2018年2月6日(火) 「リスク回避が強まりドル円一時108円台に」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- NY株式市場がさらに大幅な下げに見舞われたことで、安全通貨の円が買われ、ドル円は110円台前半から一時109円割れまで下落。
- ユーロドルでもロング解消の動きが強まり、1.2383まで下落し、ユーロ円も135円近辺まで売られる。
- 株式市場は動揺が収まらず、ダウは一時1600ドルに迫る過去最大の下げ幅に。引けにかけては下げ幅を縮めたものの、結局1175ドルのマイナスで取引を終える。
- 債券相場は急騰。リスク回避の流れが強まったことから前日売られた債券は大きく買い戻される。長期金利は2.70%台まで低下。
- 金、原油も続落。
1月ISM非製造業景況指数 → 59.9
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| ドル/円 | 108.99 〜 110.26 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2383 〜 1.2449 |
| ユーロ/円 | 135.06 〜 136.96 |
| NYダウ | −1175.21 → 24,345.75ドル |
| GOLD | −0.80 → 1,336.50ドル |
| WTI | −1.30 → 64.15ドル |
| 米10年国債 | −0.141 → 2.700% |
本日の注目イベント
- 豪 豪12月貿易収支
- 豪 豪12月小売売上高
- 豪 RBA、キャッシュターゲット
- 米 12月貿易収支
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
- 加 カナダ12月貿易収支
先週末の雇用統計をきっかけに、米国の長期金利が上昇し、その金利上昇を嫌気し株価の急落は、世界中の株価下落の引き金を引いています。昨日の日本株は600円近く下落し、その流れは欧州株の下落につながり、さらに一周して帰ってきたNYでは「暴落」という言葉を使ってもいいほどの下げを見せ、ダウは一時1600ドル迫る下げを演じました。その後1000ドル以下の下落幅まで戻したものの、大引けは先週末比、1175ドル安と、2日間で1800ドルを超える「暴落」となりました。
ドル円は株価の下落には反応しやすく、110円台で推移していたドル円は109円を割り込む水準まで円高が進み、市場は急速に「リスクオフ」にシフトしてきました。この流れは、これまで投機的に買われていたWTI原油市場にも波及し、原油価格もここ2日間で2ドルを超える下げを見せ、ドルが売られたにも関わらず金も売られています。投資家はこうなると、とにかく利益の出ているものは全て売って、利益を確保する行動に出たということです。
「リスクオフ」は当然のことながら安全資産である債券に資金が向かいます。その結果、米10年債が買われ、長期金利は2.70%前後まで急落してきました。米金利の上昇が今回の株価暴落の引き金だったわけですから、金利低下で株価も落ち着きを取り戻するものと思われます。もっとも、これだけ傷が深いと、立ち直るにも時間が必要となり、そう簡単に元の姿には戻れないことも過去の歴史が物語っています。
ドル円は再び110円台から108円台後半まで押し戻されており、昨日の動きは円全面高の様相です。ユーロ円も135円台まで売られ、ポンド円も152円台、さらに豪ドル円も1カ月半ぶりに85円台まで下落してきました。こうなるとテクニカルも役にはたちません。株式市場が落ち着きを取り戻すのをただ待つしかありません。今朝の情報ではビットコインも再び急落しており、結局「上がりすぎたものはいつか必ず下がる」ということを、改めて実感したということです。
本日の注目点は、もちろん日本株がどこまで下げるかという点です。1000円以上下げる可能性があり、ドル円も下値を試す展開が予想されます。現在第3四半期決算の発表がピークを迎えていますが、日経新聞の調査によると先週末までに決算発表を終えた企業の7割が「増益」とのことです。良好な企業業績が株価の下落を支えることも考えられますが、先物主導で売られると、企業業績も無視され下落に勢いがつくことになり、下落抑制の役にたつかどうかは不明です。
日本株次第ということになりますが、本日のレンジは108円50銭〜109円80銭程度を予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/6 | トランプ・米大統領 | 「減税が実現すれば米国の成長率が14年ぶり高水準に達することもあり得る。4%、5%、さらに6%に届かない理由は見当たらない」閣僚らに。 | -------- |
| 12/14 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレが中期的に自立的な軌道に収れんしていくことへの自身の深まりを反映した」「域内物価圧力は全体として依然弱く、持続的な上向きトレンドを確信させる兆候はまだ見られない」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.18台から1.17台へと下落 |
| 12/18 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「来年は3回くらい利上げ、2019年には2−3回の利上げが妥当な見方のようだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 12/21 | 黒田・日銀総裁 | 「リバーサルレートの学術的な分析を取り上げたからといって、昨年9月以来の長短金利操作付き量的・質的金融緩和について何か見直しや変更が必要だという事は全く意味しない」決定会合後の記者会見で。 | ドル円上昇のきっけかに |
| 1/8 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「ゆっくりとした政策緩和解除を継続することに違和感はない。ただし、それが年3、4回の利上げだということは必ずしも意味していない」アトランタでの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ビル・グロス・ジャナスヘンダーソングループ運用者 | 「債券の弱気相場が確認された」 | 債券相場が急落し、長期金利がは2.55%台に上昇 |
| 1/11 | ECB議事録 | 「金融政策姿勢とフォワードガイダンスのさまざまな側面に関する言い回しは2018年の早い時期に再検討される必要がある」 | ユーロドル1.1936 → 1.2058前後まで急騰 |
| 1/17 | コンスタシオン・ECB副総裁 | 「ファンダメンタルズを映さない急激な通貨の変化を懸念している」イタリア紙とのインタビューで。 | ユーロドル1.2288近辺から100ポイント程急落 |
| 1/17 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「基本シナリオは今年3回の利上げになると確信している。もし私が間違っているとすれば、それは3回を上回る可能性さえあるということだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/24 | ムニューシン・財務長官 | 「ドル安は米経済にとって「良いこと」であり、短期的な価値については全く懸念していない」ダボス会議で、記者団に。 | ドル円109円台から108円97銭まで下落 |
| 1/25 | トランプ・大統領 | 「ドルはますます強くなるだろう、最終的に私は強いドルを望んでいる」CNBCとのインタビューで。 | ドル円108円台半ばから109円70銭まで急騰 |
| 1/25 | ドラギ・ECB総裁 | 「為替レートの最近のボラティリティー不確実性は源であり、中期的な物価安定の見通しに及ぼしえる影響という点で監視の必要がある」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.25台から下落 |
| 1/26 | 黒田・日銀総裁 | 「賃金が上昇している兆候が幾つか見られ、物価については一部で既に上昇し始めている。ここ数年非常に弱い状態が続いている中、中・長期のインフレ期待も若干上向きつつある」ダボス会議のフォーラムで。 | ドル円109円台半ばから108円28銭まで下落 |



