2018年7月13日(金) 「ドル円続伸し112円台半ばに」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は続伸し、欧州時間に112円62銭まで上昇し、NYでも112円58銭までドル高が進む。貿易戦争で新たな悪材料が出なかったことが「好材料」との地合い。株価の大幅反発もドル高材料に。
- ユーロドルは1.16台半ばから後半で推移し堅調。ユーロは対円でも131円台半ばまで買われ、約1カ月ぶりの高水準に。
- 株式市場は大幅に反発し、前日の下落分を埋める。ダウは224ドル上昇し、ナスダックは107ポイント上昇し、最高値を更新。
- 債券は引き続き小動き。長期金利も2.84%台でほぼ変わらず。
- 金は3日ぶりに反発、原油は小幅ながら続落。
6月消費者物価指数 → 0.1%
新規失業保険申請件数 → 21.4万件
6月財政収支 → −749億ドル
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| ドル/円 | 112.37 〜 112.58 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1653 〜 1.1696 |
| ユーロ/円 | 131.08 〜 131.47 |
| NYダウ | +224.44 → 24,924.89ドル |
| GOLD | +2.20 → 1,246.60ドル |
| WTI | −0.05 → 70.33ドル |
| 米10年国債 | −0.004 → 2.845% |
本日の注目イベント
- 中 中国6月貿易収支
- 米 6月輸入物価指数
- 米 7月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
- 米 FRB半期に一度の金融政策報告
- 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
- 米 企業決算 → JPモルガン、シティグループ、ウェルズファーゴ
市場は相変わらずトランプ大統領が仕掛けた貿易戦争の行方に一喜一憂しており、動かす材料もそこに集中している状況です。昨日は悪材料が出なかったことが「好材料」と受け止められ、NY株式市場では株価が大幅に反発し、ドル円も欧州市場では112円62銭までドルが買われています。クロス円でも全般的に円売りが進んでおり、ユーロ円は約1カ月ぶりに131円台半ばまで円安が進みました。
中国国務省の王受文次官はジュネーブでの記者会見で、トランプ政権による一方的な関税賦課に他国が追随するようになれば、WTOは崩壊すると述べ、「こうした一方的な貿易の保護主義的措置がもたらす結果を、極めて深刻に受け止める必要がある。世界経済の成長にも悪影響が及びかねない」との見方を示しましたが、市場ではこの発言がソフトだと受け止められ、中国が直ちに報復手段に出ることはないと判断し、株価の上昇につながったようです。
昨日の市場全体を眺めると、安全通貨の円やスイスフランが、ドルなど主要通貨に対して売られ、上記発言がややリスクオンに傾いたとも見られます。ただ、このまま中国が米国からの大規模な関税引き上げに対して傍観しているとは思えず、いずれ報復措置を発表してくると見られます。そうなると、再び株価が大きく売られ、ドル円も下落に転じることになりますが、そうこうしている間に、ドル円は112円台半ばまで円安が進行しています。「円は最早安全通貨ではない」と考えれば、足元の状況は説明がつきますが、どうでしょうか?
ドル円は112円62銭をつけたことで、昨日もここで触れましたが、「週足」のトレンドラインを上抜けしてきました。正確に言えば、「週足」であるため、来週の寄付きが今の水準レベルで取引が始まれば、上抜け完成ということになります。もし、111円台まで押し戻されれば、抵抗線にあたって反落したということになり、今後のドル円の展開にとっては重要な意味を持つかもしれません。このレジスタンスラインは、2015年6月に黒田日銀総裁が国会での質問に答え、「ドル円は、ここからさらに大幅には上昇しないだろう」という見通しを示し、その後実際にジリジリと下落した、そのドルの最高値からスタートしています。当時ドル円は130円を目指して緩やかに上昇していましたが、この発言をきっかけに下落に転じたことから、このレベルを「黒田ライン」と呼んでいました。足元の動きは、そのレジスタンスラインを3年ぶりに上抜けするかどうかの状況です。
本日もドル円は堅調に推移すると見られますが、短期的な「1時間足」や「30分足」ではローソク足の波形と「MACD」の波形が逆行しており、いわゆる「ダイバージェンス」を見せています。もしかしたら、「トピッシュ」ということで、反落のきっかけになるかもしれないため、注意が必要です。予想レンジは112〜113円程度とします。
2018年1月1日時点の「人口動態」が総務省から発表されました。既に予想されていたこととはいえ、出生数は79年の調査開始以来最少となる約95万人。一方、亡くなった人の数は約135万人でその差が人口減少数になっています。かつて、「団塊世代」と言われた1947年〜1949年の3年間では806万人生まれたとされ、現在の出生数は約3分の1近くに減少したことになります。人口減少が加速しているにも関わらず、関東4都県と愛知、沖縄では人口が増えており一極集中の動きは続いています。懸念されるのは、今回の西日本を襲った記録的な豪雨が関東地方で発生したら、その被害は今回の比ではないということです。このまま一局集中が続き甚大な被害が発生したら、それは最早「自然災害」というだけではなく、「人災」ということにもなりかねません。良い週末を・・・・・。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 6/6 | プラート・ECB理事 | 「資産買い入れ策の緩やかな巻き戻しを正当化できるだけの十分な進展がこれまでにあったかどうか、この判断を来週の政策委員会で下す必要があるのは明らかだ」ベルリンでの講演で。 | ユーロドル1.17台前半から後半へ上昇 |
| 6/12 | トランプ・米大統領 | 「金委員長は非常に才能のある人物。」「金委員長と多く会うことになるだろう」米朝会談後に。 | ドル円、日経平均株価上昇 |
| 6/13 | パウエル・FRB議長 | 「インフレが上振れするとわれわれが考えれば、当然ながら金利を引き上げることになるが、金融当局はそうなると考えていない」FIMC後の記者会見で。 | -------- |
| 6/19 | ドラギ・ECB総裁 | 「初回利上げ時期の決定について辛抱強い姿勢を維持し、その後の政策調整は段階的に行う」年次フォーラムでの講演で。 | ユーロドル1.16台から1.1534まで下落 |
| 6/20 | パウエル・FRB議長 | 「失業率が低く、さらなる低下が見込まれ、インフレ率は当局の目標付近にあり、見通しへのリスクはおおよそ均衡していることを踏まええると、FF金利の漸進的な引き上げえお継続する根拠は強い」ECB主催のフォーラムで。 | 市場はドル買いで反応 |
| 6/25 | ナバロ・国家通商会議(NTC)委員長 | 「トランプ政権の通商政策は誤解されており、投資を制限す る計画はない」 | 下落していたドルと株が買い戻される |
| 6/26 | ライアン・下院議長 | 不公平な貿易慣行に対抗する上で、「関税引き上げよりも良い手段がある」 | ドル円109円台後半から110円20銭台に |
| 6/29 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「われわれは経済の潜在成長力を拡大している。従ってインフレ的ではない」 | ドル円小幅に下落 |
| 7/6 | クーレ・ECB理事 | 「(米国の保護主義を受けて)これまでのところ、われわれが見てきたことが景気回復を妨げる恐れはない」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 7/8 | ルメール・仏経済・財務相 | 「(トランプ政権に対して)仮に、あなた方がわれわれを再び攻撃し、自動車メーカーに関税を課すようなことがあれば、われわれは報復すると警告しておく」経済フォーラムで。 | -------- |
| 7/11 | 中国商務省 | 「国家と人民の利益を守るため、中国は必要な反撃をせざるを得ない」米国の2000億ドルの追加関税発表に対して。 | -------- |



