今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2018年3月22日(木) 「FOMC利上げを決める」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • FOMCでは予想通り利上げを決めたことで、ドル円は106円64銭前後まで上昇したが、利上げ回数見通しは維持されたことで106円を割りこむ。
  • ユーロドルも1.22台半ばまで売られたものの反発。1.23台半ばまでユーロ高が進行。
  • 株式市場は反落。利上げ発表後ダウは250ドルほど上昇したが、その後マイナス圏に沈む。今後とも利上げが継続されるとの見方が重石に。主要3指数は揃って下落。
  • 債券相場は小幅に上昇。年内の利上げ回数予測が3回に維持されたことを好感、長期金利は2.883%台へと低下。
  • 金は反発。原油価格は中東情勢を手掛かりに大幅続伸。前日比1ドル63セント上昇し、約1カ月ぶりに65ドル台に乗せる。
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 2月中古住宅販売件数 → 554万件
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ドル/円 105.89 〜 106.64
ユーロ/ドル 1.2251 〜 1.2350
ユーロ/円 130.31 〜 131.06
NYダウ −44.96 → 24,682.51ドル
GOLD +9.60 → 1,321.50ドル
WTI +1.63 → 65.71ドル
米10年国債 +0.013 → 2.883%

本日の注目イベント

  • 豪 豪2月雇用統計
  • 独 独3月ifo景況感指数
  • 独 独3月製造業PMI(速報値)
  • 独 独3月サービス業PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏3月サービス業PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏3月総合PMI(速報値)
  • 欧 ECB経済報告
  • 英 英2月小売売上高
  • 英 BOE金融政策発表
  • 英 BOE議事録
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 1月FHFA住宅価格指数
  • 米 2月景気先行総合指数

注目されたFOMCでは予想通り0.25%の利上げを決定し、FF金利の誘導目標は1.5%〜1.75%としました。さらに注目された「ドットチャート」では、今年3回の利上げを予想するメンバーの数は15人中13人でした。昨年12月時点では16人中10人だったことを考えると、メンバーが金利軌道予想の傾斜を強めてきたことは理解できるものの、事前予想ほどタカ派的ではなかったことになります。そのためドル円は発表直後にはドルが買われ、106円64銭前後までドル高が進んだものの、その後は106円台を割り込むなど、依然としてレンジブレイクの展開には至っていません。

声明では「経済見通しはこの数カ月に力強さを増した」と指摘し、「金融政策スタンスのさらなる漸進的な調整」を予想する文言を維持し、イエレン路線を踏襲した形になりました。政策発表後、パウエル議長は記者会見で「雇用市場は引き続き強く、景気拡大は続いている。インフレ率はFOMCの長期的な目標である2%に向かっているようだ」と述べています。ただ、トランプ政権の貿易政策が企業にとって懸念事項になっているとも指摘しています。

今回の利上げ回数を巡っては当局者の間でも意見が分かれており、7人のメンバーが4回以上の利上げが適切と予測しているのに対し、8人は3回以下が適切だと見ていました。(ブルームバーグ)結局今回のFOMCでは事前予想されたほどタカ派的ではなかったことで、ドル円は上値を抜け切れないと同時に、105円台では底堅い動きを継続しています。FOMCという重要イベントを通過しても、レンジブレイクできないドル円です。ここしばらくは膠着状態が続き、材料としては再び「森友問題」と「トランプ大統領の通商政策」さらには、「米朝首脳会談の実現性とその内容」ということに絞られそうです。

その中でも、早ければ本日にもトランプ大統領は中国による知的財産権侵害に対する制裁関税を発表する見通しと、ブルームバーグは伝えています。その規模は約500億ドル(約5兆3000億円)にものぼる予定で、対象品目も100種類を超えると見られていますが、アマゾンやウォルマ−トは、中国製品に対する大規模な制裁措置を講じれば、消費者物価上昇を招くほか、株式市場も打撃を受ける可能性があると警告しています。(ブルームバーグ)

本日の予想レンジは引き続き105円50銭〜106円50銭程度とみています。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
2/7 トランプ・米大統領 「(株価の下落は)間違いだ。米経済についてこれほど多くの良いニュースがあるのに!」 --------
2/7 ダドリー・NY連銀総裁 「株式市場は極めて低いボラティリティーで非常に長い期間、並外れた上昇を見せていた。株式相場が数日前より少し下げているという理由だけで、私の見通しは変わっていない。1年前の水準をなお大幅に上回っている」株価の動きについて。 --------
2/7 ウィリアムズ・SF連銀総裁 「経済は明らかに緩やかな金利上昇に対処可能だ。経済が減速しすぎる下振れリスクはそれ程懸念していない。4回の利上げであったとしても極めて緩やかだ」ハワイでの講演後に。 --------
2/13 パウエル・FRB議長 「われわれは金利政策とバランスシートの双方を緩やかに正常化するプロセスにある」就任式典で。 --------
2/16 淺川・財務官 現在の為替の動きは「一方的に偏っている。これまで以上に緊張感を持って注視していく必要がある」急激な円高を受けて。 --------
2/21 FOMC議事録 「メンバーらは、短期的な経済見通しの強まりによる、FF金利の漸進的な上向き軌道が適切になる可能性が一段と高まったとの認識で一致した」 米金利上昇。ドル円も買われる。
2/27 パウエル・FRB議長 「利上げ回数については、現在の予想である3回から増やす必要があるかどうかを検討する可能性がある」議会証言で。 債券、株安で金利上昇。ドル円もドル高に。
3/5 若田部・副総裁候補 「(2%の物価上昇には)達しておらず、あらゆる手段を駆使すべきだ。必要なら追加緩和を提案する」国会での所信表明で。 --------
3/5 雨宮・副総裁候補 「副作用はあるが、全体として効果が上回っている」国会での所信表明で。 --------
3/14 クドロー・新国家経済会議(NEC)委員長 「市場の機能は自律的だ。金融当局はやるべきことをやるだろうが、やり過ぎないようにしてほしい」CNBCとのインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和