今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年11月14日(火) 「ドル円113円台で一進一退」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は朝方に113円24銭前後まで売られたが、その後米長期金利が上昇したことで反発。113円67銭まで買われ、昨日の朝の水準に戻す。
  • ユーロドルは小動き。1.16台半ばを中心にもみ合う。
  • 株式市場は小幅に上昇。消費関連銘柄が買われたが、商いは盛り上がらず。ダウは17ドル上昇し、S&P500も小幅に上昇。
  • 債券相場は反落。10年債は売られ長期金利は2.4%台を回復。
  • 金と原油は反発。
ドル/円 113.24 〜 113.67
ユーロ/ドル 1.1654 〜 1.1675
ユーロ/円 132.12 〜 132.62
NYダウ +17.49 → 23,439.70
GOLD +4.70 → 1,278.90ドル
WTI +0.02 → 56.76
米10年国債 +0.005 → 2.402%

本日の注目イベント

  • 中 中国 10月小売売上高
  • 中 中国 10月鉱工業生産
  • 独 独7−9月期GDP(速報値)
  • 独 独10月消費者物価指数(改定値)
  • 伊 イタリア7−9月期GDP(速報値)
  • 欧 ユーロ圏7−9月期GDP(改定値)
  • 欧 ユーロ圏9月鉱工業生産
  • 欧 ドラギECB総裁、イエレンFRB議長、カーニーBOE総裁、
      黒田日銀総裁がECBの会議でパネルディスカッションに参加
  • 英 英10月物価統計
  • 米 10月生産者物価指数
  • 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演

ドル円は昨日、日本株の下落に合わせて売られ、海外市場では113円24銭前後までドル売りが進みましたが、結局そこから反発し、昨日とほぼ同じ水準で戻っています。113円台での取引が続き、膠着感がさらに強まってきましたが、材料不足ということの他米金利など、ドル円に影響を与える他のマーケットも動きが鈍くなっていることが相場を膠着させています。

昨日も米10年債利回りは上昇してドル円を支えはしたものの、上昇幅はわずか0.5BPでした。市場は明日発表になる米10月の消費者物価指数(CPI)と、小売売上高に注目しており、税制改革の実施時期を巡る上院と下院での議論にも注目しています。法人税減税の実施が1年先送りになる見通しが高まってきたことで、好調だった米株式市場にもやや不透明感が漂い、調整局面入りするのではないかとの観測もでています。昨日の東京時間でも観られましたが、株価の下げがきつくなると、ドル円も素直に追随し、円が買われる展開が見られます。これがドル円の上値を重くしているとも言えそうです。

今日注目されるのは、ECBの会議に主要中銀のトップがパネル・ディスカッションに参加するイベントです。ドラギECB総裁を始め、日米英の中銀トップが参加し、いわば「G4」の様相です。ここでどのような発言が出るのかが注目を集めそうです。黒田日銀総裁は昨日既にスイスで講演し、「2%の物価安定の目標の実現にはなお距離がある状況だ」と発言しています。

113円台半ばを中心に一進一退の動きが続いていますが、ここは油断をせず粘り強く市場を観察するしかありません。タイミング的にはいつ動き出してもおかしくはないことから、気を抜けないことは言うまでもありません。本日のレンジは113円20銭〜114円程度を予想しますが、これはあくまでも特段のニュースがないことを前提にしています。上述のように、サプライズでもあればどちらにも抜けることは十分ありえます。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
10/11 エバンス・シカゴ連銀総裁 12月利上げについて「語るのは時期尚早」講演で。 債券価格が上昇し、金利は低下
10/12 プラ−ト・ECB理事 「基調的なインフレ圧力は引き続きあまりに弱く、持続的な上昇トレンドにあることを示す説得力ある兆しはいまのところ見られていない」講演で。 --------
10/12 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「市場は高い確率でわれわれが12月に利上げを実施するとみている。これは現在得ている情報から適切なようだ。」 --------
10/14 イエレン・FRB議長 「消費者物価が驚くほど弱い期間を経て間もなく加速するというのが、私のもっとも有力な見方だ」G20後の講演で。 --------
10/14 ドラギ・ECB総裁 「われわれは何度も明確にしたように、状況が引き続き改善する中で、インフレ率が自律的で ECBの目標に持続的な形で徐々に収れんすると確認している」G20後の講演で。 --------
10/26 ドラギ・ECB総裁 「(月購入額の縮小は)テーパリングではなくダウンサイジングだ」「(購入を)突然終了することはない」量的緩和縮小を決めた後の記者会見で。 ユーロドル1.18台から1.16台半ばへ急落
10/26 ライアン・米下院議長 「税制改革案に関して議会が行動する準備は整った」2018年度の連邦政府予算決議案可決後に --------
11/8 本田悦朗・スイス大使 「黒田総裁ら執行部は任期終了をもって退任すべきだ。デフレ脱却への成果が出ておらず、日銀執行部の退任は当然」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
11/9 トランプ・米大統領 「私は中国を非難しない。私は中国を強く評価する」「現在の貿易赤字は持続可能ではない」北京でのイベントの中で。 --------
11/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「年内最後となるもう1回に利上げは『軽く書き留めた』状態だ」都内の講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和