2018年2月7日(水) 「NY株反発しドル円109円台半ばへ」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京タイムに108円台半ばまで下げたドル円は反発。NY株が朝方の下げから反発したことを好感し、109円65銭までドル高に。長期金利も再び上昇し、ドル円をサポート。
- ユーロドルも反発。1.23台前半から1.2405までユーロ高が進み、ユーロ円も1円ほど上昇。
- 株式市場は前日の大幅安から急反発。ダウは朝方500ドルを超える下げを見せたが、その後反転し引け値では567ドル高と、前日の下げの半値を戻した形に。
- 債券相場は反落。長期金利は再び2.8%台まで上昇。
- 金と原油は共に続落。
12月貿易収支 → −531億ドル
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| ドル/円 | 109.09 〜 109.65 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2314 〜 1.2405 |
| ユーロ/円 | 134.52 〜 135.67 |
| NYダウ | +567.02 → 24,912.77ドル |
| GOLD | −7.00 → 1,329.50ドル |
| WTI | −0.76 → 63.39ドル |
| 米10年国債 | +0.100 → 2.800% |
本日の注目イベント
- 日 12月景気動向指数
- 中 中国 1月外貨準備高
- 独 独12月鉱工業生産
- 米 12月消費者信用残高
- 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
- 米 ダドリー・NY連銀総裁講演
- 加 カナダ12月建設許可件数
世界中の投資家の目が株式市場に向いています。特に今回の株価暴落の震源地であるNY株式市場の動きが注目されていますが、昨日のNYダウの動きは荒っぽく、値幅は1日で1000ドルを超える乱高下を見せました。為替の世界では、世界最大のマーケットはロンドン市場です。世界全体の取引量の3割以上はロンドンタイムに出来ています。しかし、株式ではNY証券取引所が最大で、いわば株式市場の「総本山」的な存在になっています。
従って、その総本山での大混乱が世界の株式市場に大きな影響を与えることは言うまでもありません。日本株などはその象徴といえます。上場企業の7割ほどは「増益決算」を発表しているにもかかわらず、昨日の日経平均株価は一時1600円を超える下げを見せました。引け値ではマイナス1071円でしたが、それでも1000円を超える下げで、正直「そこまで下げるのか」という印象でした、
昨日のNYダウは結局プラスで終わり、前日比567ドルの上昇でした。前日の下げ幅の半値戻しというところです。ドル円は素直に株価に連動し、昨日の東京タイムに108円46銭前後まで売られた後、夕方には109円台を回復し、NYでは109円65銭までドルが反発しています。
2.7%まで下げた米10年債利回りは再び2.8%台まで上昇し、前日の水準に戻っていますが、前日売られ過ぎたせいか、株価も反発している状況で、前日金利高を嫌気して売られた株価との整合性は見られません。そもそもマネックス証券の広木氏も述べていたように、2.8%という水準が株価反転の境目になるという理論的な根拠はないはずです。
今回の株価の乱高下は、システム売買の特徴的な動きであると捉えています。ある一定の下落を認識すると自動的に売りのサインが点灯して、大量の売りを執行してしまい、その下げがまた他の売りを誘い「売りが売りを呼ぶ」状況が発生します。前日1175ドル下げたNYダウは、NY時間15時過ぎの、わずか20分で1500ドルほど急落し、ブルームバーグニュースによると、この動きは「フラッシクラッシュ」と呼べるものと説明しています。
株価の動きはこれで落ち着くとも思えません。まだ乱高下をすることが予想されることから、ドル円もそれに合わせ神経質な展開になるでしょう。昨日の株価の大幅な下げでも108円台は維持されたことから、先月26日に記録した108円28銭は意識されており、目先のサポートは108円台でいいと思われます。一方上値の方は、先週末雇用統計発表直後の110円台半ばがメドとなります。値動きが荒っぽいとは言え、108−111円のレンジと捉えるべきです。株価の動きに振らされているだけで、明確なトレンドはありません。そのため初動での「順張り」は機能しますが、突っ込み売り、突っ込み買いは避けたいところです。本日の予想レンジは109円〜110円30銭程度と見ています。日本株の反発でどこまでドル円が買われるのかが、東京タイムでの焦点です。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/6 | トランプ・米大統領 | 「減税が実現すれば米国の成長率が14年ぶり高水準に達することもあり得る。4%、5%、さらに6%に届かない理由は見当たらない」閣僚らに。 | -------- |
| 12/14 | ドラギ・ECB総裁 | 「インフレが中期的に自立的な軌道に収れんしていくことへの自身の深まりを反映した」「域内物価圧力は全体として依然弱く、持続的な上向きトレンドを確信させる兆候はまだ見られない」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.18台から1.17台へと下落 |
| 12/18 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「来年は3回くらい利上げ、2019年には2−3回の利上げが妥当な見方のようだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 12/21 | 黒田・日銀総裁 | 「リバーサルレートの学術的な分析を取り上げたからといって、昨年9月以来の長短金利操作付き量的・質的金融緩和について何か見直しや変更が必要だという事は全く意味しない」決定会合後の記者会見で。 | ドル円上昇のきっけかに |
| 1/8 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「ゆっくりとした政策緩和解除を継続することに違和感はない。ただし、それが年3、4回の利上げだということは必ずしも意味していない」アトランタでの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ビル・グロス・ジャナスヘンダーソングループ運用者 | 「債券の弱気相場が確認された」 | 債券相場が急落し、長期金利がは2.55%台に上昇 |
| 1/11 | ECB議事録 | 「金融政策姿勢とフォワードガイダンスのさまざまな側面に関する言い回しは2018年の早い時期に再検討される必要がある」 | ユーロドル1.1936 → 1.2058前後まで急騰 |
| 1/17 | コンスタシオン・ECB副総裁 | 「ファンダメンタルズを映さない急激な通貨の変化を懸念している」イタリア紙とのインタビューで。 | ユーロドル1.2288近辺から100ポイント程急落 |
| 1/17 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「基本シナリオは今年3回の利上げになると確信している。もし私が間違っているとすれば、それは3回を上回る可能性さえあるということだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/24 | ムニューシン・財務長官 | 「ドル安は米経済にとって「良いこと」であり、短期的な価値については全く懸念していない」ダボス会議で、記者団に。 | ドル円109円台から108円97銭まで下落 |
| 1/25 | トランプ・大統領 | 「ドルはますます強くなるだろう、最終的に私は強いドルを望んでいる」CNBCとのインタビューで。 | ドル円108円台半ばから109円70銭まで急騰 |
| 1/25 | ドラギ・ECB総裁 | 「為替レートの最近のボラティリティー不確実性は源であり、中期的な物価安定の見通しに及ぼしえる影響という点で監視の必要がある」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.25台から下落 |
| 1/26 | 黒田・日銀総裁 | 「賃金が上昇している兆候が幾つか見られ、物価については一部で既に上昇し始めている。ここ数年非常に弱い状態が続いている中、中・長期のインフレ期待も若干上向きつつある」ダボス会議のフォーラムで。 | ドル円109円台半ばから108円28銭まで下落 |



