2018年1月26日(金) 「ドル円108円台半ばから急反発」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は乱高下。ドル安の流れが続き108円50銭まで売られたが、その後トランプ大統領の「ドル高を望む」との発言にドルが急反発。109円70銭まで上昇し、109円台半ばで取引を終える。
- ユーロドルはついに1.25台に乗せ、1.2538までユーロ高が進む。トランプ発言や、ドラギ総裁がフォワードガイダンスには言及しなかったことから上げ幅を吐き出し、1.23台半ばまで売られる。
- 株式市場は続伸。3Mなどの決算が株価を牽引しダウは140ドル上昇、連日の最高値を更新する。一方アップルなどIT株の上値は重く、ナスダックは3ポイントマイナス。
- 債券相場は反発。7年債入札が好調となり長期金利は2.62%台へと低下。
- 金は続伸し1362ドル台に。原油価格は4日ぶりに反落。
新規失業保険申請件数 → 23.3万件
12月新築住宅販売件数 → 62.5万件
12月景気先行指標総合指数 → 0.6%
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| ドル/円 | 108.50 〜 109.70 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2364 〜 1.2538 |
| ユーロ/円 | 135.04 〜 136.22 |
| NYダウ | +140.67 → 26,392.79ドル |
| GOLD | +6.60 → 1,362.90ドル |
| WTI | −0.10 → 65.51ドル |
| 米10年国債 | −0.024 → 2.623% |
本日の注目イベント
- 日 12月消費者物価指数
- 日 日銀金融政策決定会合、議事要旨(12月20日、21日分)
- 中 中国12月工業生産
- 欧 ユーロ圏12月マネーサプライ
- 英 英10−12月期GDP(速報値)
- 米 10−12月GDP(速報値)
- 米 12月耐久財受注
- 加 カナダ12月消費者物価指数
「ドルはますます強くなるだろう、最終的に私は強いドルを望んでいる」前日、ムニューシン財務長官が「貿易にとってドル安が望ましい」との発言に、ドル売りに拍車がかかり108円台までドル安円高が進みましたが、トランプ大統領はこの発言を否定する異例のコメントを行いました。
大統領はCNBCとのインタビューで、財務長官の発言は文脈から外れて解釈されたと述べ、同長官の発言を真っ向から否定しています。ドル円はそれまで、もみ合いながらも下値を試す展開が続き、直前には108円50銭までドル安が進んでいました。この発言が伝わると急激にドルの買い戻しが入り、一気に109円台を回復し、109円70銭前後までドル高が進みました。
この日の注目はECB理事会後のドラギ総裁の記者会見でした。金融緩和終了へのフォワードガイダンスがあるのかと同時に、その後の利上げのタイミングについても言及があるのかが焦点でしたが、総裁は「インフレ率が2%弱の水準に収れんすることへの自身を深めている」と述べましたが、ユーロ高については「このような背景の中で、為替レートの最近のボラティリティー不確実性は源であり、中期的な物価安定の見通しに及ぼしえる影響という点で監視の必要がある」(ブルームバーグ)と述べ、ユーロ高をけん制しました。また年内の利上げの可能性についても「ほぼゼロだ」と述べています。
ここ2日トランプ政権の為替発言からドル円は大きく揺れ動いていますが、大統領と財務長官が全く異なる為替認識を持っているところが、トランプ政権の危ういところで、なかなか信頼が置けない部分でもあります。「アメリカ・ファースト」との立場に立てば、ドル安のほうが米経済にとってはプラスとみられ、この日のトランプ発言もいつまた覆されるかもしれません。
108円50銭まで売られたドル円は、昨年からの動きに比べるとかなり値動きが荒くなってきました。昨日は昨年のドルの最安値である107円32銭を意識する声も聞かれました。ネガティブな材料には瞬時に反応する動きを見ると、市場参加者の相場観も急速に円高方向に傾いてきたように思えます。それでも昨日のドル急反発のように、一気に1円以上もドルが反転する状況を目にすると、ドルショートも居心地の悪い水準にあるとも言えそうです。
昨日のトランプ発言でドル安の流れが止まったわけではありません。目線はまだ下値に向いていると思われますが、戻りの目安は110円台前半と見られます。予想レンジは109円〜110円20銭程度とします。
最上階のメゾネットタイプが5万8500ドル(約585万円)。12階の3ベッドルームは2万1850ドル・・・・・。これは香港のマンションの値段ですが、販売価格ではありません。月の家賃です。住宅市場の値段が世界で最も高いのが、NYでもロンドンでもなく、香港です。上記メゾネットタイプのマンションに1年間住めば、都内でも3LDKほどのマンションが買えそうです。昨年末、香港在住の友人が帰省した際に会いましたが、独身の彼が借りているマンションも月65万円だと言っていました。香港は8年連続で、世界で最も割高な住宅市場です。これも中国本土からの資金流入が原因だとか。良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/6 | トランプ・米大統領 | 「減税が実現すれば米国の成長率が14年ぶり高水準に達することもあり得る。4%、5%、さらに6%に届かない理由は見当たらない」閣僚らに。 | -------- |
| 12/14 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレが中期的に自立的な軌道に収れんしていくことへの自身の深まりを反映した」「域内物価圧力は全体として依然弱く、持続的な上向きトレンドを確信させる兆候はまだ見られない」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.18台から1.17台へと下落 |
| 12/18 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「来年は3回くらい利上げ、2019年には2−3回の利上げが妥当な見方のようだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 12/21 | 黒田・日銀総裁 | 「リバーサルレートの学術的な分析を取り上げたからといって、昨年9月以来の長短金利操作付き量的・質的金融緩和について何か見直しや変更が必要だという事は全く意味しない」決定会合後の記者会見で。 | ドル円上昇のきっけかに |
| 1/8 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「ゆっくりとした政策緩和解除を継続することに違和感はない。ただし、それが年3、4回の利上げだということは必ずしも意味していない」アトランタでの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ビル・グロス・ジャナスヘンダーソングループ運用者 | 「債券の弱気相場が確認された」 | 債券相場が急落し、長期金利がは2.55%台に上昇 |
| 1/11 | ECB議事録 | 「金融政策姿勢とフォワードガイダンスのさまざまな側面に関する言い回しは2018年の早い時期に再検討される必要がある」 | ユーロドル1.1936 → 1.2058前後まで急騰 |
| 1/17 | コンスタシオン・ECB副総裁 | 「ファンダメンタルズを映さない急激な通貨の変化を懸念している」イタリア紙とのインタビューで。 | ユーロドル1.2288近辺から100ポイント程急落 |
| 1/17 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「基本シナリオは今年3回の利上げになると確信している。もし私が間違っているとすれば、それは3回を上回る可能性さえあるということだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/24 | ムニューシン・財務長官 | 「ドル安は米経済にとって「良いこと」であり、短期的な価値については全く懸念していない」ダボス会議で、記者団に。 | ドル円109円台から108円97銭まで下落 |
| 1/25 | トランプ・大統領 | 「ドルはますます強くなるだろう、最終的に私は強いドルを望んでいる」CNBCとのインタビューで。 | ドル円108円台半ばから109円70銭まで急騰 |
| 1/25 | ドラギ・ECB総裁 | 「為替レートの最近のボラティリティー不確実性は源であり、中期的な物価安定の見通しに及ぼしえる影響という点で監視の必要がある」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.25台から下落 |



