルも上昇し、最高値を更新しています。高値警戒感や上昇スピードが速すぎるとの指摘がある中、上昇が止まりません。行くところまで行くしかありませんが、個人的には「ババ抜き状態」になってきたと思っています。もっとも、依然として低金利、世界景気の回復、さらには企業の好決算が続いていることから、大幅下落は考えにくいのは事実ですが、それでも「陽が沈まない日はない」ということです。

市場ではリスクオンが続いているわけですが、その割にはドル円の上昇が鈍いと言えます。特に株価の上昇とドル円の相関関係が崩れており、米長期金利の動向に合わせて上下する展開が鮮明です。ドル円が115円台を回復し、今年1月の118円を目指すには、やはり米長期金利の上昇に頼らざるを得ず、この金利が「2.6%の壁」を突破するしかありません。

本日は再びNY株の上昇を手がかりに「17連騰」を達成しそうな気配です。株価の上昇に勢いが付けば、一時的に2万2000円台をつけることもあるかもしれません。そんな状況下で、相関関係は崩れたとは言えドル円が114円台に乗り、114円台を維持できるかどうかが焦点です。予想レンジは113円50銭〜114円50銭程度と見ます。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
9/3 マティス・国防長官 「大規模な軍事的対応、効果的かつ圧倒的な対応をとる。われわれには多くの軍事的選択肢がある。」北朝鮮の核実験を受け、大統領らとの会合後に。 円高、株安が進行
9/5 ブレーナ−ド・FRB理事 「インフレ率が当局の目標達成にむけた軌道にあるとわれわれが確信できるまで、追加の引き締めには慎重になるべきだというのが私の見解だ」講演で。 ドル円109円台から108円台半ばへ
9/7 ドラギ・ECB総裁 「決定の大きな部分は10月に下されるだろう。最近のボラティリティーは不透明感の源となっており、中期的な物価安定の見通しに影響を及ぼし得るという点で監視する必要がある」理事会後の記者会見で。 ユーロドルの一旦1.90台前半まで売られた後、1.2060前後まで上昇
9/11 クーレ・ECB理事 「為替相場への外的な衝撃が持続すれば、金融環境が不適切に引き締まり、インフレ見通しに望ましくない影響を及ぼすことがあり得る」直近のユーロ高に関連して。 --------
9/20 イエレン・FRB議長 「健全な労働市場を維持し、インフレを当局の長期的な目標である2%前後で安定させるため、力強い景気の継続が緩やかな利上げを正当化すると、われわれは引き続き予想している」FOMC後の会見で。 ドル円111円台から112円台半ばへ
9/22 金正恩・北朝鮮労働党委員長 「われわれはこれに呼応する歴史上最も強硬な対抗措置の行使を真剣に検討するだろう」国連でのトランプ大統領の演説に対して。 ドル円112円台半ばから111円60銭台へ
9/25 マクマスター・大統領補佐官(国家安全保障担当) 「われわれが望んでいるのは戦争を回避することだが、その可能性を考慮しないわけにはいかない」 --------
9/26 イエレン・FRB議長 「インフレ率が目標の2%に戻るまで金融政策を据え置くのは賢明ではない」講演で。 ドル円111円台から112円台半ばへ
10/11 エバンス・シカゴ連銀総裁 12月利上げについて「語るのは時期尚早」講演で。 債券価格が上昇し、金利は低下
10/12 プラ−ト・ECB理事 「基調的なインフレ圧力は引き続きあまりに弱く、持続的な上昇トレンドにあることを示す説得力ある兆しはいまのところ見られていない」講演で。 --------
10/14 イエレン・FRB議長 「消費者物価が驚くほど弱い期間を経て間もなく加速するというのが、私のもっとも有力な見方だ」G20後の講演で。 --------
10/14 ドラギ・ECB総裁 「われわれは何度も明確にしたように、状況が引き続き改善する中で、インフレ率が自律的で ECBの目標に持続的な形で徐々に収れんすると確認している」G20後の講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和