2018年5月22日(火) 「ドル円小幅ながら続伸」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は引き続き底堅い動きをみせ、111円33銭までドル高が進む。米中貿易協議が一応合意したことを好感した格好。111円を割り込む場面もあったが、111円前後で取り引きを終える。
- ユーロドルは小幅に反発。1.1796まで買い戻しが進んだがドル高の流れから上値は限定的だった。
- 株式市場は大幅に上昇。米中貿易を巡る緊張が和らいだとの判断からダウは298ドル上昇し、3月13日以来となる2万5000ドルの大台を回復。
- 債券相場は小動き。長期金利は小幅に上昇し、3.06%台に。
- 金は小幅に反落。原油価格は反発し、72ドル台に乗せる。
| ドル/円 | 110.95 〜 111.33 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1743 〜 1.1796 |
| ユーロ/円 | 130.58 〜 131.00 |
| NYダウ | +298.20 → 25,013.29ドル |
| GOLD | −0.40 → 1,290.90ドル |
| WTI | +0.96 → 72.24ドル |
| 米10年国債 | +0.004 → 3.060% |
本日の注目イベント
- 英 英4月財政収支
- 米 5月リッチモンド連銀製造業指数
- 米 米韓首脳会談(ワシントン)
昨日の東京時間では株価が上昇し、日経平均株価は2万3000円の大台を回復しました。懸念されていた米中貿易協議で、中国側が米国からの輸入を大幅に増やすことで合意し、貿易戦争は避けられたとの見方が株価上昇につながったようです。ドル円は夕方には緩やかなドル高が進み、一時は111円39銭前後まで上昇し、直近の戻り高値を僅かですが更新しました。NYでもドルは堅調でしたが、高値は111円33銭と、上値は伸びていません。ただそれでもドル堅調の地合いは維持されています。
注目の米朝会談を控え、これから関係国の最後のかけひきが始まると見られますが、市場は雰囲気を見る限り、極めて楽観視しているとの印象は拭えません。個人的には、そろそろ調整が入ってもいいタイミングではないかと考えていますが、「押し目待ちに押し目なし」といった展開が続いています。111円台半ばまで上昇したドル円はこのあと、110〜115円のレンジを形成するのか。あるいは110円を挟んで、108〜112円のレンジに戻っていくのか分岐路に差し掛かっていると見ています。
材料としては言うまでもなく、米朝会談を経て、北朝鮮の非核化が実現するのかどうかと、実現するとすればそれまでの猶予期間がどの程度になるのかが重要です。また、ドル円との相関が戻った米長期金利の動きも見ていかなければいけません。一時3.12%台まで上昇した米10年債利回りですが、今週はFRB高官による講演が多く、ここでの発言も注目されます。また明日公表されるFOMC議事録の内容も相場に影響を与える可能性があります。さらに今後随時発表されるであろう、イランに対する制裁内容にも注意が必要です。ポンペオ国家経済会議(NEC)委員長は「過去にない金融面での圧力をかける」と語っています。
市場は、111円台の値固めをしている状況かと思われますが、111円台半ば近辺がやや重くなってきた印象もあります。本日の値動きで再び111円30銭−40銭前後を試す流れになるのかどうかを確認したいと思います。本日は110円50銭〜111円40銭程度のレンジを予想しています。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 4/4 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「トランプ大統領は交渉するつもりだ。米中貿易戦争は起こらない」中国への関税引き上げを決めたあとのTV出演で。 | ドル円106円台前半から106円台後半に。NYダウ−500ドルから+235ドルに急騰 |
| 4/4 | 崔天凱・駐米大使 | 「中国に関する米国の関税リスト案は誤った方向へのさらなる一歩であり、こうした動きは誰も守れず皆にとって打撃となる」中国中央テレビ局とのインタビューで。 | -------- |
| 4/4 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「まだ導入された関税はなく、これらは全て提案だ、意見募集を行っている段階であり、実際の措置が発動されるまで少なくとも2カ月ある」ブルームバーグニュースとのインタビューで。 | -------- |
| 4/6 | ムニューシン・米財務長官 | 「貿易戦争になるリスクはある」NBCとのインタビューで。 | ドル円107円半ばから106円78銭まで下落。NYダウは500ドルを超える下落。 |
| 4/8 | トランプ・米大統領 | 「中国は貿易障壁を下げるだろう。そうすることが正しいからだ」ツイッターで投稿。 | -------- |
| 4/9 | 黒田・日銀総裁 | 「2%の物価目標実現への総仕上げを果たすため、全力で取り組みたい」「今の段階で引き締めに転換するとか、緩和を減らすのは適切ではない」再任後の記者会見で。 | -------- |
| 4/10 | 習近平・中国国家主席 | 「人間社会は現在、開放か閉鎖か、前進か後退かという大きな選択を迫られている。今日の世界では、平和と協調のトレンドが前進しており、冷戦とゼロサムゲームの思考は時代遅れだ」アジアフォーラムでの演説で。 | ドル円106円85銭近辺から107円25銭まで上昇。 |
| 4/16 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「今年3回ないし4回が妥当な予測と思われる」CNBCとのインタビューで、利上げ回数について問われて。 | -------- |
| 4/25 | 野田聖子・総務大臣 | 日銀の金融政策について「これ以上、異次元緩和は不要であり、2%の物価目標は撤廃すべきだ」9月の自民党総裁選に出馬する際の公約について、ブルームバーグとのインタビュ−で。 | -------- |
| 5/2 | FOMC声明文 | 「さらなる利上げが正当化される」 | ドル円109円台後半から110円台に乗せる |
| 5/4 | ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 | シナリオが景気過熱の様相を呈した場合には「比較的急な軌道にならざるを得ないかもしれない」カリフォルニア州での討論会で。 | -------- |
| 5/7 | バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁 | 「現在の成長とインフレ見通しを踏まえれば、今年末までの資産買い入れ終了は現実的かつ適切なシナリオだと私には思われる」独紙とインタビューで。 | -------- |
| 5/15 | ウィリアムズ・SF中銀総裁 | 「今年は3回か4回の利上げが適切」講演で。 | ドル円110円台突破の一因に |
| 5/15 | ウィリアムズ・SF中銀総裁 | 「FOMCが会合終了後に毎回示す声明で、フォワードガイダンスを段階的に終了していくべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |



