今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年12月6日(水) 「ユーロドル売られるも1.18台はキープ」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は112円台で小動き。税制改革法案では20%の税率で法人税が可決したものの、まだ先行き不透明との見方もドルの上値を抑えた。
  • ユーロドルは徐々に上値を切り下げる展開。1.1801までユーロ安が進んだが、1.18台はキープ。
  • 株式市場は主要3市場とも揃って下落。利益確定の売りに押され、ダウは100ドルを超える下落。軟調な経済指標にも反応した形で下げる。
  • 債券相場は反発。株価の下落を横目に買い物が優性に。長期金利は2.35%台と、小幅に低下。
  • 金は続落し、原油価格は小幅に反発。
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 10月貿易収支 → −487.0億ドル
 11月ISM非製造業景況指数 → 57.4
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ドル/円 112.53 〜 112.87
ユーロ/ドル 1.1801 〜 1.1848
ユーロ/円 133.00 〜 133.50
NYダウ −109.41 → 24,180.64
GOLD −12.80 → 1,264.90ドル
WTI +0.15 → 57.62
米10年国債 −0.018 → 2.354%

本日の注目イベント

  • 豪 豪7−9月期GDP
  • 米 11月ADP雇用者数
  • 加 カナダ中銀政策金利発表

ドル円は上値が重く、112円台では堅調に推移していますが、やや膠着感も漂い始めています。昨日のNY市場ではドルが買われても112円台後半で頭打ちとなり、ISM非製造業景況指数が軟調だったことで112円台半ばまでドルが下げても勢いがなく、結局昨日の水準で戻っています。

11月のISM非製造業景況指数が発表されましたが、結果は「57.4」と、予想を下回り、10月の「60.1」から大きく水準を下げています。ブルームバーグニュースによると、受注の減少やハリケーン襲来後のサプライチェーン正常化が背景にあるようです。もっとも、10月分の同指数は2005年以来の高水準だったこともあり、その反動だという見方もあります。因みに同指数は「50」が活動の拡大と縮小の境目を示し、「57.4」という数値は依然として高水準だということも言えます。

昨日、RBA(オーストラリア準備銀行)は政策金利を1.5%に据え置くことを決めました。これで15会合連続の据え置きですが、市場の予想通りでした。声明文では「経済が強くなるにつれ、インフレは上昇するだろう」と述べられており、前回11月の声明文にあった「(インフレについて)当面は基調的に低水準に留まる公算が大きい」との文言が削除されていました。

豪ドル円は直前に発表された中国のPMIが良好だったこともあり、86円20銭前後まで急伸しましたが、今朝は再び軟調な展開になっています。豪ドル円は先週後半から水準をやや切り上げ、85円から86円台のレンジに収斂してきました。RBAのロウ総裁も足元の低金利について、「今は我慢の時」とのコメントを残しています。利上げ観測が市場で高まってくるのは来年の春ごろと予想していますが、本日午前9時30分に発表される第3四半期GDPが注目されます。事前予想は前期比で0.7%、前年比で3.0%と見込まれています。

本日は米国で11月のADP雇用者数も発表されます。予想は19万人と、前回の23.5万人からは減少すると見込まれていますが、大きくぶれることは考えにくく、それ自身相場を大きく動かす材料にはなりにくいと思われます。予想レンジは112円〜113円20銭程度と見ています。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
10/11 エバンス・シカゴ連銀総裁 12月利上げについて「語るのは時期尚早」講演で。 債券価格が上昇し、金利は低下
10/12 プラ−ト・ECB理事 「基調的なインフレ圧力は引き続きあまりに弱く、持続的な上昇トレンドにあることを示す説得力ある兆しはいまのところ見られていない」講演で。 --------
10/12 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「市場は高い確率でわれわれが12月に利上げを実施するとみている。これは現在得ている情報から適切なようだ。」 --------
10/14 イエレン・FRB議長 「消費者物価が驚くほど弱い期間を経て間もなく加速するというのが、私のもっとも有力な見方だ」G20後の講演で。 --------
10/14 ドラギ・ECB総裁 「われわれは何度も明確にしたように、状況が引き続き改善する中で、インフレ率が自律的で ECBの目標に持続的な形で徐々に収れんすると確認している」G20後の講演で。 --------
10/26 ドラギ・ECB総裁 「(月購入額の縮小は)テーパリングではなくダウンサイジングだ」「(購入を)突然終了することはない」量的緩和縮小を決めた後の記者会見で。 ユーロドル1.18台から1.16台半ばへ急落
10/26 ライアン・米下院議長 「税制改革案に関して議会が行動する準備は整った」2018年度の連邦政府予算決議案可決後に --------
11/8 本田悦朗・スイス大使 「黒田総裁ら執行部は任期終了をもって退任すべきだ。デフレ脱却への成果が出ておらず、日銀執行部の退任は当然」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
11/9 トランプ・米大統領 「私は中国を非難しない。私は中国を強く評価する」「現在の貿易赤字は持続可能ではない」北京でのイベントの中で。 --------
11/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「年内最後となるもう1回に利上げは『軽く書き留めた』状態だ」都内の講演で。 --------
11/16 メスター・クリーブランド連銀総裁 「緩やかな利上げを支持する。インフレ率は当局が目指す2%に上昇する」講演で。 --------
11/16 カプラン・ダラス連銀総裁 「自然利子率へはまだ距離があるが、さほど遠くない」講演で。 --------
11/28 パウエル・次期FRB議長 「次回会合で利上げの根拠は強まりつつあると思う」、「金利は今後上昇を続けると確信している」公聴会で。 --------
11/29 イエレン・FRB議長 「景気の過熱を許せば、迅速に金利を引き上げなければならない事態に直面する恐れがあるため、金融当局は段階的に行動することを望む」議会証言で。 --------
11/29 ウィリアムズ・SF連銀総裁 「中立的なFF金利が2.5%前後であり、今後2年間にそこに戻る必要がある」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和