今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2018年6月21日(木) 「ドル円値幅が出ず110円台で推移」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は109円台では底堅く、昨日の日本株が反発したことで110円台前半まで上昇。NYでもFRB議長の発言と、長期金利が上昇したことから110円45銭までドル高が進む。
  • ユーロドルは1.15台半ばから後半でもみ合い。上値は重いものの、依然として1.15台はキープ。
  • 株式市場はまちまち。前日の大幅安からナスダック市場は反発。55ポイント上昇し、最高値を更新。一方ダウは42ドル下落し、7営業日続落と、明暗を分ける。
  • 債券相場は反落。FRB議長が利上げの正当性に言及したことで債券は売られ、金利が上昇。長期金利は2.94%前後まで上昇。
  • 金は続落。引け値は1274ドルと、約半年ぶりの安値を記録。原油は反発し66ドル台を回復。
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 5月中古住宅販売件数 → 543万件
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ドル/円 109.95 〜 110.45
ユーロ/ドル 1.1567 〜 1.1600
ユーロ/円 127.27 〜 127.93
NYダウ −42.41 → 24,657.80ドル
GOLD −4.10 → 1,274.50ドル
WTI +1.15 → 66.22ドル
米10年国債 +0.042 → 2.939%

本日の注目イベント

  • 欧 ユーロ圏6月消費者信頼感(速報値)
  • 英 BOE金融政策発表
  • 英 カーニー・BOE総裁講演
  • 英 英5月財政収支
  • 英 BOE議事録
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 6月フィラデルフィア連銀景況指数
  • 米 4月FHFA住宅価格指数
  • 米 5月景気先行指標総合指数

ドル円は109円台では底堅く、110円台に乗せ安定。昨日の東京市場でも、朝方は前日のNY株が大幅安を演じたことで、日本株もマイナスで取り引きが始まり、下落幅を拡大すると、109円85銭近辺までドルが売られましたが、その後は緩やかなドル高に転じています。

日本株が大幅に反発したことで、ドルが安定した動きを見せましたが、NY市場では110円45銭までドル高が進んでいます。ポルトガルのシントラで開かれているECB主催のフォーラムでパウエルFRB議長は講演を行い「失業率が低く、さらなる低下が見込まれ、インフレ率は当局の目標付近にあり、見通しへのリスクはおおよそ均衡していることを踏まえると、FF金利の漸進的な引き上げを継続する根拠は強い」と述べ、利上げの正当性を改めて主張しました。(ブルームバーグ)FRBは先のFOMCで今年の利上げ回数を、従来の3回から4回に上方修正しており、それを裏付ける発言だったと捉えられます。

ここ2週間ほどドル円の値動きは鈍く、1日の値幅も少なく、ドルは堅調なものの、明確な方向性も見えません。この動きの理由の一つに、市場参加者が増え、市場が厚みを増したという指摘がありましたが、あまり説得力はないように思います。シカゴ先物市場での投機筋の建て玉を見ても、昨年までとは異なり、ロング、ショート、どちらにも大きく傾いていません。明確な方向性が見つからないということもあろうかと思いますが、彼らが積極的なポジションを取らないことも、値幅の縮小につながっているのではないでしょうか。このような状況では、ストップロスを狭くしてしまうと直ぐに執行されてしまい、その後また元に戻って行く展開も見られます。状況に合わせてストップを大き目にし、利益確定を小さ目にするなどの調整も必要かもしれません。

連日110円台での取り引きになりますが、良好な米景気を背景にした米金利の先高感と、米国の保護貿易主義がどこまで突き進んでいくのかのせめぎあいの様相となっています。上値は111円が抜け切れるか、一方で下値は109円を割り込めるのかが、今後のトレンドを見る上で重要なポイントになろうかと思います。本日の予想レンジは109円80銭〜110円80銭程度と見ていますが、1時間足ではドルの上昇を示唆していますが、米中貿易問題の先行きが読めない中、どこまでドル高があるのか。先ずは110円50銭前後がマイナーなレジスタンスとなりそうです。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
5/2 FOMC声明文 「さらなる利上げが正当化される」 ドル円109円台後半から110円台に乗せる
5/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 シナリオが景気過熱の様相を呈した場合には「比較的急な軌道にならざるを得ないかもしれない」カリフォルニア州での討論会で。 --------
5/7 バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁 「現在の成長とインフレ見通しを踏まえれば、今年末までの資産買い入れ終了は現実的かつ適切なシナリオだと私には思われる」独紙とインタビューで。 --------
5/15 ウィリアムズ・SF中銀総裁 「今年は3回か4回の利上げが適切」講演で。 ドル円110円台突破の一因に
5/15 ウィリアムズ・SF中銀総裁 「FOMCが会合終了後に毎回示す声明で、フォワードガイダンスを段階的に終了していくべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
5/24 トランプ・米大統領 (北朝鮮側の最近の発言に見られる)「途方もない怒りとあからさまな敵意が理由だ」米朝会談中止の発表で。 ドル円109円台半ばから108円台へ
6/6 プラート・ECB理事 「資産買い入れ策の緩やかな巻き戻しを正当化できるだけの十分な進展がこれまでにあったかどうか、この判断を来週の政策委員会で下す必要があるのは明らかだ」ベルリンでの講演で。 ユーロドル1.17台前半から後半へ上昇
6/12 トランプ・米大統領 「金委員長は非常に才能のある人物。」「金委員長と多く会うことになるだろう」米朝会談後に。 ドル円、日経平均株価上昇
6/13 パウエル・FRB議長 「インフレが上振れするとわれわれが考えれば、当然ながら金利を引き上げることになるが、金融当局はそうなると考えていない」FIMC後の記者会見で。 --------
6/19 ドラギ・ECB総裁 「初回利上げ時期の決定について辛抱強い姿勢を維持し、その後の政策調整は段階的に行う」年次フォーラムでの講演で。 ユーロドル1.16台から1.1534まで下落
6/20 パウエル・FRB議長 「失業率が低く、さらなる低下が見込まれ、インフレ率は当局の目標付近にあり、見通しへのリスクはおおよそ均衡していることを踏まええると、FF金利の漸進的な引き上げえお継続する根拠は強い」ECB主催のフォーラムで。 市場はドル買いで反応
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和