2018年1月5日(金) 「ユーロ円2年3カ月ぶりに136円台に」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はADP雇用者数が予想を上回ったことや、米国株が大幅に続伸したことを受け上昇。それでも113円台には届かず。
- ユーロドルは域内のPMIが予想を上回ったことを手掛かりに続伸。一時は1.2089まで買われ、昨年9月8日以来のユーロ高を示現。ユーロは対円でも136円37銭前後まで買われ、こちらは2年3カ月ぶりのユーロ高水準を記録。
- 株式市場はADP雇用者数が予想を大きく上回ったことから続伸。ダウは152ドル上昇し、初の2万5000ドル台乗せを記録。
- 債券は下落。10年債利回りは上昇し2.45%台に。
- 金は続伸。原油価格も続伸し、引け値で62ドル台に。
12月ADP雇用者数 → +25.0万人
新規失業保険申請件数 → 25.0万件
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| ドル/円 | 112.62 〜 112.87 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2056 〜 1.2089 |
| ユーロ/円 | 135.88 〜 136.37 |
| NYダウ | +152.45 → 25,075.13ドル |
| GOLD | +3.1 → 1,321.60ドル |
| WTI | +0.38 → 62.01ドル |
| 米10年国債 | +0.05 → 2.453% |
本日の注目イベント
- 豪 豪11月貿易収支
- 日 10月マネタリーベース
- 独 独11月小売売上高
- 欧 ユーロ圏12月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏11月生産者物価指数
- 米 12月雇用統計
- 米 11月貿易収支
- 米 12月ISM非製造業景況指数
- 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 米 メスター・クリーブランド連銀総裁、パネルディスカッションに参加
- 加 カナダ12月就業者数
- 加 カナダ12月失業率
- 加 カナダ11月貿易収支
実質的な2018年の始まりとなる昨日は、株高、原油高、金利高、さらには金も上昇するなど、金融、商品市場では今年も「適温相場」が継続することを示唆する動きを見せました。昨日は出遅れ感の残る日本株が大発会で741円高と、大幅高で取引を終え、これが海外市場にも影響を与えた印象です。もっとも、新年2日から取引が開始されており、既に連日最高値を更新中だった海外の動きに、昨日の日本株が影響されたのが先でしたが、今年も世界経済が順調に拡大を続けるという印象を強く残した1日でした。
12月のADP雇用者数が発表され、予想の19万人を大きく上回る25万人でした。この数字は過去9カ月で最大の伸びを記録し、業種別を見ると、特にサービス業の伸びが際立っていました。本日の雇用統計にも期待が膨らみますが、ここ最近の傾向としては、雇用者数の増減はそれほど市場に影響を与えなくなっています。事前予想で19万人の増加となっていますが、これが15万人以下でも相場へのインパクトは小さいと考えています。
焦点は引き続き「平均時給」ということで、賃金がどの程度上昇しているのかということです。失業率が4.1%と、記録的な低水準であることから、職種さえ選ばなければほぼ仕事にありつけるという状況です。言い換えれば、生産性の高い人材を確保するには、より高い賃金を出さなければ人材を確保できないということになります。米国の失業率は今年中には3.5%まで低下するという予測も一部にはあり、米国の労働市場はさらに「売り手市場」になることが予想されます。企業収益の伸びも見込める状況下で、今後賃金は緩やかに上昇すると予想することに違和感はありません。
現時点の予想は「前月比」で+0.3%、「前年比」で+2.5%が見込まれていますが、仮に+0.4%と+2.6%でも、113円台半ば前後までドルが上昇する余地があるように思います。もっとも、予想を下回った場合にはドルが売られることになりますが、それでも今後緩やかな賃金上昇が見込めるとすれば、下落余地は限定的かもしれません。いずれにしても、雇用者数や失業率よりも、注目されるのは賃金ということになります。
株式市場は世界的に活況を呈しているのに、為替市場は依然として盛り上がりません。債券市場が同じように盛り上がらないことが原因の一つですが、今夜の雇用統計をきっかけに動いて欲しいところです。本日のレンジは112円〜113円50銭程度を予想します。
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昨日の東証の「大発会」では、日経平均株価が昨年末比741円高で取引を終えました。バブルのピークからの下げ幅の「半値戻し」を達成したことで、株式関係者の鼻息はますます荒くなるばかり。それもそのはず、「大発会」でのこの上げ幅は1996年以来のことだとか。「戌(いぬ」笑う」という格言通りのスタートを切ったわけですが、「負け犬の遠吠え」ということにならなければいいですが。良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 11/8 | 本田悦朗・スイス大使 | 「黒田総裁ら執行部は任期終了をもって退任すべきだ。デフレ脱却への成果が出ておらず、日銀執行部の退任は当然」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 11/9 | トランプ・米大統領 | 「私は中国を非難しない。私は中国を強く評価する」「現在の貿易赤字は持続可能ではない」北京でのイベントの中で。 | -------- |
| 11/13 | ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「年内最後となるもう1回に利上げは『軽く書き留めた』状態だ」都内の講演で。 | -------- |
| 11/16 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「緩やかな利上げを支持する。インフレ率は当局が目指す2%に上昇する」講演で。 | -------- |
| 11/16 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「自然利子率へはまだ距離があるが、さほど遠くない」講演で。 | -------- |
| 11/28 | パウエル・次期FRB議長 | 「次回会合で利上げの根拠は強まりつつあると思う」、「金利は今後上昇を続けると確信している」公聴会で。 | -------- |
| 11/29 | イエレン・FRB議長 | 「景気の過熱を許せば、迅速に金利を引き上げなければならない事態に直面する恐れがあるため、金融当局は段階的に行動することを望む」議会証言で。 | -------- |
| 11/29 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「中立的なFF金利が2.5%前後であり、今後2年間にそこに戻る必要がある」講演で。 | -------- |
| 12/6 | トランプ・米大統領 | 「減税が実現すれば米国の成長率が14年ぶり高水準に達することもあり得る。4%、5%、さらに6%に届かない理由は見当たらない」閣僚らに。 | -------- |
| 12/14 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレが中期的に自立的な軌道に収れんしていくことへの自身の深まりを反映した」「域内物価圧力は全体として依然弱く、持続的な上向きトレンドを確信させる兆候はまだ見られない」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.18台から1.17台へと下落 |
| 12/18 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「来年は3回くらい利上げ、2019年には2−3回の利上げが妥当な見方のようだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 12/21 | 黒田・日銀総裁 | 「リバーサルレートの学術的な分析を取り上げたからといって、昨年9月以来の長短金利操作付き量的・質的金融緩和について何か見直しや変更が必要だという事は全く意味しない」決定会合後の記者会見で。 | ドル円上昇のきっけかに |



