今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2018年5月14日(月) 「ユーロドル下げ止まり1.19台で推移」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は109円台で小動き。米金利が3%を下回る水準だったことでドルが売られる場面もあったが、109円15銭まで。上値も109円43銭と、値幅も28銭に留まる。
  • ユーロドルは1.19台で推移。下げ止まりを見せてはいるものの、方向感は見えず。
  • 株式市場はまちまち。ダウは7営業日続伸となり91ドル高だったが、ナスダックは2ポイント下落。
  • 債券相場はほぼ変わらず。長期金利も2.97%台で越週。
  • 金は小幅に反発。原油価格は前日の高値から反落。
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 4月輸入物価指数 → +0.3%
 5月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 98.8
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ドル/円 109.15 〜 109.43
ユーロ/ドル 1.1932 〜 1.1968
ユーロ/円 130.40 〜 130.68
NYダウ +91.64 → 24,831.17ドル
GOLD −1.60 → 1,320.70ドル
WTI −0.85 → 70.51ドル
米10年国債 +0.008 → 2.970%

本日の注目イベント

  • 中 中国 4月マネーサプライ
  • 米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
  • 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 米 在イスラエル米大使館のエルサレム移転に伴う式典

ドル円は底堅い動きを見せ、先週はドルが売られても108円台後半で下げ止まりほぼ109円台での推移となりました。米長期金利が3%台を維持できなかったものの、高止まりしており、日米ともに株価が堅調に推移したことも、ドルがしっかりしている原因になっていると見られます。

ただもう少しドル堅調な背景を探れば、市場参加者がドルの明確な方向を掴み切れていないからということもあるようです。直近IMMの建て玉を見ても、ネットの円売り枚数は5400枚程度と、極めて少なくなっています。4月に入ってからはネットで「ドル売り円買い」に傾いていましたが、ここ2週間は再び「ドル買い円売り」に戻ってはいますが、上述のように枚数は少なく、投機筋も方向感を判断しあぐねている状況かと思われます。110円は2度試してはいますが失敗しており、この水準が壁になりつつありますが、だからといってドルの下値を試す展開でもなく、ややストレスのたまる動きが続いています。

引き続き材料は6月12日に行われる米朝首脳会談での非核化の問題です。北朝鮮は4月の南北首脳会談での内容を受けて、未使用の坑道の爆破を日本を除く5カ国のメディアに公開すると発表しました。ただ北朝鮮は過去にも核施設の爆破を公開した後、核開発を再開したこともあり、どこまで信用できるのか疑問は残ります。これに対してトランプ大統領は「ありがとう。とても賢く、親切な行為だ」と評価しています。

朝鮮半島のリスクが徐々に後退している一方、中東のリスクはかなり高まっています。米国がイラン核合意を正式に離脱したことの影響もありますが、シリアのイラン軍事施設にイスラエルが大規模な攻撃を行うなど、イラン、シリア、イスラエルに加えて、その後ろ盾となっている米国やロシア、トルコなどの動きにも不穏なものがあります。さらにパレスチナやISなども加わったら、さらに混迷を深め、われわれには何が何かよく分からない状況です。分かっているのは、中東がさらに混乱すれば、原油価格は一段と上昇し、日本では物価上昇圧力が増し、シェールオイルの産出が活発な米国ではさらに掘削のリグの本数は増え、景気にとってはそれほど悪くはなく、また米国の軍需産業にとってはプラスだということです。

本日は米国が在イスラエル大使館を現在のテルアビブからエルサレムに移転する式典がある他、重要な経済指標はありません。予想レンジは108円80銭〜109円60銭程度と見ています。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
4/4 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「トランプ大統領は交渉するつもりだ。米中貿易戦争は起こらない」中国への関税引き上げを決めたあとのTV出演で。 ドル円106円台前半から106円台後半に。NYダウ−500ドルから+235ドルに急騰
4/4 崔天凱・駐米大使 「中国に関する米国の関税リスト案は誤った方向へのさらなる一歩であり、こうした動きは誰も守れず皆にとって打撃となる」中国中央テレビ局とのインタビューで。 --------
4/4 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「まだ導入された関税はなく、これらは全て提案だ、意見募集を行っている段階であり、実際の措置が発動されるまで少なくとも2カ月ある」ブルームバーグニュースとのインタビューで。 --------
4/6 ムニューシン・米財務長官 「貿易戦争になるリスクはある」NBCとのインタビューで。 ドル円107円半ばから106円78銭まで下落。NYダウは500ドルを超える下落。
4/8 トランプ・米大統領 「中国は貿易障壁を下げるだろう。そうすることが正しいからだ」ツイッターで投稿。 --------
4/9 黒田・日銀総裁 「2%の物価目標実現への総仕上げを果たすため、全力で取り組みたい」「今の段階で引き締めに転換するとか、緩和を減らすのは適切ではない」再任後の記者会見で。 --------
4/10 習近平・中国国家主席 「人間社会は現在、開放か閉鎖か、前進か後退かという大きな選択を迫られている。今日の世界では、平和と協調のトレンドが前進しており、冷戦とゼロサムゲームの思考は時代遅れだ」アジアフォーラムでの演説で。 ドル円106円85銭近辺から107円25銭まで上昇。
4/16 ダドリー・NY連銀総裁 「今年3回ないし4回が妥当な予測と思われる」CNBCとのインタビューで、利上げ回数について問われて。 --------
4/25 野田聖子・総務大臣 日銀の金融政策について「これ以上、異次元緩和は不要であり、2%の物価目標は撤廃すべきだ」9月の自民党総裁選に出馬する際の公約について、ブルームバーグとのインタビュ−で。 --------
5/2 FOMC声明文 「さらなる利上げが正当化される」 ドル円109円台後半から110円台に乗せる
5/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 シナリオが景気過熱の様相を呈した場合には「比較的急な軌道にならざるを得ないかもしれない」カリフォルニア州での討論会で。 --------
5/7 バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁 「現在の成長とインフレ見通しを踏まえれば、今年末までの資産買い入れ終了は現実的かつ適切なシナリオだと私には思われる」独紙とインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和