2017年11月9日(木) 「ドル円113円台で一進一退」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 材料不足の中、ドル円は朝方113円40銭前後まで下落。その後は米長期金利の上昇に反応し、113円90銭まで値を戻す。
- ユーロドルは1.16台を回復する場面もあったが続かず、1.15台後半まで押し戻される。
- 株式市場は小幅ながら続伸。テクノロジー株が上昇し、銀行株は安い。ダウは7ドル上昇し、小幅ながら連日の最高値更新。
- 債券相場は小幅に反落。長期金利は小幅に上昇し、2.33%台を回復。
- 金は反発。原油価格は続落したが、一時58ドル台に迫るなど乱高下し、56ドル81セントで引ける。
| ドル/円 | 113.43 〜 113.90 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1579 〜 1.1604 |
| ユーロ/円 | 131.43 〜 132.07 |
| NYダウ | +6.13 → 23,563.36 |
| GOLD | +7.90 → 1,283.70ドル |
| WTI | −0.39 → 56.81 |
| 米10年国債 | +0.018 → 2.333% |
本日の注目イベント
- 日 9月国際収支
- 日 10月景気ウオッチャー調査
- 中 中国 10月消費者物価指数
- 中 中国 10月生産者物価指数
- 独 独9月貿易収支
- 欧 ECB経済報告
- 英 英9月鉱工業生産
- 米 新規失業保険申請件数
ドル円は経済指標もなく材料不足の中、昨日のこの欄でも書いたように、レンジ相場を抜けきれない展開が続いています。米長期金利の低下傾向に伴い、やや上値の重くなったドル円は、昨日のNYでは朝方に113円40銭前後までドル売りが進みましたが、そこから緩やかに反発しています。
ドル円は113円90銭までは反発しており、昨日の東京時間と同じ水準に戻っていますが、米議会で税制改革を巡る動きが不透明であることが相場の方向性を分かりにくくしている面があります。
昨日、減税の実施は1年遅れるとの報道がありましたが、共和党のコーニン院内幹事は昨日記者団に、明日の東部時間午前11時30分に党部会の上院案の説明があると述べており、ムニューシン財務長官も「法人税率は来年のスタートを強く希望する。長く待てばその分、米経済にとってよくない」と述べています。(ブルームバーグ)米法人税は20%前後に落ち着くと見られていますが、問題は財源だと財務長官も語っています。
今週は、本日も含め重要な経済指標の発表もなく、材料不足の感は否めません。好調な米株式市場も、これまでのような力強い上昇力に勢いはなくなってきた印象です。NYダウは今週に入って3日続伸してはいますが、その間の上昇はわずか24ドル程度に留まっており、連日一桁の上昇額に留まっています。これまでの上昇ピッチにやや陰り出てきたと見られますが、調整局面があるかどうかに注目しています。
今朝の経済紙に、個人投資家のドル円のネットポジションが「ショート」に傾いており、これが昨日の様にドルが下落しても買い支えになっていると報じています。当社の11月1日時点でのポジションを見ても、同じ傾向です。買いの9.21億ドルに対して、売りが9.63億ドルとなっており、ネットで42百万ドルのショートになっています。ただこの額はFX会社全体でもたいした金額ではなく、ドル下落時の支えになるとも思えません。このところの相場つきから言えば、個人投資家の「逆張り傾向」は必ずしも損につながるとは言えません。本日のレンジは113円30銭〜114円20銭程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 9/3 | マティス・国防長官 | 「大規模な軍事的対応、効果的かつ圧倒的な対応をとる。われわれには多くの軍事的選択肢がある。」北朝鮮の核実験を受け、大統領らとの会合後に。 | 円高、株安が進行 |
| 9/5 | ブレーナ−ド・FRB理事 | 「インフレ率が当局の目標達成にむけた軌道にあるとわれわれが確信できるまで、追加の引き締めには慎重になるべきだというのが私の見解だ」講演で。 | ドル円109円台から108円台半ばへ |
| 9/7 | ドラギ・ECB総裁 | 「決定の大きな部分は10月に下されるだろう。最近のボラティリティーは不透明感の源となっており、中期的な物価安定の見通しに影響を及ぼし得るという点で監視する必要がある」理事会後の記者会見で。 | ユーロドルの一旦1.90台前半まで売られた後、1.2060前後まで上昇 |
| 9/11 | クーレ・ECB理事 | 「為替相場への外的な衝撃が持続すれば、金融環境が不適切に引き締まり、インフレ見通しに望ましくない影響を及ぼすことがあり得る」直近のユーロ高に関連して。 | -------- |
| 9/20 | イエレン・FRB議長 | 「健全な労働市場を維持し、インフレを当局の長期的な目標である2%前後で安定させるため、力強い景気の継続が緩やかな利上げを正当化すると、われわれは引き続き予想している」FOMC後の会見で。 | ドル円111円台から112円台半ばへ |
| 9/22 | 金正恩・北朝鮮労働党委員長 | 「われわれはこれに呼応する歴史上最も強硬な対抗措置の行使を真剣に検討するだろう」国連でのトランプ大統領の演説に対して。 | ドル円112円台半ばから111円60銭台へ |
| 9/25 | マクマスター・大統領補佐官(国家安全保障担当) | 「われわれが望んでいるのは戦争を回避することだが、その可能性を考慮しないわけにはいかない」 | -------- |
| 9/26 | イエレン・FRB議長 | 「インフレ率が目標の2%に戻るまで金融政策を据え置くのは賢明ではない」講演で。 | ドル円111円台から112円台半ばへ |
| 10/11 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 12月利上げについて「語るのは時期尚早」講演で。 | 債券価格が上昇し、金利は低下 |
| 10/12 | プラ−ト・ECB理事 | 「基調的なインフレ圧力は引き続きあまりに弱く、持続的な上昇トレンドにあることを示す説得力ある兆しはいまのところ見られていない」講演で。 | -------- |
| 10/12 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「市場は高い確率でわれわれが12月に利上げを実施するとみている。これは現在得ている情報から適切なようだ。」 | -------- |
| 10/14 | イエレン・FRB議長 | 「消費者物価が驚くほど弱い期間を経て間もなく加速するというのが、私のもっとも有力な見方だ」G20後の講演で。 | -------- |
| 10/14 | ドラギ・ECB総裁 | 「われわれは何度も明確にしたように、状況が引き続き改善する中で、インフレ率が自律的で ECBの目標に持続的な形で徐々に収れんすると確認している」G20後の講演で。 | -------- |
| 10/26 | ドラギ・ECB総裁 | 「(月購入額の縮小は)テーパリングではなくダウンサイジングだ」「(購入を)突然終了することはない」量的緩和縮小を決めた後の記者会見で。 | ユーロドル1.18台から1.16台半ばへ急落 |
| 10/26 | ライアン・米下院議長 | 「税制改革案に関して議会が行動する準備は整った」2018年度の連邦政府予算決議案可決後に | -------- |



