2018年7月18日(水) 「ドル円早朝に113円台に乗せる」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はパウエルFRB議長が議会証言で、米景気に対する楽観的な見方を示したことや、株価が続伸したことで上昇。一時は112円93銭までドル高が進み、ほぼこの日の高値圏で引ける。
- ユーロドルではややドル高が進んだものの、下げ幅は限定的。1. 1650までユーロ安が進む。ユーロ円は小幅に上昇し、132円に迫る。
- 株式市場は続伸。ダウは55ドル高と4日続伸し、ハイテク株が買われたことからナスダックは最高値を更新。
- 債券相場は動かず。長期金利も2.86%と、ほぼ変わらず。
- 金はドル高の影響もあり続落。引け値では12ドル40セント売られ、1227ドル台と、昨年7月以来の安値に。原油は小幅に続伸。
6月鉱工業生産 → 0.6%
6月設備稼働率 → 78.0%
7月NAHB住宅市場指数 → 68
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| ドル/円 | 112.57 〜 112.93 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1650 〜 1.1710 |
| ユーロ/円 | 131.53 〜 131.98 |
| NYダウ | +55.53 → 25,119.89ドル |
| GOLD | −12.40 → 1,227.30ドル |
| WTI | +0.02 → 68.08ドル |
| 米10年国債 | +0.002 → 2.860% |
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏6月消費者物価指数(改定値)
- 英 英6月消費者物価指数
- 米 6月住宅着工件数
- 米 6月建設許可件数
- 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
- 米 パウエル・FRB議長、下院金融サービス委員会で証言
- 米 企業決算 → IBM、モルガンスタンレー
注目されたパウエルFRB議長の上院での証言は、改めて米景気に対する楽観的な見方を示したことからややリスクオンが強まり、ドル円は113円に迫る水準まで買われ、約半年ぶりのドル高水準をつけています。
議長は米労働市場は力強いと述べ、インフレ率を目標付近で維持するため金融当局は「当面」、金利政策の漸進的な引き上げを継続するとの方針を示しました。「当面は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な引き上げ継続が最善策だと考えている」と述べ、利上げペースは速すぎても、遅すぎても弊害があるとの認識も示しました。
一方、貿易問題については「最近の財政政策変更が経済にもたらす影響の規模と時期が、経済見通しにどう影響するかは、予想が困難だ」と述べています。(ブルームバーグ)ただ、これらの一連の発言からは保護貿易主義に対する否定的な見方も含まれておらず、全体としてはこれまで通り緩やかな利上げを継続していくとの姿勢が強調されました。
トランプ政権の仕掛けた貿易問題では終息の兆しは見えないものの、堅調な米景気が続き、「米国一人勝ち」の様相になっています。具体的な成果が見えなかった米ロ首脳会談や、行き過ぎた通商政策には与党の重鎮からも批判の声が上がっていますが、トランプ大統領にとっては、何処吹く風。同盟国であるEUに対して「EUは敵だ」とまで言うなど、独善的ではあるがリーダーシップがあると見られている部分もあるようです。11月の中間選挙に向けて、すでに予備選挙は始まっていますが、女性では民主党支持者が増えており、男性では共和党支持者が増えているとの調査もあります。
ドル円はジリジリと上昇しています。113円は目前となっており、注目は「週足」の200週線がある113円30銭前後が抜けるかどうかです。仮にしっかり抜けるようだと、その上には昨年7月に記録した114円74銭辺りまで目立ったレジスタンスは見あたりません。貿易問題が依然としてリスク要因であることは変わりませんが、市場は、需給面からドル不足だとか、貿易戦争がこれ以上悪化しないことがドル買い要因だとか、あるいは貿易問題がさらに深刻化すると日本の貿易黒字額が減り、これがドル売り圧力の後退になるなど、様々な「後講釈」を探していますが、なかなか決定的な説明にはなっていないようです。結局は「ドルを売る人よりも買う人が多い」ということでしょうか。本日のドル円は112円50銭〜113円30銭程度を予想しています。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 6/6 | プラート・ECB理事 | 「資産買い入れ策の緩やかな巻き戻しを正当化できるだけの十分な進展がこれまでにあったかどうか、この判断を来週の政策委員会で下す必要があるのは明らかだ」ベルリンでの講演で。 | ユーロドル1.17台前半から後半へ上昇 |
| 6/12 | トランプ・米大統領 | 「金委員長は非常に才能のある人物。」「金委員長と多く会うことになるだろう」米朝会談後に。 | ドル円、日経平均株価上昇 |
| 6/13 | パウエル・FRB議長 | 「インフレが上振れするとわれわれが考えれば、当然ながら金利を引き上げることになるが、金融当局はそうなると考えていない」FOMC後の記者会見で。 | -------- |
| 6/19 | ドラギ・ECB総裁 | 「初回利上げ時期の決定について辛抱強い姿勢を維持し、その後の政策調整は段階的に行う」年次フォーラムでの講演で。 | ユーロドル1.16台から1.1534まで下落 |
| 6/20 | パウエル・FRB議長 | 「失業率が低く、さらなる低下が見込まれ、インフレ率は当局の目標付近にあり、見通しへのリスクはおおよそ均衡していることを踏まええると、FF金利の漸進的な引き上げえお継続する根拠は強い」ECB主催のフォーラムで。 | 市場はドル買いで反応 |
| 6/25 | ナバロ・国家通商会議(NTC)委員長 | 「トランプ政権の通商政策は誤解されており、投資を制限する計画はない」 | 下落していたドルと株が買い戻される |
| 6/26 | ライアン・下院議長 | 不公平な貿易慣行に対抗する上で、「関税引き上げよりも良い手段がある」 | ドル円109円台後半から110円20銭台に |
| 6/29 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「われわれは経済の潜在成長力を拡大している。従ってインフレ的ではない」 | ドル円小幅に下落 |
| 7/6 | クーレ・ECB理事 | 「(米国の保護主義を受けて)これまでのところ、われわれが見てきたことが景気回復を妨げる恐れはない」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 7/8 | ルメール・仏経済・財務相 | 「(トランプ政権に対して)仮に、あなた方がわれわれを再び攻撃し、自動車メーカーに関税を課すようなことがあれば、われわれは報復すると警告しておく」経済フォーラムで。 | -------- |
| 7/11 | 中国商務省 | 「国家と人民の利益を守るため、中国は必要な反撃をせざるを得ない」米国の2000億ドルの追加関税発表に対して。 | -------- |
| 7/16 | 共和党・マケイン上院議員 | 「記憶にある限りで、米大統領として最も恥ずべき行為の一つだ」米ロ首脳会談について。 | -------- |
| 7/17 | パウエル・FRB議長 | 「当面は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な引き上げ継続が最善策だと考えている」議会証言で。 | ドル高、株高が進む |



