今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年11月10日(金) 「ドル円10日ぶりに113円割れを試す」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は米税制改革案を巡る不透明感が増したことで反落。113円09銭まで売られたが、113円割れは回避。
  • ドル安の流れが進んだことから、ユーロドルは1.1655まで反発。
  • 株式市場は反落。法人税減税が2019年にずれ込む可能性が高まったことで売りが優勢となった、ダウは101ドル下落し、今回の上昇曲面では久しぶりの100ドル超えの下落となった。
  • 債券相場は小幅に下落し、長期金利は2.34%台へ上昇。
  • 金は続伸し、原油価格は反発。
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 新規失業保険申請件数 → 23.9万件
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ドル/円 113.09 〜 113.69
ユーロ/ドル 1.1600 〜 1.1655
ユーロ/円 131.69 〜 132.23
NYダウ −101.42 → 23,461.94
GOLD +3.80 → 1,287.50ドル
WTI +0.36 → 57.17
米10年国債 +0.019 → 2.340%

本日の注目イベント

  • 豪 豪第3四半期金融政策報告
  • 英 英9月鉱工業生産
  • 英 英9月貿易収支
  • 米 11月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
  • 米 10月財政収支

ドル円はNY市場で113円割れ目前まで下落しました。米下院歳入委員会が共和党の税制改革案を可決したことで法人税減税が2019年まで先送りされる見込みとなったことが響いた格好でした。採決は24対16で可決され、同法案は来週下院で可決される見込みです。

ドル円は約10日ぶりとなる113円09銭までドル安が進みましたが、米長期金利が小幅ながら上昇に転じたことで、113円40銭前後まで反発してNYでの取引を終えています。なかなか114円台が安定しない展開が続いており、昨日の東京市場でも株価の上昇に伴って114円台に乗せる場面もありましたが、114円台定着には失敗しています。

昨日の東京時間でのドル円の動きは、久しぶりに株価との連動性を強めたものでした。朝方から株価の上昇が続き、午後早い時間には前日比468円高の大幅高を見せたため、ドル円も114円06銭まで上昇しました。その後株価が急落し、マイナス400円程度まで下げると、113円台半ばまでドルが売られ、株価との相関が強まりました。

NYでもダウが100ドルを超える下落を見せたことで、ドル円は113円09銭まで売られましたが、113円割れは回避されています。本日の日本株も神経質な展開が予想されますが、連日の上昇で利益確定の売りも出やすい地合いかと思われます。どちらかと言えば、NYの動きに追随して上値の重い展開かと思いますが、その際にはやはり、113円前後が目先のサポートになると予想しています。

テクニカルを見ると、「日足」ではMACDがデッドクロスを見せており、ドルの軟調な動きを示唆しています。下値のメドは一目の「基準線」のある113円15銭前後と、「8時間足」の雲の下限である、113円前後、さらにはその下の「120日線」が示す112円95銭前後ということになり、全体的には113円台が維持されるかどうかが重要だということです。

ドル円は株価の上昇にはなかなか反応しにくく、株高の割にはドル高が進まない動きでしたが、株価の急落には素直に反応する傾向があります。従って、この先株価が再び底堅い動きを見せ、上値を追えるのかどうかがポイントの一つになってこようかと思います。週末ということで、一旦利益を手仕舞うという流れになると、ドルの下値を試す動きが予想されます。本日の予想レンジは112円80銭〜113円80銭程度とみます。


昨日の東京株式市場。連日高騰を続けている日経平均株価は午後に前日比468円上昇。「これでもまだ上がるのか」と思うほど上昇はスピードが早く、一時は2万3382円まで一気に上昇。ところが、その後利益確定の売りに押されたのか、じりじりと下げ始め、200円を切ると、今度は一転下げが加速。マイナス400円近くまで下落しました。一方為替は114円台から113円45銭前後まで下げましたが、静かでした。久しぶりに見る株価の乱高下でした。株価の上昇に引っ張られ、参加者も多くなっている株式市場。これからもこのような動きは良く見られるかもしれません。良い週末を・・・・・。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
10/11 エバンス・シカゴ連銀総裁 12月利上げについて「語るのは時期尚早」講演で。 債券価格が上昇し、金利は低下
10/12 プラ−ト・ECB理事 「基調的なインフレ圧力は引き続きあまりに弱く、持続的な上昇トレンドにあることを示す説得力ある兆しはいまのところ見られていない」講演で。 --------
10/12 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「市場は高い確率でわれわれが12月に利上げを実施するとみている。これは現在得ている情報から適切なようだ。」 --------
10/14 イエレン・FRB議長 「消費者物価が驚くほど弱い期間を経て間もなく加速するというのが、私のもっとも有力な見方だ」G20後の講演で。 --------
10/14 ドラギ・ECB総裁 「われわれは何度も明確にしたように、状況が引き続き改善する中で、インフレ率が自律的で ECBの目標に持続的な形で徐々に収れんすると確認している」G20後の講演で。 --------
10/26 ドラギ・ECB総裁 「(月購入額の縮小は)テーパリングではなくダウンサイジングだ」「(購入を)突然終了することはない」量的緩和縮小を決めた後の記者会見で。 ユーロドル1.18台から1.16台半ばへ急落
10/26 ライアン・米下院議長 「税制改革案に関して議会が行動する準備は整った」2018年度の連邦政府予算決議案可決後に --------
11/8 本田悦朗・スイス大使 「黒田総裁ら執行部は任期終了をもって退任すべきだ。デフレ脱却への成果が出ておらず、日銀執行部の退任は当然」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
11/9 トランプ・米大統領 「私は中国を非難しない。私は中国を強く評価する」「現在の貿易赤字は持続可能ではない」北京でのイベントの中で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和