2018年9月5日(水) 「ドル円111円台半ばが抜けず」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は東京市場でのドル高の流れを受け上昇。経済指標が上振れしたこともあり、111円51銭までドル高が進んだが、米中貿易問題のさらなる悪化もあり、上値では高値警戒感も。
- ドル高の流れからユーロドルは小幅に低下。1.1531前後まで売られ、徐々に下値を切り下げる。
- 株式市場は貿易問題の不透明感から小幅ながら揃って下落。ダウは7ドル安と、ナイキやフェイスブックなどの下げに押される。
- 債券相場は続落。長期金利は2.89%台後半まで上昇し、2.90%台も視野に。
- 金は続落し1200ドルを割り込む。原油も小幅に続落。
8月ISM製造業景況指数 → 61.3
8月自動車販売台数演 → 16.6M台
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| ドル/円 | 111.14 〜 111.51 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1531 〜 1.1589 |
| ユーロ/円 | 128.31 〜 129.20 |
| NYダウ | −12.34 → 25,952.48ドル |
| GOLD | −7.60 → 1,199.10ドル |
| WTI | −0.07 → 69.87ドル |
| 米10年国債 | +0.039 → 2.899% |
本日の注目イベント
- 豪 豪4−6月期GDP
- 中 中国 8月財新サービス業PMI
- 中 中国 8月財新コンポジットPMI
- 欧 ユーロ圏7月小売売上高
- 欧 ユーロ圏8月総合PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏8月サービス業PMI(改定値)
- 米 7月貿易収支
- 米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
- 加 カナダ7月貿易収支
- 加 カナダ中銀政策金利発表
ドル円は昨日の夕方から最近としては珍しく上昇基調を強め、111円台半ばまで上昇しました。このままの勢いでいくと、111円台後半までのドル高の可能性もあるのではとの期待もありましたが、NYでは上値もなく、111円51銭前後で上昇は抑えられています。背景には、やはり今週中にも発動される可能性のある「米中貿易戦争」の影がちらついたものと思われます。
同時にこの水準は、一目均衡表(日足)の雲の上限にあたり、ここを明確に上抜けできれば、上昇に弾みがつく重要な値位置でもあります。足元の値動きが依然として「レンジ相場」であると考えれば、一旦はドルを売っておきたいレベルとも言えます。8月のISM製造業景況指数が予想を上回ったことで、もう一段のドル高期待もありましたが、引き続き米中貿易問題の行方が、鍵を握っていると見られます。
ドル円は111円台半ばでは一旦上昇を抑えられていますが、チャートの形態を見る限り、上昇余地があるように見えます。米中貿易問題を引きずりながらも、どこまでドルが買えるのかという状況です。その貿易問題を巡っては、現時点ではなんら解決の兆しはありません。この欄でも何度も触れてきましたが、中国側が思い切った譲歩を示さない限り、2000億ドル(約22兆3000億円)の追加関税が発動される可能性は高まっています。今週6日に公聴会が終わりますが、ホワイトハウスの側近は、「トランプ大統領は公聴会が終わり次第直ちに実行するだろう」と述べています。追加関税第3弾が先か、それとも雇用統計が先かという状況です。
本日は日本株がやや堅調な動きを見せると予想し、ドル円もNY市場での高値を超えて来るのではないかと見ています。レンジは111円10銭〜111円90銭程度を予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 7/6 | クーレ・ECB理事 | 「(米国の保護主義を受けて)これまでのところ、われわれが見てきたことが景気回復を妨げる恐れはない」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 7/8 | ルメール・仏経済・財務相 | 「(トランプ政権に対して)仮に、あなた方がわれわれを再び攻撃し、自動車メーカーに関税を課すようなことがあれば、われわれは報復すると警告しておく」経済フォーラムで。 | -------- |
| 7/11 | 中国商務省 | 「国家と人民の利益を守るため、中国は必要な反撃をせざるを得ない」米国の2000億ドルの追加関税発表に対して。 | -------- |
| 7/16 | 共和党・マケイン上院議員 | 「記憶にある限りで、米大統領として最も恥ずべき行為の一つだ」米ロ首脳会談について。 | -------- |
| 7/17 | パウエル・FRB議長 | 「当面は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な引き上げ継続が最善策だと考えている」議会証言で。 | ドル高、株高が進む |
| 7/19 | トランプ・米大統領 | 「(金融当局の利上げに関して)うれしくない。景気は上向いている。上向くたびに、彼らはまた金利を引き上げたいと考える。それに関して私は不満だ。だが同時に、彼らが最善と考える行動を私は容認している」」CNBCとのインタビューで。 | ドル円113円から112円06銭前後まで急落 |
| 7/20 | トランプ・米大統領 | 「(中国人民元)石のように落ちている」「米国の通貨は上昇している、これにより、われわれが不利な立場に置かれているといわざるを得ない」CNBCとのインタビューで。 | ドル円112円60銭付近からから112円28銭まで急落。日経平均プラス100円からマイナス204円に |
| 7/20 | トランプ・米大統領 | 「中国やEUや他の国々は通貨を操作し、金利上昇を抑えている」「米国は金利を上げ、ドルは強くなり、われわれの偉大な競争力を奪う。引き締めはわれわれが成し遂げたすべてを傷つける」ツイッターで。 | ドル円112円30銭付近からから111円38銭まで急落。 |
| 7/31 | 黒田・日銀総裁 | 「当分の間、現在の極めて低い長期金利の水準を維持する。物価上昇のモメンタムはしっかり維持されている」政策決定会合終了後の記者会見で。 | ドル高進む |
| 8/3 | 中国商務省 | 「米側が企業や消費者の利益を省みず事態をエスカレートさせており、中国は必要な反撃措置を取らざるを得ない」600億ドルの報復関税発表にあたって。 | -------- |
| 8/14 | エルドアン・トルコ大統領 | 「トルコに攻撃を仕掛け者はコストを支払うことになる」TV演説で。 | -------- |
| 8/16 | ムニューシン・米財務長官 | 「トルコが(米牧師を)即時釈放しない場合、さらなる制裁を計画している」CNNテレビで。 | -------- |
| 8/20 | トランプ・米大統領 | 「私は中国が為替操作をしているのは間違いないと思う。ユーロも操作されていると見ている」NY州のハンプトン地区で開かれた資金集めのイベントで。 | ドル円110円台半ばから下落 |
| 8/20 | トランプ・米大統領 | 「トルコに譲歩することはない」ロイター通信とのインタビューで。 | -------- |
| 8/23 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「われわれの仕事は、政治的影響に関係なく、金融政策と監督に関する決定を下すことだ。それを続けていくと私は確信する」「私がそうすべきと思うように当局が金利を中立水準に引き上げるなら、向こう9カ月から12カ月で3−4回の利上げが必要になるという意味だと思う」CNBCとのインタビューで。 | ドル円110円台から111円台に上昇。 |
| 8/24 | パウエル・FRB議長 | 「現在の緩やかな金利引き上げは双方のリスクに対応するものだ」「利上げを急げば景気後退のリスを招き、利上げを遅らせれば物価の加熱を招く」「(物価上昇は)2%を超えて加速する明確な兆しはみえず、加熱するリスクの高まりもない」ジャクソンホールでの講演で。 | ドル安、株高が進む |
| 8/30 | トランプ・米大統領 | 「米中貿易摩擦で中国が米国より長く生きることはないだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 9/3 | トルコ中銀 | 「使い得るあらゆる手段を駆使し、13日の政策会合で金融政策のスタンスを調整する」予想を超えた消費者物価指数発表後の声明で。 | トルコリラ下げ幅を縮小 |



