今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年12月13日(水) 「ドル円113円台半ばで横ばい」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は昨日同様に小動き。113円75銭まで買われる場面があったものの上値を追う勢いは無く、113円台半ばで引ける。
  • ユーロドルは1.1718前後まで売られたが、切り返し1.17台半ばまで反発。市場は明日朝方発表のFOMC政策発表待ち。
  • 株式市場は4日続伸。11月のPPIが市場予想を上回ったことで金融株などが上昇を牽引。ダウは118ドル上昇しS&P500ともに連日の最高値更新。
  • 債券市場は小幅ながら4日続落。11月のPPIが予想を上回ったことで売りが優勢となった。長期金利は2.4%目前まで上昇。
  • 金は4日続落し5カ月ぶりの水準まで売られる。原油は反落。
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 11月生産者物価指数 → +0.4%
 11月財政収支 → −1385億ドル
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ドル/円 113.37 〜 113.75
ユーロ/ドル 1.1718 〜 1.1774
ユーロ/円 133.03 〜 133.60
NYダウ +118.77 → 24,504.80
GOLD −5.20 → 1,241.70ドル
WTI −0.85 → 57.14
米10年国債 +0.011 → 2.399%

本日の注目イベント

  • 独 独11月消費者物価指数(改定値)
  • 欧 ユーロ圏10月鉱工業生産
  • 欧 OPEC月報
  • 英 英11月雇用統計
  • 米 11月消費者物価指数
  • 米 FOMC 政策金利発表

米株式市場は引き続き活況で、ダウは4日続伸し、これで3日連続で最高値を更新しました。昨日は前日比118ドル上昇し、一気に2万4500ドル台に乗せています。一方、為替市場と債券市場は盛り上がりません。基本的には明日の朝方4時に発表されるFOMC政策金利の発表を待つスタンスが強まっていますが、株式市場には引き続き資金が集まっているようです。

法人税減税が35%から20%に引き下げられることが決まり、これが米企業の収益を押し上げるという期待のもとに米国株は異常な上昇を見せています。既にPER(株価収益率)などが日本株と比較しても高く、買われすぎとの指摘もありますが、それでも「上がるから買う。買うから上がる」というユーフォリアになっています。昨日は11月のPPI(生産者物価指数)が発表され、前月比「+0.4%」と、市場予想を上回り、前年同月比でも「+3.1%」と予想を超えていました。

本来なら利上げ観測が高まり、長期金利の上昇を手がかりにドル円ももう一段上昇してもおかしくなかった指標結果でしたが、ドル円は113円75銭止まりで、上昇の勢いは見られません。PPIの上振れはむしろ金融機関の収益を押し上げるとの見方が強まり、金融株の上昇を手助けする結果に終わっています。

今朝のニュースによると、共和党下院院内総務のマッカーシー氏は、「全てがうまくいけば」、上院が税制改革法案を今月18日に可決し、下院も19日に承認し、トランプ大統領が20日までに署名するだろうと述べています。(ブル−ムバーグ)一方共和党のポール上院議員(ケンタッキー州)は財政協議に関して、「私は無謀な赤字財政支出に反対票を投じるとケンタッキーに約束した。私はその通りにするつもりだ」とツイートし、これが為替市場と株式市場に動揺を与える場面もありました。

ドル円は113円台半ばから上値では「日足」の雲の上限抜けを試しているところです。この水準を明確に上抜けできれば114円台が視野に入り、先月付けた114円74銭の直近高値も見えてくると思いますが、明日朝のFOMC待ちというところです。ユーロドルも1.17台は維持しているものの、やや上値の重い展開になっています。ジリジリとドル高が進んでいることが背景ですが、ユーロドルが1.17台を割り込むかどうかも焦点の一つです。

FOMC政策発表は明日の朝方4時です。25ベーシスの利上げは材料にはならず、ドットチャートとイエレン議長の会見が来年度の利上げ観測にどのような影響を与えるかがポイントになります。予想レンジは112円80銭〜114円20銭程度とします。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
11/8 本田悦朗・スイス大使 「黒田総裁ら執行部は任期終了をもって退任すべきだ。デフレ脱却への成果が出ておらず、日銀執行部の退任は当然」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
11/9 トランプ・米大統領 「私は中国を非難しない。私は中国を強く評価する」「現在の貿易赤字は持続可能ではない」北京でのイベントの中で。 --------
11/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「年内最後となるもう1回に利上げは『軽く書き留めた』状態だ」都内の講演で。 --------
11/16 メスター・クリーブランド連銀総裁 「緩やかな利上げを支持する。インフレ率は当局が目指す2%に上昇する」講演で。 --------
11/16 カプラン・ダラス連銀総裁 「自然利子率へはまだ距離があるが、さほど遠くない」講演で。 --------
11/28 パウエル・次期FRB議長 「次回会合で利上げの根拠は強まりつつあると思う」、「金利は今後上昇を続けると確信している」公聴会で。 --------
11/29 イエレン・FRB議長 「景気の過熱を許せば、迅速に金利を引き上げなければならない事態に直面する恐れがあるため、金融当局は段階的に行動することを望む」議会証言で。 --------
11/29 ウィリアムズ・SF連銀総裁 「中立的なFF金利が2.5%前後であり、今後2年間にそこに戻る必要がある」講演で。 --------
12/6 トランプ・米大統領 「減税が実現すれば米国の成長率が14年ぶり高水準に達することもあり得る。4%、5%、さらに6%に届かない理由は見当たらない」閣僚らに。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和