2017年12月15日(金) 「ユーロ政策発表を受けて下落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は税制改革法案を巡る懸念から売られ、112円07銭前後まで下落。ユーロ円などの売りも円買いにつながりドルの上値を重くした。
- ユーロドルは1.18台半ばを超える水準まで上昇したものの、ECBの金融政策発表後に大きく下落。1.1771近辺まで売られ、安値圏で引ける。
- 株式市場はディズニーの大型M&Aを好感し朝方は上昇していたものの、午後には下げに転じる。ダウは76ドル下落し、他の主要株価指数も軟調。
- 債券相場は横ばいながらやや下落し、長期金利は小幅に上昇。
- 金は反発。原油はIEAがOPEC主導の減産に自信を示したことで買われ、57ドル台を回復。
新規失業保険申請件数 → 22.5万件
11月小売売上高 → +0.8%
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| ドル/円 | 112.07 〜 112.83 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1771 〜 1.1863 |
| ユーロ/円 | 132.23 〜 133.76 |
| NYダウ | −76.77 → 24,508.66 |
| GOLD | +8.50 → 1,257.10ドル |
| WTI | +0.44 → 57.04 |
| 米10年国債 | +0.005 → 2.348% |
本日の注目イベント
- 日 日銀短観
- 欧 ユーロ圏10月貿易収支
- 米 12月NY連銀製造業景気指数
- 米 11月鉱工業生産
- 米 11月設備稼動率
前日のFOMCに続き、昨日はECBやBOEなどの金融政策が発表されました。そのため、為替市場の主役はユーロやポンドがメインで、円は値動きも鈍かったようです。ECBは2018、19年の経済成長率を上方修正した一方で、インフレ率見通しについては、18年は前回予想からやや上方修正されたが、19年の予想は据え置きました。市場は、これはECBが利上げを急がないことを示唆したものと受けとめユーロが売られました。
ドラギ総裁は記者会見で、政策委員会の協議は「インフレが中期的に自立的な軌道に収れんしていくことへの自身の深まりを反映した」と説明。「域内物価圧力は全体として依然弱く、持続的な上向きトレンドを確信させる兆候はまだ見られない」と述べ、「十分な度合い」の金融緩和はなお必要だと付け加えました。(ブルームバーグ)一時は1.18台半ばまで上昇していたユーロドルはこの決定を受けて、1.17台後半まで売られ、ユーロ円も約1円ほど売られました。
ECBは、来年1月から量的緩和の月額購入額を300億ユーロ(約4兆円)とし、少なくとも9月末まで継続することを決めていますが、総裁は改めてこのスキームを繰り返し、必要な場合は規模の拡大や期間延長があり得ることも確認しています。景気回復が続くユーロ圏経済ですが、その割りにはやや弱めの見通しと総裁の発言にユーロ売りが活発になりました。
BOEも政策金利据え置きを決定し、金融政策委員会(MPC)は、景気の展開が予想通りであれば今後数年に「緩やかな追加利上げ」はおそらく必要になるとの見方を重ねて示しています。(ブルームバーグ)BOEは最新の分析で、過去1カ月に2つの「重大イベント」があったと指摘し、11月のハモンド財務相が発表した予算は今後数年の経済成長とインフレの両方を押し上げるだろうと評価し、第2に、EUからの離脱交渉の進展を挙げています。
小動きな円ですが、前日のFOMCをきっかけに112円台前半まで押し戻され、昨日は112円割れも意識される水準まで円高が進みました。現在日足の雲の中で推移していますが、本日の注目は112円を維持できるかどうかというところです。仮に112円を割り込んだ場合には、111円60−85銭あたりに重要な移動平均線が集まっているため、このレベルが一つのメドと見られます。上値の方は、昨日の戻り高値である112円80−85銭前後が抜けるかどうかに注目していますが、共和党の税制改革法案の行方次第という状況です。本日のレンジは111円80銭〜112円80銭程度といったところでしょうか。
先日、WHO(世界保健機関)が世界の認知症患者は推計で5000万人おり、毎年約1千万人が新たに発症するなど増加傾向にあると、衝撃的な発表を行いました。認知症を完全に予防できる薬はなく、エーザイの「アリセプト」という、世界で最も売れた薬でさえ、進行を遅らせる効果がある程度です。今後がんの薬と共に、予防薬を開発できれば将来相当な利益をもたらしてくれることから、世界の大手製薬会社が開発にしのぎを削っています。ただ、開発に成功する確率は「千分の1」どころか「万分の1」以下と言われており、簡単ではありません。WHOは、患者数は2050年には1億5200万人にも達する可能性があるとしています。日本の総人口以上の人が認知症になるわけです。良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 11/8 | 本田悦朗・スイス大使 | 「黒田総裁ら執行部は任期終了をもって退任すべきだ。デフレ脱却への成果が出ておらず、日銀執行部の退任は当然」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 11/9 | トランプ・米大統領 | 「私は中国を非難しない。私は中国を強く評価する」「現在の貿易赤字は持続可能ではない」北京でのイベントの中で。 | -------- |
| 11/13 | ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「年内最後となるもう1回に利上げは『軽く書き留めた』状態だ」都内の講演で。 | -------- |
| 11/16 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「緩やかな利上げを支持する。インフレ率は当局が目指す2%に上昇する」講演で。 | -------- |
| 11/16 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「自然利子率へはまだ距離があるが、さほど遠くない」講演で。 | -------- |
| 11/28 | パウエル・次期FRB議長 | 「次回会合で利上げの根拠は強まりつつあると思う」、「金利は今後上昇を続けると確信している」公聴会で。 | -------- |
| 11/29 | イエレン・FRB議長 | 「景気の過熱を許せば、迅速に金利を引き上げなければならない事態に直面する恐れがあるため、金融当局は段階的に行動することを望む」議会証言で。 | -------- |
| 11/29 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「中立的なFF金利が2.5%前後であり、今後2年間にそこに戻る必要がある」講演で。 | -------- |
| 12/6 | トランプ・米大統領 | 「減税が実現すれば米国の成長率が14年ぶり高水準に達することもあり得る。4%、5%、さらに6%に届かない理由は見当たらない」閣僚らに。 | -------- |
| 12/14 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレが中期的に自立的な軌道に収れんしていくことへの自身の深まりを反映した」「域内物価圧力は全体として依然弱く、持続的な上向きトレンドを確信させる兆候はまだ見られない」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.18台から1.17台へと下落 |



