今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年12月12日(火) 「ドル円NYでのテロにも変化なし」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は小動き。NYの中心地でテロがあり、円が買われる場面もあったが長続きせず。113円台前半から半ばで推移。
  • ユーロドルも朝方は1.18台で推移していたものの、緩やかにドル高が進むと、1.1764前後まで売られる。
  • 株式市場は3日続伸。NYでのテロにもそれ程反応せず、ダウは56ドル上昇し連日の最高値更新。S&P500も10ポイント上昇し、こちらも最高値を更新。
  • 債券相場は入札が不調に終わったことで下落。長期金利は2.38%台へと小幅に上昇。
  • 金は3日続落。一方原油は3日続伸し58ドル台に迫る。
ドル/円 113.28 〜 113.58
ユーロ/ドル 1.1764 〜 1.1811
ユーロ/円 133.54 〜 133.85
NYダウ +56.87 → 24,386.03
GOLD −1.50 → 1,246.90ドル
WTI +0.63 → 57.99
米10年国債 +0.011 → 2.387%

本日の注目イベント

  • 独 独12月ZEW景況感指数
  • 英 英11月物価統計
  • 米 FOMC(13日まで)
  • 米 11月生産者物価指数
  • 米 11月財政収支
  • 米 アラバマ州上院補欠選挙

NYの繁華街の一つ、タイムズスクエア付近で朝方テロがありました。これを受けて朝方には円が買われ、株価が下げる場面もありましたが大きな影響はなく、ドル円は昨日とほぼ同じ水準の113円台半ば、株式市場も3日続伸し、ダウとS&P500は最高値を更新しています。

昨日の東京時間には日経平均株価の上昇を好感し、ドル円も113円69銭前後まで買われましたが、そこを天井に海外市場に入ると緩やかに下落。113円24銭近辺まで売られましたが、113円台を割り込むこともなく、再び元の水準を回復して戻っています。明日のFOMC政策発表を待つムードが漂い、商いは少なかったようですが、足元の動きはドルの高値を探る展開のように思えます。

今回のFOMCでは利上げが確実と見られ、予想確率は100%になっています。また、今回のFOMCで50ベーシスの利上げを見込む確率も「3%」になっており、50ベーシスの利上げはないとは思いますが、この確率が高まると来年の利上げ回数にも影響を与える可能性があります。このように、今回のFOMCについては利上げは材料にはならず、声明文の内容とドットチャートの前回からの変化、さらにはイエレン議長の発言に注目が集まっている状況です。

余り話題にはなっていませんが、本日アラバマ州では上院の補欠選挙があります。今回の補欠選挙にはトランプ大統領自らが現地入りして応援するなど、共和党にとっては重要な選挙のようです。上院では与党共和党と民主党との議席は拮抗しており、税制法案でも見られたように、共和党議員の一部が造反するようだと法案が通らず、いわゆる「ねじれ」が生じるため、トランプ大統領としてもアラバマ州での補欠選挙にはどうしても勝利したいという台所事情があるようです。

ドル円は上昇基調にあるとはいえ、113円台半ばから上の方がやや重くなりつつあります。このレベルを抜け114円を目指すには長期金利の一段の上昇など、支援材料も必要です。その長期金利は2.3%台半ばから後半で一進一退を続けており、動意に乏しいと言わざるを得ません。明日のFOMCが動きのきっかけになろうかとは思いますが、為替市場や債券市場で活発に取引が行われる可能性があるのもあと10日程です。ここから115円に向かうのか、112円を割り込むのか、明日のFOMCが最後の繁忙期になるかもしれません。本日は113円10銭〜114円程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
11/8 本田悦朗・スイス大使 「黒田総裁ら執行部は任期終了をもって退任すべきだ。デフレ脱却への成果が出ておらず、日銀執行部の退任は当然」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
11/9 トランプ・米大統領 「私は中国を非難しない。私は中国を強く評価する」「現在の貿易赤字は持続可能ではない」北京でのイベントの中で。 --------
11/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「年内最後となるもう1回に利上げは『軽く書き留めた』状態だ」都内の講演で。 --------
11/16 メスター・クリーブランド連銀総裁 「緩やかな利上げを支持する。インフレ率は当局が目指す2%に上昇する」講演で。 --------
11/16 カプラン・ダラス連銀総裁 「自然利子率へはまだ距離があるが、さほど遠くない」講演で。 --------
11/28 パウエル・次期FRB議長 「次回会合で利上げの根拠は強まりつつあると思う」、「金利は今後上昇を続けると確信している」公聴会で。 --------
11/29 イエレン・FRB議長 「景気の過熱を許せば、迅速に金利を引き上げなければならない事態に直面する恐れがあるため、金融当局は段階的に行動することを望む」議会証言で。 --------
11/29 ウィリアムズ・SF連銀総裁 「中立的なFF金利が2.5%前後であり、今後2年間にそこに戻る必要がある」講演で。 --------
12/6 トランプ・米大統領 「減税が実現すれば米国の成長率が14年ぶり高水準に達することもあり得る。4%、5%、さらに6%に届かない理由は見当たらない」閣僚らに。 --------
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和