2018年3月2日(金)
本日のアナリストレポートは執筆者の都合により休載させて頂きます。
読者の皆様には申し訳ございませんが、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
2018年3月1日(木) 「ユーロ円続落し130円台前半に」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は107円台を割り込み、106円67銭前後まで下落。連日の株価の大幅安でリスクオフの姿勢が再び強まる。
- ユーロドルも売られ、約1カ月半ぶりに1.22を割り込む。1. 2188までユーロ安が進み、対円でも130円05銭近辺まで下落する。
- 株式市場は大幅に続落。長期金利がやや低下したにも関わらず利益確定の売りや、エネルギー株が下落を牽引した。ダウは380ドル下げ、値幅の大きい動きが続く。
- 債券相場は小幅に上昇し、10年債利回りは2.86%台へ低下。
- 金は小幅に下落。原油価格は在庫が予想以上に増えていたことで大幅に反落し61ドル台に。
10−12月GDP(改定値) → +2.5%
2月シカゴ購買部協会景気指数 → 61.9
1月中古住宅販売成約指数 → −4.7%
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| ドル/円 | 106.67 〜 107.16 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2188 〜 1.2229 |
| ユーロ/円 | 130.05 〜 130.89 |
| NYダウ | −380.83 → 25,029.20ドル |
| GOLD | −0.70 → 1,317.90ドル |
| WTI | −1.37 → 61.64ドル |
| 米10年国債 | −0.031 → 2.862% |
本日の注目イベント
- 中 中国 2月財新製造業PMI
- 欧 ユーロ圏2月製造業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏1月失業率
- 英 英2月製造業PMI
- 英 英1月消費者信用残高
- 米 1月個人所得
- 米 1月個人支出
- 米 1月PCEコアデフレータ
- 米 2月ISM製造業景況指数
- 米 2月自動車販売台数
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 パウエル・FRB議長、上院銀行委員会で証言
昨日の朝方には107円台半ばまで上昇したドル円は、朝10時に発表された中国のPMIが予想を下回ったことを「好機」と捉えたドル売りに押され、その後は終始上値の重い展開となりました。NY市場では長期金利は低下したものの、株価が前日の下げをさらに上回る380ドルほど下げたことで、ドル円も再び106円台半ばまでドル安が進んで来ました。
足元の基本レンジは105−108円程度と予想していますが、市場関係者の多くが一段のドル安を予想している状況です。今夜も、パウエルFRB議長の証言が上院で行われますが、結局下院での景気に対する強気の発言が今回の株安につながったと言えます。ダウは2日間で680ドルも下落しています。パウエル議長がもう少し足元の金融市場の混乱を配慮した発言を行ってくれていたら、という気がしないでもありません。議会証言の前日まで3日間続伸した上昇分を、全て吐き出した格好です。
一方債券相場はやや落ち着きを取り戻してきました。一時は3%の大台まで、わずか5bpの水準まで金利が高騰し、4年1カ月ぶりの高水準を記録しましたが、昨日は2.86%台まで低下しています。同時に、一時「瞬間50」を超えたVIX指数も、「20」を割り込んでおり、こちらも落ち着いてきました。
株や債券市場ほど混乱はしていませんが、為替市場では両市場をにらんだ神経質な展開が続いています。今日もNYダウの大幅安と円高が重なり、日本株は軟調な展開が予想されます。そのため、ドル円も再び下値を探る展開が予想されます。NYでは106円67銭前後までドル安が進みましたが、本日はこの水準を下回り、どこまでドル安が進むかが焦点の一つです。ここでは「ドル安」という言葉を使いましたが、実態は「円高」が進行しているのが実情です。
円はユーロやポンドに対しても強含んでおり、昨日はユーロ円が130円台割れ目前まで売られ、ポンド円も146円台まで下げ、ともに昨年9月以来の円高水準をつけています。投資家のリスクを回避する動きが現れていると考えられます。気になるのはドル円の買い持ち額の急増です。これまでも円高局面ではドルを買い下がることから、ドルロングが増える傾向にはありましたが、今朝の時点でのネット買い持ち額は約2年ぶりの高水準になっています。皆さんも目の前の取引画面で確認できますので、是非一度確認してみてください。ドルロングはいずれドルの下落要因になります。
本日はドル円の下値がどこまであるのかが注目されます。今週月曜日には106円55銭をつけた後、反発していることから106円台半ばが、まず最初のサポートということになります。予想レンジとしては106円〜107円20銭程度とみますが、今夜の議会証言でここ2日間の株価急落を意識した発言があるのかどうかにも注目しましょう。
明日2日(金)のアナリストレポートは都合によりお休みとさせていただきます。読者の皆様にはご迷惑をお掛けしますが、ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/8 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「ゆっくりとした政策緩和解除を継続することに違和感はない。ただし、それが年3、4回の利上げだということは必ずしも意味していない」アトランタでの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ビル・グロス・ジャナスヘンダーソングループ運用者 | 「債券の弱気相場が確認された」 | 債券相場が急落し、長期金利がは2.55%台に上昇 |
| 1/11 | ECB議事録 | 「金融政策姿勢とフォワードガイダンスのさまざまな側面に関する言い回しは2018年の早い時期に再検討される必要がある」 | ユーロドル1.1936 → 1.2058前後まで急騰 |
| 1/17 | コンスタシオン・ECB副総裁 | 「ファンダメンタルズを映さない急激な通貨の変化を懸念している」イタリア紙とのインタビューで。 | ユーロドル1.2288近辺から100ポイント程急落 |
| 1/17 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「基本シナリオは今年3回の利上げになると確信している。もし私が間違っているとすれば、それは3回を上回る可能性さえあるということだ」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/24 | ムニューシン・財務長官 | 「ドル安は米経済にとって「良いこと」であり、短期的な価値については全く懸念していない」ダボス会議で、記者団に。 | ドル円109円台から108円97銭まで下落 |
| 1/25 | トランプ・大統領 | 「ドルはますます強くなるだろう、最終的に私は強いドルを望んでいる」CNBCとのインタビューで。 | ドル円108円台半ばから109円70銭まで急騰 |
| 1/25 | ドラギ・ECB総裁 | 「為替レートの最近のボラティリティー不確実性は源であり、中期的な物価安定の見通しに及ぼしえる影響という点で監視の必要がある」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.25台から下落 |
| 1/26 | 黒田・日銀総裁 | 「賃金が上昇している兆候が幾つか見られ、物価については一部で既に上昇し始めている。ここ数年非常に弱い状態が続いている中、中・長期のインフレ期待も若干上向きつつある」ダボス会議のフォーラムで。 | ドル円109円台半ばから108円28銭まで下落 |
| 2/7 | トランプ・米大統領 | 「(株価の下落は)間違いだ。米経済についてこれほど多くの良いニュースがあるのに!」 | -------- |
| 2/7 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「株式市場は極めて低いボラティリティーで非常に長い期間、並外れた上昇を見せていた。株式相場が数日前より少し下げているという理由だけで、私の見通しは変わっていない。1年前の水準をなお大幅に上回っている」株価の動きについて。 | -------- |
| 2/7 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「経済は明らかに緩やかな金利上昇に対処可能だ。経済が減速しすぎる下振れリスクはそれ程懸念していない。4回の利上げであったとしても極めて緩やかだ」ハワイでの講演後に。 | -------- |
| 2/13 | パウエル・FRB議長 | 「われわれは金利政策とバランスシートの双方を緩やかに正常化するプロセスにある」就任式典で。 | -------- |
| 2/16 | 淺川・財務官 | 現在の為替の動きは「一方的に偏っている。これまで以上に緊張感を持って注視していく必要がある」急激な円高を受けて。 | -------- |
| 2/21 | FOMC議事録 | 「メンバーらは、短期的な経済見通しの強まりによる、FF金利の漸進的な上向き軌道が適切になる可能性が一段と高まったとの認識で一致した」 | 米金利上昇。ドル円も買われる。 |
| 2/27 | パウエル・FRB議長 | 「利上げ回数については、現在の予想である3回から増やす必要があるかどうかを検討する可能性がある」議会証言で。 | 債券、株安で金利上昇。ドル円もドル高に。 |



