2018年3月26日(月) 「NYダウ連日の大幅下落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は米国が中国への大規模な関税賦課を決めたことで、米中間の貿易戦争拡大懸念から104円66銭まで下落。ダウ指数が連日の大幅安になったことも円を買う動きに。
- ドル安が進み、ユーロドルでもユーロ買いが優勢に。1.2373まで買われたが勢いは出ず。
- 株式市場は連日の大幅安に。米中貿易問題が世界経済へ悪影響を及ぼす懸念も意識される。ダウは424ドル下げ、2日間で1100ドルを超える。
- 株価が大幅に下げたことで、債券には買いが集まる。長期金利は2.81%台まで低下。
- ドル安が進んだことで金は大幅高に。原油も買われ65ドル台に。
2月耐久財受注 → +3.1%
2月新築住宅販売件数 → 61.8万件
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| ドル/円 | 104.66 〜 105.29 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2323 〜 1.2373 |
| ユーロ/円 | 129.35 〜 129.97 |
| NYダウ | −424.69 → 23,533.20ドル |
| GOLD | +22.50 → 1,349.90ドル |
| WTI | +1.44 → 65.74ドル |
| 米10年国債 | −0.010 → 2.814% |
本日の注目イベント
- 仏 仏10−12月期GDP(確報値)
- 米 ダドリー・NY連銀総裁講演
- 米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
トランプ政権は中国が知的財産権を侵害しているとして最大で1300品目、600億ドル(約6兆3000億円)分に25%の関税をかける措置を決めました。米通商法301条に基づく対中制裁に踏み切ったことになります。GDP世界1位と2位の両国が保護貿易問題でエスカレートする事態は、世界にとっても重大な懸念材料となり、日本にとっても景気にも影響を与えるほど、大きな問題になる可能性を秘めています。
米中貿易問題の懸念が米株式市場にも影響を与えています。ダウは前日724ドル下げたにも関わらず、この日も424ドル下げました。1月26日には2万6616ドルまで上昇した株価は、2万3500ドル台まで下げています。米国の制裁に対して中国側も対抗措置を検討しているとの報道が株価への重石になっています。
中国への制裁に対して崔・駐米大使は「あらゆる選択肢を検討している」と強くけん制しています。この中には米国債の購入額を減らすことや、保有する米国債の売却も入っていると見られます。報道によると、中国は1月末時点で1兆1700億ドル(約120兆円)の米国債を保有しており、世界最大の米国債保有国です。米国が中国製品に対して大規模な関税をかけるのであれば、保有する米国債売却をちらつかせて、交渉の「武器」にしようとういうことのようです。
もしこれが実際に行われるようなら、金利上昇圧力の強まっている米長期金利がさらに急騰することになります。もともと、昨年末の税制改革で法人税減税を決め、その原資を国債の増発で賄うという見方があり、さらには10年で1兆5000億ドルにのぼるインフラ投資の財源につても同様に見られています。そこに、中国政府による購入控えや売却が加われば、米国債が大きく売られるのは避けられません。
ただ、実際問題としてそう簡単に中国が米国債を売るとも思えません。保有額が大きいことと、中国が売却するという報道だけで、市場が動いてしまい、結局は自分で自分の首を絞めることになります。「Too big to sell 」といったところです。また、中国にとっても、米国債以外に大量の資金の投資先を見つけることは簡単ではないし、まず見つからないという状況です。ムニューシン財務長官は中国製品への関税を賦課する必要性を未然に防ぐために、米国が中国と合意をまとめられるとの楽観的な見方を示していますが、トランプ大統領の強気の姿勢からすると、このまま行きそうな気配もあります。(ブルームバーグ)
本日もドル円は下値を探る展開が予想されます。シカゴ日経平均先物は先週末の引け値からは450円ほど下げており、本日も日本株の大幅安は避けられない状況です。株価とドル円との関係がそれ程強くはなっていませんが、それでもリスク回避の円買いが強まりそうです。本日のドル円は104円〜105円30銭程度の動きを予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 2/7 | トランプ・米大統領 | 「(株価の下落は)間違いだ。米経済についてこれほど多くの良いニュースがあるのに!」 | -------- |
| 2/7 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「株式市場は極めて低いボラティリティーで非常に長い期間、並外れた上昇を見せていた。株式相場が数日前より少し下げているという理由だけで、私の見通しは変わっていない。1年前の水準をなお大幅に上回っている」株価の動きについて。 | -------- |
| 2/7 | ウィリアムズ・SF連銀総裁 | 「経済は明らかに緩やかな金利上昇に対処可能だ。経済が減速しすぎる下振れリスクはそれ程懸念していない。4回の利上げであったとしても極めて緩やかだ」ハワイでの講演後に。 | -------- |
| 2/13 | パウエル・FRB議長 | 「われわれは金利政策とバランスシートの双方を緩やかに正常化するプロセスにある」就任式典で。 | -------- |
| 2/16 | 淺川・財務官 | 現在の為替の動きは「一方的に偏っている。これまで以上に緊張感を持って注視していく必要がある」急激な円高を受けて。 | -------- |
| 2/21 | FOMC議事録 | 「メンバーらは、短期的な経済見通しの強まりによる、FF金利の漸進的な上向き軌道が適切になる可能性が一段と高まったとの認識で一致した」 | 米金利上昇。ドル円も買われる。 |
| 2/27 | パウエル・FRB議長 | 「利上げ回数については、現在の予想である3回から増やす必要があるかどうかを検討する可能性がある」議会証言で。 | 債券、株安で金利上昇。ドル円もドル高に。 |
| 3/5 | 若田部・副総裁候補 | 「(2%の物価上昇には)達しておらず、あらゆる手段を駆使すべきだ。必要なら追加緩和を提案する」国会での所信表明で。 | -------- |
| 3/5 | 雨宮・副総裁候補 | 「副作用はあるが、全体として効果が上回っている」国会での所信表明で。 | -------- |
| 3/14 | クドロー・新国家経済会議(NEC)委員長 | 「市場の機能は自律的だ。金融当局はやるべきことをやるだろうが、やり過ぎないようにしてほしい」CNBCとのインタビューで。 | -------- |
| 3/21 | パウエル・FRB議長 | 「われわれは早くもない、遅くもない中間の立場で、金融政策に臨む」FOMCで利上げを決めた後の会見で。 | ドル円106円台半ばから105台へ |
| 3/22 | トランプ・米大統領 | 「ここまでたどり着くのに長い時間を要した。中国によって知的財産権が著しく侵害される状況が続いており、貿易への影響は1年間で数千億ドルに達する」中国に対する報復関税措置に関する大統領令に署名した後で。 | ドル円105円台前半まで売られ翌朝のオセアニアでは104円台に。 |



