2018年4月27日(金) 「ユーロドル3カ月ぶりに1.21割れを示現」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は109円台で小動き。昨日の東京時間に109円47銭前後まで上昇する場面もあったが、109円台半ばは抜けず。NY市場では109円台前半から半ばでの動きに終始。
- ユーロドルは続落し、約3カ月ぶりに1.21を割り込み、1.2097まで売られる。ドラギECB総裁が域内の景気の勢いが弱まったと発言したことが材料になった。
- 株式市場は大幅続伸。長期金利が下落したことに加え、フェイスブックなど、ハイテク株に買いが入った。ダウは238ドル高と大幅に上昇。
- 債券相場は反発。10年債に買い戻しが入り、長期金利は3日ぶりに3%を割り込み、2.98%台で引ける。
- 金は続落し、1カ月ぶりの安値をつける。北朝鮮などの地政学的リスクが後退していることが背景。原油は小幅に反発。
新規失業保険申請件数 → 20.9万件
3月耐久財受注 → +2.6%
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| ドル/円 | 109.07 〜 109.41 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2097 〜 1.2210 |
| ユーロ/円 | 132.28 〜 133.23 |
| NYダウ | +238.51 → 24,322.34ドル |
| GOLD | −4.90 → 1,317.90ドル |
| WTI | +0.14 → 68.19ドル |
| 米10年国債 | −0.045 → 2.981% |
本日の注目イベント
- 豪 豪第1四半期生産者物価指数
- 日 3月失業率
- 日 3月消費者物価指数
- 日 3月鉱工業生産
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 中 中国3月工業利益
- 韓 南北首脳会談
- 独 独4月雇用統計
- 欧 ユーロ圏4月景況感指数
- 欧 ユーロ圏4月消費者信頼感(確報値)
- 英 英1−3月期GDP(速報値)
- 米 1−3月GDP(速報値)
- 米 1−3月雇用コスト指数
- 米 4月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
- 米 米独首脳会談(ワシントン)
109円台でもみ合いを続けているドル円。今週火曜日に108円台に乗せてからは上昇の勢いが増し、109円台半ばまでドル高が進んでいます。109円台半ばでは日足の雲は抜けたものの、雲抜けの形は理想的なものとは異なり、雲の上限が右肩下がりだったことで、「結果として」雲抜けを完成させています。
この水準から上昇の勢いが鈍化しているのは、その上方にある「120日移動平均線」が意識されているものと考えられます。また110円台の前半にはさらに重要な「200日線」も位置しており、ここを明確に抜けるかどうかが「トレンド転換」の一つの目安と考えることができます。ここ1日半以上は109円台を維持しており、底値も堅いようには見えますが、上昇の勢いが鈍っていることもあり、110円を試すのか、あるいはその前に一旦小幅な「調整」を迎えるのか、正念場に差し掛かっていると言えそうです。
一方ユーロドルが1月21日以来となる1.21台割れを見せています。NY市場では一時1.2097までユーロ安が進みましたが、折りからのドル高傾向に加え、昨日のドラギECB総裁の発言に反応したものです。総裁は、「前回会合以降にほぼ全ての国が、度合いは違うが、幾分の成長減速と勢いの低下を経験したことは明らかだ」と述べ、域内の景気の勢いが今年に入って弱まったことを認めました。(ブルームバーグ)ECBは今年の9月までは月300億ユーロの債券を購入することを決めていますが、 市場には、9月以降は一旦購入を中止し、その後は「出口を目指す」といった観測が根強くあります。
ドラギ総裁の発言で、利上げが遠のくとの観測からユーロが売られたわけですが、ユーロドルは日足では雲を下抜けしており、「120日線」も抜けてきました。1.20近辺には「200日線」が控えており、この水準では一度は下げ止まると見ていますが、ここを下抜けするようだと、ユーロの反発はしばらく期待できない状況になります。同時に、ここを下抜けするということは、「ドル買い・ユーロ売り」がさらに進んだことになり、ドル円でも「ドル買い・円売り」が強まる可能性が出てきます。仮にそうなると、ドル円は110円を試していることになると思います。従いまして、ドル円がここからもう一段上昇するかどうかは、ユーロドルの動きにも影響されると考えておかなければなりません。
今日の話題は何と言っても「南北首脳会談」でしょう。午前9時半から始まりますが、既にスケジュールは発表されています。予想では、和やかな雰囲気の中で会談が行われ、焦点は「非核化」への具体的な工程が示されるのかどうかです。いずれにしても「歴史的な一日」になると思われます。そのため、どちらかと言えが円売り材料になる可能性が高いのではないかと思います。本日のドル円は108円80銭〜109円80銭程度を予想しますが、予測不能な部分があるだけに、この予想レンジには固執しない方がベターでしょう。
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明日からはいよいよGWの始まりです。5月1日、2日は仕事の方が多いと思いますが、筆者はお休みとさせて頂きます。従いまして、次回の「アナリストレポート」は5月7日(月)となります。ご愛読の皆様にはご迷惑をお掛けしますが、宜しくご理解の程お願い申し上げます。良い連休を・・・・・。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 3/5 | 若田部・副総裁候補 | 「(2%の物価上昇には)達しておらず、あらゆる手段を駆使すべきだ。必要なら追加緩和を提案する」国会での所信表明で。 | -------- |
| 3/5 | 雨宮・副総裁候補 | 「副作用はあるが、全体として効果が上回っている」国会での所信表明で。 | -------- |
| 3/14 | クドロー・新国家経済会議(NEC)委員長 | 「市場の機能は自律的だ。金融当局はやるべきことをやるだろうが、やり過ぎないようにしてほしい」CNBCとのインタビューで。 | -------- |
| 3/21 | パウエル・FRB議長 | 「われわれは早くもない、遅くもない中間の立場で、金融政策に臨む」FOMCで利上げを決めた後の会見で。 | ドル円106円台半ばから105台へ |
| 3/22 | トランプ・米大統領 | 「ここまでたどり着くのに長い時間を要した。中国によって知的財産権が著しく侵害される状況が続いており、貿易への影響は1年間で数千億ドルに達する」中国に対する報復関税措置に関する大統領令に署名した後で。 | ドル円105円台前半まで売られ翌朝のオセアニアでは104円台に。 |
| 4/4 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「トランプ大統領は交渉するつもりだ。米中貿易戦争は起こらない」中国への関税引き上げを決めたあとのTV出演で。 | ドル円106円台前半から106円台後半に。NYダウ−500ドルから+235ドルに急騰 |
| 4/4 | 崔天凱・駐米大使 | 「中国に関する米国の関税リスト案は誤った方向へのさらなる一歩であり、こうした動きは誰も守れず皆にとって打撃となる」中国中央テレビ局とのインタビューで。 | -------- |
| 4/4 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「まだ導入された関税はなく、これらは全て提案だ、意見募集を行っている段階であり、実際の措置が発動されるまで少なくとも2カ月ある」ブルームバーグニュースとのインタビューで。 | -------- |
| 4/6 | ムニューシン・米財務長官 | 「貿易戦争になるリスクはある」NBCとのインタビューで。 | ドル円107円半ばから106円78銭まで下落。NYダウは500ドルを超える下落。 |
| 4/8 | トランプ・米大統領 | 「中国は貿易障壁を下げるだろう。そうすることが正しいからだ」ツイッターで投稿。 | -------- |
| 4/9 | 黒田・日銀総裁 | 「2%の物価目標実現への総仕上げを果たすため、全力で取り組みたい」「今の段階で引き締めに転換するとか、緩和を減らすのは適切ではない」再任後の記者会見で。 | -------- |
| 4/10 | 習近平・中国国家主席 | 「人間社会は現在、開放か閉鎖か、前進か後退かという大きな選択を迫られている。今日の世界では、平和と協調のトレンドが前進しており、冷戦とゼロサムゲームの思考は時代遅れだ」アジアフォーラムでの演説で。 | ドル円106円85銭近辺から107円25銭まで上昇。 |
| 4/16 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「今年3回ないし4回が妥当な予測と思われる」CNBCとのインタビューで、利上げ回数について問われて。 | -------- |



