2018年1月18日(木) 「ドル円111円台反発」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京タイムに110円19銭まで下落したドル円は、110円を割り込まなかったこともあり反発。NYの午後には米金利と株高を手掛かりに急反発し111円台を回復。111円30銭前後までドル高が進み、この日の高値圏でクローズ。
- ユーロドルは反落。ECB副総裁の発言から利益確定のドル買いユーロ売りが出て、1.2177前後まで下落。
- 株式市場は急騰。税制改革が企業利益を押し上げるとの見方から半導体株を中心に大幅反発。ダウは322ドル上昇し、一気に2万6100ドル台に。S&P500も昨年11月以降で最大の上げ幅を記録。
- 債券相場は反落。議会が政府機関閉鎖を回避できるとの観測が広がり売られる。長期金利は2.58%近辺台まで急騰。
- 金は続伸し、原油価格は反発。
12月鉱工業生産 → +0.9%
12月設備稼働率 → 77.9%
1月NAHB住宅市場指数 → 72
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| ドル/円 | 110.60 〜 111.27 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2206 〜 1.2288 |
| ユーロ/円 | 135.15 〜 135.98 |
| NYダウ | +322.79 → 26,115.65ドル |
| GOLD | +2.10 → 1,339.20ドル |
| WTI | +0.24 → 63.97ドル |
| 米10年国債 | +0.042 → 2.579% |
本日の注目イベント
- 豪 豪12月雇用統計
- 中 中国 10−12月GDP
- 中 中国 12月小売売上高
- 中 中国 12月鉱工業生産
- 米 12月住宅着工件数
- 米 12月建設許可件数
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 1月フィラデルフィア連銀景況指数
- 米 企業決算 → モルガン・スタンレー、IBM、アメックス
昨日このレポートでも触れたように、ドル円の下値は110円を割り込むかどうかが目先の焦点で、一方上値は「1時間足」の雲の上限である111円前後を抜けるかどうかが注目でした。東京時間で一時110円19銭前後までドルが売られる場面もありましたが、110円を割り込まずに、海外市場にバトンタッチ。NYでは午後の遅い時間に株高、金利高に反応して上記「抵抗帯」を抜け、111円30銭近辺までドルが反発しています。
前日まで一貫して売られていたドルが、昨日の海外市場では反転の兆しを見せてきました。ユーロドルは珍しく、昨日の東京タイムに1.2323までユーロ高が進み、2014年12月以来となるユーロ高を付けましたが、NY時間にはECBのコンスタシオン副総裁がイタリア紙とのインタビューで、ファンダメンタルズを反映しない急激な通貨高を懸念する発言を行い、フォワードガイダンスの変更はすぐではないとの認識を示したことが、ユーロ売りを誘いました。
このところの急激なユーロ高については、いずれECB高官からけん制する発言が出るのではないかと予想はしていましたが、レベル的には1.25を超えてからと考えていました。やや想定よりも早い行動と言えますが、さらにここから一段とユーロ高が進むと、景気回復に悪影響を与え、輸入物価の押し下げ圧力が高まり、2%の物価目標達成が遠のくという影響も考えられることから、早めのけん制に出たものと思われます。
一方ドル円は2日連続で110円台前半を試したものの、現時点では結局110円割れには失敗しています。結果として110円台前半を底値とする「ダブルボトム」を確認することになっています。113円台半ばから下落し始めたドル円でしたが、これである程度「ドル買い円売り」のポジションも解消されていると思われます。また、ドル円の下落を主導したユーロドルの上昇にも一服感が出てきました。このまま直ぐに113円台を回復するには早すぎるとは思いますが、110−113円のレンジを形成する可能性が高まったと思われます。
本日は米国株の急騰とドル円の111円台回復を受けて日本株も上値を試し、2万4000円台に乗せる可能性が高いと予想します。一応ドル円にとっても支援材料になろうかと思います。予想レンジは110円80銭〜111円80銭程度としますが、「1時間足」の200本の平均レートは111円60銭を超えたところにあるため、目先はこの水準を超えられるかどうかに注目しています。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/6 | トランプ・米大統領 | 「減税が実現すれば米国の成長率が14年ぶり高水準に達することもあり得る。4%、5%、さらに6%に届かない理由は見当たらない」閣僚らに。 | -------- |
| 12/14 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレが中期的に自立的な軌道に収れんしていくことへの自身の深まりを反映した」「域内物価圧力は全体として依然弱く、持続的な上向きトレンドを確信させる兆候はまだ見られない」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.18台から1.17台へと下落 |
| 12/18 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「来年は3回くらい利上げ、2019年には2−3回の利上げが妥当な見方のようだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 12/21 | 黒田・日銀総裁 | 「リバーサルレートの学術的な分析を取り上げたからといって、昨年9月以来の長短金利操作付き量的・質的金融緩和について何か見直しや変更が必要だという事は全く意味しない」決定会合後の記者会見で。 | ドル円上昇のきっけかに |
| 1/8 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「ゆっくりとした政策緩和解除を継続することに違和感はない。ただし、それが年3、4回の利上げだということは必ずしも意味していない」アトランタでの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ビル・グロス・ジャナスヘンダーソングループ運用者 | 「債券の弱気相場が確認された」 | 債券相場が急落し、長期金利がは2.55%台に上昇 |
| 1/11 | ECB議事録 | 「金融政策姿勢とフォワードガイダンスのさまざまな側面に関する言い回しは2018年の早い時期に再検討される必要がある」 | ユーロドル1.1936 → 1.2058前後まで急騰 |
| 1/17 | コンスタシオン・ECB副総裁 | 「ファンダメンタルズを映さない急激な通貨の変化を懸念している」イタリア紙とのインタビューで。 | ユーロドル1.2288近辺から100ポイント程急落 |



