今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2018年6月11日(月) 「ドル円小幅に下落」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は109円台半ば前後で小動き。カナダで行われるG7首脳会議の行方を見極めたいとする姿勢が強まり、米金利が小幅に上昇したことで109円50−60銭まで戻して引ける。
  • ユーロドルは小幅に反落。1.1736前後まで売られたが、商いは薄く、盛り上がらず。
  • 株式市場は続伸し、ダウは75ドル上昇。朝方は安く始まったが、午後には3主要市場とも揃って上昇。
  • 債券相場は反発。株価は上昇し、リスクオフムードがやや後退。長期金利は2.94%台まで上昇。
  • 金、原油はともに反落。
ドル/円 109.34 〜 109.60
ユーロ/ドル 1.1736 〜 1.1778
ユーロ/円 128.29 〜 128.95
NYダウ +75.12 → 25,316.53ドル
GOLD −0.30 → 1,302.70ドル
WTI −0.39 → 65.56ドル
米10年国債 +0.026 → 2.946%

本日の注目イベント

  • トルコ トルコ1−3月期GDP
  • 英 英4月鉱工業生産
  • 英 英4月貿易収支

110円台維持に失敗したドル円は欧州時間に109円20銭まで売られました。カナダで行われるG7サミットでは、米国の保護貿易への批判が相次ぐとの見方もあり、ややドルの上値が重くなりました。NY時間では週末のポジション調整がメインで、株価が上昇し、米長期金利も上昇した割にはドルの戻りは鈍く、109円台半ばで越週しました。

G7首脳会議では事前に予想された通り、米国の保護貿易に対する厳しい批判が相次ぎました。声明文が出されるのかどうか危ぶむ声もありましたが、声明分の発表までにはどうにか、こぎつけました。声明文では「われわれはハンブルグG7サミットの貿易システムが極めて重要な役割があると強調し、保護主義と引き続き闘う」との内容でした。ただトランプ大統領は「G7サミットは時間の無駄だ」と述べ、米代表団にG7サミット首脳宣言を承認しないよう指示するとともに、カナダのトルドー首相が不誠実だと批判しました。

サミット終了後は「心既にここにあらず」という状況で、そそくさとシンガポールに向けて飛び立って行きました。歴史的な北朝鮮トップとの会談がトランプ大統領にとって、もはや最重要課題となっており、報道ではトランプ大統領は北朝鮮と公式の関係を樹立し、最終的に平壌に大使館を開設することを検討する用意があると伝えています。

為替市場も明日の歴史的会談を見守る姿勢を強めており、今日明日は、材料に乏しいこともありますが、動きにくい展開が予想されます。トランプ大統領はカナダからシンガポールに向かう専用機の中でもツイートし、「われわれは米国市場にあふれる自動車への関税を検討している」ことを明らかにしています。日本としても、ここの部分は何としても避けたいところですが、米国とカナダが関税を巡る報復合戦を行う流れから、米国への輸入車の関税引き上げが決まってしまう恐れもあります。

本日のドル円は109円〜109円90銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
5/2 FOMC声明文 「さらなる利上げが正当化される」 ドル円109円台後半から110円台に乗せる
5/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 シナリオが景気過熱の様相を呈した場合には「比較的急な軌道にならざるを得ないかもしれない」カリフォルニア州での討論会で。 --------
5/7 バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁 「現在の成長とインフレ見通しを踏まえれば、今年末までの資産買い入れ終了は現実的かつ適切なシナリオだと私には思われる」独紙とインタビューで。 --------
5/15 ウィリアムズ・SF中銀総裁 「今年は3回か4回の利上げが適切」講演で。 ドル円110円台突破の一因に
5/15 ウィリアムズ・SF中銀総裁 「FOMCが会合終了後に毎回示す声明で、フォワードガイダンスを段階的に終了していくべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
5/24 トランプ・米大統領 (北朝鮮側の最近の発言に見られる)「途方もない怒りとあからさまな敵意が理由だ」米朝会談中止の発表で。 ドル円109円台半ばから108円台へ
6/6 プラート・ECB理事 「資産買い入れ策の緩やかな巻き戻しを正当化できるだけの十分な進展がこれまでにあったかどうか、この判断を来週の政策委員会で下す必要があるのは明らかだ」ベルリンでの講演で。 ユーロドル1.17台前半から後半へ上昇
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和